「科学と差別について(2)」個々の選好の問題

Sho Kasugaさんのブログ“Where Angels Fear To Send Trackbacks”の記事「科学と差別について(2) あるいは「低線量被ばく」の問題について」についてのああだこうだ
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kentarotakahashi @kentarotakahash

“科学と差別について(2)あるいは「低線量被ばく」の問題について” htn.to/LwYQeW リスク受容の程度という個人の選好による判断が、なぜ対立を引き起こすのか?について、問題の在処が非常に分かりやすく整理されている。まったくもって同意。

2015-04-11 22:52:10
kentarotakahashi @kentarotakahash

「「リスクに関する(科学的な)議論は、量的な問題であり、「差別かどうか」は質的に判断すべき問題である」 「結局のところどの程度のリスクを許容するかということは〜個人の好み、あるいは年齢や生業などの影響を受けて多様であるはず」

2015-04-11 22:55:13
kentarotakahashi @kentarotakahash

「もし個々の選好に応じた対応がなされていれば、選好の異なる個々人間の対立はいまよりずっと軽減されるであろう、と予測することは合理的」 「なぜそのような異常がまかり通るかといえば、事故処理をいかに安く済ませるか、ということが国の政策レベルで優先されているからとしか解釈できない」

2015-04-11 22:56:34
水無月 @minadukiG

【科学と差別について(2) あるいは「低線量被ばく」の問題…】 blog.talktank.net/2015/04/blog-p… 「我々は、個々の地域住民のリスク選好を幅広く尊重すべきであり、そのためには個々の住民の避難する、止まるといった決断そのものを論議するのではなく」続 @minadukiG

2015-04-11 23:08:26
水無月 @minadukiG

「そういった決断(や変更)が容易であるような制度改正を求めていくことしか、『対立』の和解はあり得ないと思われる」←これまで4年間の体感から述べるなら、「そのような制度変更を求めること」だけでは、残念ながら「『対立』の和解」は難しいように私には思われる。 @minadukiG

2015-04-11 23:14:00
水無月 @minadukiG

春日さんがここで述べている内容は私にはよく理解できるし、同感できるのだけど、残念ながらそうはならない人もいるだろうと思う。 というのも、残りたい人が残ることを決断する理由とは、放射線リスクより、むしろコミュニティの存在の方が決定的に重要なのだろうと思うから。 @minadukiG

2015-04-11 23:23:40
水無月 @minadukiG

コミュニティとリスクを天秤にかけて残ることを選んだ人には、「そういった決断(や変更)が容易であるような制度改正」自体が、その人にとっての現状をより悪くする「改悪」としかならない、という宿命を負っている。その人にとっては「制度改正」は最初から中立ではないのだ。 @minadukiG

2015-04-11 23:28:42
水無月 @minadukiG

春日さんの提唱する「制度改正」の中に、いくら、残った人の生活をより過ごしやすくするための仕組み(経済的援助、医療支援、生活サービスの提供…等々)を織り込んだとしても、その人にとっては、共同体から隣人が一軒でも二軒でも消えるのは、できれば避けたいだろう。 @minadukiG

2015-04-11 23:31:53
水無月 @minadukiG

(リスクについての)決断を(少しでも)し易くするための仕組みや「制度改正」自体が、片側からはまったくもって欠片も望ましくない提案としか見えない…という現実についての考察が抜けているように思う。というわけで、「『対立』の和解」に至るのは難しそうに感じた。 @minadukiG

2015-04-11 23:36:26
KASUGA, Sho @skasuga

おっしゃるようなファクターがあるのは事実だと思うのですが、一方で現状は要するに「過疎化要因の強力なやつ」が降って湧いたということであり、日本全国で他にも過疎化が急速に進行している地域で、こういった感情的対立が(ないとは言いませんが)先鋭化しているか(続) @minadukig

2015-04-11 23:42:30
KASUGA, Sho @skasuga

(承前)ということを考えれば、現地住民の居住/移住という利害対立そのものよりも、そういった部分に政府や専門家が楔を打ち込んでいったことの責任、ということが重大である気がします。 @minadukig

2015-04-11 23:44:02
水無月 @minadukiG

@skasuga リプライありがとうございます。「そういった部分に政府や専門家が楔を打ち込んでいった」というのは、どのような事例をイメージすればいいか、少し説明して頂けますと有難いのですが…。事故そのものではなくて、専門家による勉強会等(括弧付「リスコミ」型の)のことでしょうか?

