茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1506回「なぜ、ハネムーンの時に太陽が輝いている理由を話してはいけないのか」

脳科学者・茂木健一郎さんの5月19日の連続ツイート。 本日は、さっきコンビニに行きながら空を見上げてぼんやり考えていたこと。
4
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1506回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、さっきコンビニ行きながら空を見上げてぼんやり考えていたこと。

2015-05-19 06:56:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

前からふしぎに思っていることがある。年齢が137億年の宇宙に比べたら、人間なんてちっぽけだ。空には恒星がたくさんあって、私たちの太陽はその一つでしかない。そういうことは、まあ、そうだと思う。

2015-05-19 06:58:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

それで、中学校の時とか、天文部の人たちと話していて、そういう、宇宙に比べたら人間なんてなあ、みたいな話になって、それはそうなんだけど、いつも空とか星のことを考えてばかりいるのも、いかがなものか、という感じもした。

2015-05-19 06:59:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

宇宙は広いとか、星は無限だとか、そういう話ばかりしているとなんだかなあ、となるのはどうしてなんだろう。論理的にはそのとおりのはずなのに。それで思い出すのが、物理学者のアーサー・エディントンの逸話だ。

2015-05-19 07:00:32
茂木健一郎 @kenichiromogi

アーサー・エディントンは、水素からヘリウムができる際に放出されるエネルギーで恒星は輝いているのだ、というモデルを考えた。それで、ハネムーンの時に、妻と砂浜を歩きながら、「あの太陽がなぜ輝いているかを知っているのは、ぼくだけなんだ」みたいなことを言ったらしい。

2015-05-19 07:03:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

エディントンが、太陽が輝いている理由を知っている、というのはいいとして、それを妻とのハネムーンの時に言うのはどうなんだ、ということなんだろう。素敵ではあるが、同時にどこか滑稽である。これは、天文部の「星の王子さま」にも通じる何かだろう。

2015-05-19 07:03:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

結局、地上の取るに足らないような雑多なことも、宇宙の一部なのだから、宇宙といって、その広大さや大きな数や悠久の歴史にだけ言及することは、一種の焦点の偏りということなのだろう。確かに、人事は宇宙に比べれば些細である。しかし、その人事も宇宙の一部分であることも事実なのである。

2015-05-19 07:05:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

「なぜ、ハネムーンの時に太陽が輝いている理由を話してはいけないのか」。これは、すべての理系男子、夢想家、天文部の部員が心の中で一度は整理しておくべき課題なのだろう。

2015-05-19 07:06:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1506回「なぜ、ハネムーンの時に太陽が輝いている理由を話してはいけないのか」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。

2015-05-19 07:07:26