日本国憲法が 押しつけ憲法 であると言う論がいかに粗雑で歪曲された議論であるか

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平野啓一郎 @hiranok

小説家。1975年生。小説『マチネの終わりに』、『ある男』、新書『私とは何か 「個人」から「分人」へ』など。小説『本心』(文藝春秋社)5/26刊行!メールレター k-hirano.com/mailmagazine/ インスタ instagram.com/hiranok/

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平野啓一郎 @hiranok

現政権は、いつかこの国会図書館のページにもプレッシャーを掛けてくるだろうか? 「押しつけ憲法」論がいかに粗雑で、歪曲された議論かがよくわかります。【日本国憲法の誕生】 ndl.go.jp/constitution/i…

2015-05-03 05:37:38
リンク www.ndl.go.jp 日本国憲法の誕生 103 users 1840
平野啓一郎 @hiranok

宮沢俊義(『昭和思想史への証言』毎日新聞社編 1968より)「国民が全部死んじゃっても国体は守れというかけ声すらあったわけで、それが戦後になっても頭の中に尾を引いている。だから、憲法を改正するといっても、半年やそこらで、いまのような憲法ができるなんて考えられなかった。(続く)

2015-05-03 05:42:32
平野啓一郎 @hiranok

(承前)それだから、松本草案程度のものが、せいぜいだろうと……。(略)そこへマッカーサー草案がでたんです。/だから、実際だらしない話だけれども、それをみて、憲法研究会の委員たちも、そこまで行っていいなら、いままでのはやめてしまって、これでいこうということになったんですよ。(続く)

2015-05-03 05:45:12
平野啓一郎 @hiranok

(承前2)あとから考えて、ポツダム宣言受託その他からみて、当然あの辺までいくべきだといわれれば、その通りだと思うんですけれど、東大の研究会の人たちもそこまでは考えなかったようでした。だからマッカーサー草案を見て非常に喜んでその熱心な支持者になっちゃった。」(続く)

2015-05-03 05:47:52
平野啓一郎 @hiranok

(承前3)引用文中の「憲法委員会」とは、東大の「憲法研究委員会」のこと。ndl.go.jp/constitution/s… 「元委員らが、勅任議員として貴族院での憲法審議に、また臨時法制調査会委員として憲法付属法律の立案に、その成果を活かすことになった」(続く)

2015-05-03 05:52:34
平野啓一郎 @hiranok

(承前4)宮沢俊義の「八月革命説」は、僕自身は無理があると思うが、日本国憲法制定時の一証言として貴重。「押しつけ憲法」などとは言えない、当時の日本人の積極的な支持の証言は枚挙に暇がない。僕自身は、この証言を金杭さんの『帝国日本の閾』で知った。憲法問題を考える上でも好著。

2015-05-03 06:00:03