ICRPの内部被曝評価モデルは合っているのか?
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【ICRPの内部被曝係数は合っているのか?】 Teテルルと騒ぎ続けて3年。Te132の空間線量への寄与度に比べて内部被曝の実効線量への寄与度はずいぶん低いように思えますが、はたしてICRPの内部被曝モデルは合っているのでしょうか? 徹底追及してみました。
2015-04-22 20:02:04事故直後の実測値ではTe132はI131と同程度検出されています。 ①「高速道路上のガンマ線測定により得られた福島第一原子力発電所から飛散した放射性物質の拡散状況」Table3 jstage.jst.go.jp/article/taesj/… pic.twitter.com/LUO5l56d2c
2015-04-22 20:03:43②「高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況」 cpdnp.jp/pdf/120420Taka… pic.twitter.com/IaIeaG4ui8
2015-04-22 20:04:07③JAEA「福島第一原子力発電所事故に係る特別環境放射線モニタリング結果」jolissrch-inter.tokai-sc.jaea.go.jp/pdfdata/JAEA-R… pic.twitter.com/2GVT7iVc6d
2015-04-22 20:05:22Te132の半減期は76時間、娘核種のI132は2.3時間。I132のエネルギーはI131の約6倍と高いため、Te132/I132の空間線量への寄与度は高くなります。 nsr.go.jp/archive/nsc/sh… pic.twitter.com/DrjAsH45nk
2015-04-22 20:05:56UNSCEAR2013の推計でも、事故直後のTe132の放出量はI131と同程度。事故後数日間の空間線量への寄与割合は、Te132/I132が大半をしめています。 pic.twitter.com/AnfKgN1WVm
2015-04-22 20:07:06一方、内部被曝へのTe132/I132の寄与度は、I131と比較するとわずかとなっています。UNSCEAR Attachment D-1 unscear.org/docs/reports/2… pic.twitter.com/N2Shs1XKKv
2015-04-22 20:07:59放医研の環境省委託事業 「事故初期のヨウ素等短半減期による内部被ばく線量評価調査」clearinghouse.main.jp/web/env_0016.p… でも、Te132の内部被曝線量寄与は蒸気状で10%、粒子状ならさらに低いとされています。 pic.twitter.com/ANo88TtjjW
2015-04-22 20:08:43外部被曝も内部被曝も、事故後数日間の放射性物質による初期被曝が大きいはずですが、なぜこれほどTe132/I132の寄与度が違うのでしょうか? ICRPの内部被曝モデルは合っているのでしょうか?
2015-04-22 20:08:51I131とTe132の係数はこちら。 吸入はI131の粒子は吸収の速いTypeF、Te132はそれより遅いTypeMがデフォルトとなっています。経口摂取の吸収率f1は、I131が1、Te132が0.3です。 pic.twitter.com/zUHJa23sWU
2015-04-22 20:09:45UNSCEAR2013ではI131はvaporと粒子TypeF、Te132は粒子TypeMのみを使用しているようです。 pic.twitter.com/W5AIm36GM2
2015-04-22 20:10:14ICRPの内部被曝評価と動態モデルに関する説明はこちら 「原子炉事故時放射線影響解析で用いるための内部被曝線量係数」 iaea.org/inis/collectio… 画像はI131,Te132と娘核種I132の体内動態モデル pic.twitter.com/NIbY1kwvZC
2015-04-22 20:14:29血液中に取り込まれたヨウ素はI131もTe132由来のI132も、0.25日で30%が甲状腺に移行、70%は膀胱から排出されるモデルになっています。 pic.twitter.com/6WnV8GC4fA
2015-04-22 20:15:08ヨウ素代謝モデルの解説はこちら 「放射性核種の環境動態と線量評価モデル」 nirs.go.jp/publication/ir… pic.twitter.com/jdv2iK53So
2015-04-22 20:16:02Teの動態はわかっていない部分が多いようですが、ICRPのOccupational Intake of RadionuclidesのドラフトP.46~で現時点での知見が解説されています。icrp.org/docs/Occupatio…
2015-04-22 20:16:36ICRPドラフトの、チェルノブイリ避難民を計測したBalonov論文rpd.oxfordjournals.org/content/105/1-… から、肺に沈着したTe132のクリアランスと吸収率を考察した部分。 pic.twitter.com/j1WOBukuZn
2015-04-22 20:17:23「デフォルトをTypeMとすることと矛盾しない結果だが、不確実性が伴うため、原発事故後に放出されたテルルについては、特定のパラメータを推奨しない」とされています。
2015-04-22 20:17:33Te132の人体の実測値としては、チェルノブイリ帰国者の測定データが残っています (1997年長瀧論文) cridlac.org/digitalizacion… pic.twitter.com/p1tEtKsXFs
2015-04-22 20:18:3287年甲斐他論文rpd.oxfordjournals.org/content/18/3/1…も同じデータ。5月2日測定でTe132のほうがI131より多く検出されています。I132の線量が同程度なのは、呼吸モデル改定前のICRP30の係数を使用しているためです。 pic.twitter.com/aMgoI5WsOY
2015-04-22 20:19:14福島での実測値は唯一、原子力安全員会の被曝医療分科会nsr.go.jp/archive/nsc/se… で細井委員が自身のWBC計測値でTeに言及しています。「一番多い摂取量がTe132次いでI132」 pic.twitter.com/H6pPYvLcpl
2015-04-22 20:19:57細井委員(現東北大教授)はヨウ素剤1錠服用。トリアージ要員として派遣されていたため飲食はペットボトルとレトルトのみ、ということなので、吸入による摂取ということになります。
2015-04-22 20:20:21以上のチェルノブイリ避難民、チェルノブイリ帰国者と細井委員の実測データから、吸入摂取されたTe132はおそらく肺に滞留してI131より長く体内に残留し、常時血液中にI132を供給すると考えられます。
2015-04-22 20:21:09環境モニタリングのデータからはI131とTe132を同ベクレル程度吸入しているはずです。肺に滞留したTe132は崩壊してγ線がI131の6倍のI132となり、半減期2.3時間のI132はは大半が体内で崩壊するはずなのに、実効線量への寄与割合が大きく違うのはなぜでしょうか?
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