稲川淳二のつぶやき怪談　2015年4月26日投稿分

稲川淳二 @Junji_Inagawa

鮮やかな木々の緑が心地いいですね。 眩しい陽射しと、爽やかな空気に包まれて、 桜餅か柏餅か草餅のどれかをいただくのが、 毎年この時季の楽しみになってます。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

今年の春は、天候が不順でしたが、 みなさん、お変りないですか？ 稲川淳二です。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

日も長―くなりました。　 寒くもなく、暑くもなく、過ごしやすいし、 いーい季節になりました。 もう初夏ですね。　嬉しい予感がしますよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

・・目に青葉、山杜鵑、初鰹・・・ですか、 夏のツアーの準備も追込みに入ってます。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そんな訳で、 今夜、「つぶやき怪談」やらせていただきま～す。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

皆さん、待っててくださいね。 どうぞ、お時間がありましたら、遊びに来て下さいね。 ゆったりと、くつろいで、お付き合いいただければと思います。 楽しみにして下さいね。 お待ちしてまーす。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

こんばんは、稲川淳二です。 それでは、今回の「つぶやき怪談」そろそろ始めましょうか。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

節電のために、部屋の明かりを消して、 怖ーい噺で楽しんで下さい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

稲川淳二の「つぶやき怪談」、怖・楽しい時間を、共有しましょう。 何が起こっても、責任はとれませんけど。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

東北の或る県での事と思って下さい。 ２０代半ばの青年で、仮に、真也さんとしておきましょうか。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

彼のクルマが、制限速度を２０Ｋオーバーして、 監視カメラに写っているんで、交通課に出頭するようにと、 警察から、督促状が来たんで、友達のＡさんに、 「まずいなァ・・・勝手に友達の誰かが乗り回してたんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

とか言って、とぼけちゃおうかな」 と冗談を言いながら、警察へ行ったんですが、 それが、うかぬ顔をして帰って来た。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

Ａさんが、 「どうだったァ？」 と聞くと、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「いや―・・・、おかしんだよなァ・・・。 確かに、運転している俺の顔も、 クルマのナンバーもはっきり写っててさ、間違いないんだけどさァ・・・」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

と言うんで、 「じゃ、何がおかしいんだ？」 と聞くと、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「それがさ、隣に女が乗ってたんだよ・・・。 このクルマ買って、ひと月近くなるんだけど、 まだ、隣に誰も乗せた事ないし、それも全く知らない女なんだ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それが写真に写ってたんだよ。 で、隙を見て携帯で接写してきたんだけどさ、ホラ、これなんだ」 と、その写真を見せた。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それは多少輪郭がぼやけているんですが、 クルマのほぼ斜め正面から撮られたもので、 フロントウィンドーを透して、運転している真也さんが確認出来る。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

で、隣の助手席に、サングラスをした女が映っている。 「なんでこんなのが写ってるんだ・・？　この女、一体何者なんだ・・・、 気味が悪いなァ・・・」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

と、青ざめた顔で、真也さんが言うもんですから、 Ａさんも、「おい、マジかよ・・・」 と言ったきり、言葉が続かなかった。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

真也さんは、俗に言う、街道レーサーで、 曲りくねったカーブの多い峠道などで、 時々、仲間同士でタイムを競うんですが、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ひと月くらい前に、知り合いのクルマ屋さんから、赤いボディに、 白い２本のラインが入ったスポーツタイプの中古車を買って、 街道の直線を飛ばしているうちに、ついアクセルを踏み過ぎて、 警察の監視カメラに写ってしまったらしいんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

まあ、そんな事があってから、家の仕事の手伝いに追われて、 しばらくそのクルマに乗る事はなかったんですが、そんな時にＡさんから、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「金曜日の夜、集まらないか？」 と連絡があったんで、 その当日、仕事を終えた夕暮れ刻、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

クルマに乗り込むと、４～５０分程飛ばして、 集合場所の峠道にある、展望台の駐車場にやって来ると、 もう仲間のクルマが何台か集まっていた。