2015-04-11 23:50:46
水無月 @minadukiG

@skasuga 了解しました。「利害対立…といった部分に政府や専門家が楔を打ち込んでいったことの責任、ということが重大である」に同意します。政府や自治体、専門家の一部は、私には住民同士の利害対立を避けようとするどころか、むしろ利用(悪用)しているように思われます。

2015-04-12 00:06:35
水無月 @minadukiG

結局、住民同士の利害対立という要素を計算に入れていたかどうか、という部分なのかな。つまり、たとえば被災者支援法がなぜ被災自治体からすらもネグレクトされたのか…という理由だけど。 @minadukiG

2015-04-12 00:18:31
kentarotakahashi @kentarotakahash

ところで、春日( @skasuga )さんの「個々の選好」という言葉について言えば、若い単身者は別として、多くの大人にとって、リスク受容に関わる判断は、家族の事情や仕事の都合によって、大きく左右されるものだろう。住環境などは、それを抜きにして、決定できる人は少ないはずだ。

2015-04-12 02:00:59
kentarotakahashi @kentarotakahash

その意味では、ここで言われる「個々の選好」というのは、その文字づらほど自由なものではなく、ぎりぎりの苦渋の選択であることが多い。相当数の人々が「ここにしか住めない」場所に暮らしていて、「他所には住めない」のだ。僕にしても、次の転居は外的な要因で起こることしか考えられない。

2015-04-12 02:15:09
kentarotakahashi @kentarotakahash

と考えると、「対立」しているのは個人の嗜好判断というよりは、ぎりぎりの「苦渋の選択」同士なのではないかと思う。原発事故後に生まれた多くの「苦渋の選択」は、言うまでもなく、東電による加害から引き起こされている。しかし、その責任追及を鈍らせるために「対立」が利用される。

2015-04-12 03:01:32
kentarotakahashi @kentarotakahash

という構図からすれば、加害者の側にある政府が「個々の選好に応じた対応」をすることは望み薄だ。より深い対立を生み出した方が、そこに責任追及のエネルギーを吸収できるのだから。「個々の選好」の違いに過ぎない問題に「差別」という言葉が投げ入れられるのも、そういう効果があるからに思える。

2015-04-12 03:02:24
水無月 @minadukiG

↓RTしたうち前半は同意で、後半はやや私見と異なる。 「より深い対立を生み出した方が、そこに責任追及のエネルギーを吸収できるのだから」←の部分。健太郎さんはおそらく、「責任追及」で原発事故をイメージしていると思うのだが、実は政府の責任はそれだけではない、のではないか…と思う。

2015-04-12 03:11:54
水無月 @minadukiG

原発のある土地、あるいはもう少し広く見て原発を受け入れた県というのは、いわば典型的な「地方」なのであって、中央と地方の格差という非常に重く深刻な問題が、背景にはある。 日本政府は長年の政策により、中央・地方の格差問題に関しても責任を負っていると言える。 @minadukiG

2015-04-12 03:16:03
水無月 @minadukiG

春日さんとの会話の中で、 twitter.com/skasuga/status… 「現状は要するに『過疎化要因の強力なやつ』が降って湧いたということ」という言葉があって印象深かったのだが、政府はそもそも、(全国で進む)過疎化の対応にも責任を負っていたはずだ。 @minadukiG

2015-04-12 03:26:32
水無月 @minadukiG

原発事故で顕在化したのは、放射線リスクだけでなく、過疎化の問題でもあると思う。そして政府は、過疎化の問題に対しても(福島第一原発の廃炉とまったく同様に)打つ手なしの状態が続いている。その、打つ手なしで無能無策である現状をとりあえず思い出させないためにも 続 @minadukiG

2015-04-12 03:31:44
水無月 @minadukiG

政府は帰還政策を取るしかない。 というのも、「個々の選好に応じた対応」を取るということは、正確&厳密には、残る人たちに対し、(放射線リスクを避けるために人口が減るという悪条件を克服しつつ、なお)できるだけ事故前に近い暮らしを保障するということだから。 @minadukiG

2015-04-12 03:37:16