「誰がロシアを怪物にしたか?」。ロシアの陰謀論と行動についての小泉先生の見解
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Yahoo!ニュースで記事を公開しました。 ロシア 対独戦勝記念日を巡るポリティクスと「愛国」の風景(小泉悠)- Yahoo!ニュース bylines.news.yahoo.co.jp/koizumiyu/2015…
2015-05-10 02:59:03ロシア 対独戦勝記念日を巡るポリティクスと「愛国」の風景(小泉悠) Y!ニュース bylines.news.yahoo.co.jp/koizumiyu/2015… 愛国については確かにやり過ぎの感もあるが、政治的には米欧の対露姿勢も加味すべきかと。陰謀論扱いの事が、後年真実だと判明する事は戦後多々発生している。
2015-05-10 07:52:47承前)何年も経過してから「あの時、陰謀論扱いされていた事が実は真実だった!」と声高に指摘しても、時既に遅しなのです。一連のウクライナ問題で、ロシア指摘の様に米国の関与が数十年後に出て来ても、手遅れなのですよ。
2015-05-10 07:54:53承前)だからこそ、検討や判断は全方向で、と思います。日本で言うなら一部では散々な扱いの東スポやゲンダイだって、真理をえぐり出してくれる事があるのですから。
2015-05-10 07:57:30ロシアで対ドイツ戦勝記念式典 主要国首脳ら、軒並み出席見送る fnn-news.com/sp/news/headli… 「ロシアの孤立」と取るか「他極の形成」と取るか。欧州とロシアは日中の「政冷経熱」の様な状態に緩やかに移行しつつあると思うが…
2015-05-10 08:08:39ちょっと小耳に挟んだ話を。 先程モスクワで戦勝記念パレードを晴れさせる為に約10億円が投じられたというニュースを紹介しました。今回の一連のパレードについて、ロシアの地方部では「国内がこんな状態なのに、カネをかけすぎてないか?退役兵の医療拡充に使うべき」等という声を聞きました。続
2015-05-10 08:12:48承前)これまで地方部の住民は「プーチン大統領だからこそ、地方と都市部の格差がこの程度で済んでいる。選択肢は無い」という、所謂『強い手』に対する消極的支持の声を聞く事が多かったし、また、クリミア併合でも喜ぶ声を多く聞きました。続
2015-05-10 08:15:05承前)ところが今回の大祖国戦争勝利記念式典については、ネガティヴな意見がジワジワと増えて来ている。都市部と地方部では政治に対する意見や見解が結構異なるとは思っていましたが、ここでもまた、見解が異なって来たと感じる次第。今後のプーチン政権がどんな政策を採るか、気になるところです。了
2015-05-10 08:17:13.@hebotanto 先程の記事で言うなら「誰がロシアを怪物にしたのか?」という視点でしょうね。また、別視点では怪物にならない事も。特定の視点に縛られる事や、懐疑心を持たない事は、あまり好ましくないですね。
2015-05-10 08:21:46「誰がロシアを怪物にしたのか?」という問に対する小泉先生の見解
↓私の見解は、「ロシアは自ら怪物になった」です。たしかにウクライナ危機はEUが無思慮にロシアの勢力圏に手を出したことに遠因があり、もっと遡るとブッシュ政権の傲慢な東欧政策(MD計画と宇・グルジアのNATO加盟)がある。アラブの春やカラー革命への理解があまりに無邪気だったことも事実
2015-05-10 09:32:33しかし昨今ロシアが主張する「西側によるカラー革命の陰謀」はあまりに荒唐無稽と言わざるを得ない。たとえば「アラブの春」を米国が人為的に起こしたと言えるか?米国はカラー革命を支援はしたが、陰謀とまで言えるか?それが陰謀ならばヤヌコヴィチ政権成立へのロシアの肩入れは陰謀ではなかったか?
2015-05-10 09:32:53ウクライナ政変には西側からの一般的な民主化支援はあったろうし、おそらく米国のPMCも展開していただろう。しかし、ロシアのいう「西側の焚き付けた革命」とするには無理がある。将来的にそのような証拠が出てくる可能性は排除しないが、あるかないか分からない証拠は前提とはしがたい。
2015-05-10 09:33:16一方、ロシアが政変前からハイブリッド戦争型の介入戦略を練っていたことにはほぼ明らか。西側の陰謀に晒されていると言いながら、自らその陰謀論をさらに濃縮したような戦略を作り出してウクライナで実地に適用した。それはまさに「自ら怪物になった」という他ないプロセスであると思う。
2015-05-10 09:33:31編者注:ロシアの言うハイブリッド戦争については、小泉先生の以下の記事を参照
プーチンのクリミア併合演説は、ロシアの安全保障を多少なりとも囓った者として頷かされる部分が多かった。昨年10月のヴァルダイ・クラブでの演説も国際情勢の矛盾を鋭く突いた箇所がいくつもあった。冷戦後、西側はロシアを蔑ろにしすぎたし、ナイーブさ故に秩序を損なうことも多かった。
2015-05-10 09:33:44ウクライナの新政権に問題があることも否定できない。あまりにもガバナンスがなっておらず、軍事力の相当部分をオリガルヒや極右武装勢力に頼らざるを得なくなっている。
2015-05-10 09:34:01しかし、ロシアにも言い分があったからといってウクライナでロシアがやった/やっていることが認められるわけではない。「誰がロシアを怪物にしたか?」という問いに戻ると、これに対する答えの一部に西側は含まれるだろう。しかし、より多くはロシア自身が負っている筈だ。
2015-05-10 09:34:32さらに我が国は中国のハイブリッド戦の脅威と現に直面している。向こうにも言い分があるからなどと言い出した場合、我が国に巨大ブーメランが返ってくる。ロシアのことは理解しなければならないが、肩を持ってはならず、となると結局、現在のロシアにあまり好意的なことは言えない
2015-05-10 09:35:42編注:中国のハイブリッド戦については、下記参照。
木内啓人「統合エア・シー・バトル構想の背景と目的」(PDF)
上記より引用。
'''①米国の軍事力の優位性を相殺するため、敵は「ハイブリッド(hybrid)」な方式を採る。「ハイブリッド」方式の作戦は、高度な軍事技術と情報戦能力、さらにはテロ等を
含む非対称な能力を用いて威嚇、強制を試みる国家の他、非国家主体が含まれる。'''
.@CCCP1917 怪物になった経緯、西側による遠因、陰謀論に対する姿勢、現ウクライナ政権等、先生の見解に関する私の疑問に全て懇切にお答え下さり、ありがとうございました。見事に全方位を網羅された回答で、敬服するばかりです。決して釣ろうとした訳ではないので、その点ご理解下さい。続
2015-05-10 12:12:54.@CCCP1917 承前)クリミア編入について、私は国際法上認められない物との認識です。一方で国際法の実効性について国連安保理常任理事国の拒否権優越等で疑義を持っており、この点では米国のみならずロシアも非常に恣意的であると考えています。続
2015-05-10 12:16:19