お出かけの後。

全∞ @all_zen_bu

久しぶりにほぼ一日中外出してた。 苦手な人込み。 歩き慣れない道。 初めての店。 お互いに必要な外出だったとは言え、さすがにくたびれた。 家に帰ったら会話もそこそこにすぐお風呂の用意をして入る。 ｢すばる、先に寝るね。｣ 買ってきた物もそのままに、ベッドに向かった。

全∞ @all_zen_bu

すぐにでも眠りに落ちそうな身体を布団に潜らせて目を閉じる。 あとを追ってすぐにすばるがベッドに滑り込んできた。 背中から腕を回してきて、お腹の辺りを撫でる。 ｢疲れたな??｣ ｢…ん｣ 手のひらがじんわり温かい。 まぶたが重いのに、すばるが後ろから首筋に鼻を押し付けてくる。

全∞ @all_zen_bu

｢…疲れたんじゃないの??｣ ｢疲れたで。｣ 手はお腹に廻したまま、顎で髪の毛をどかしながら返事をする。 ｢…ヒゲ痛い…｣ ｢も少し疲れた方が良う寝れるやろ。｣ うなじに当たる熱い鼻息。 話し声が耳裏から頭に直接響く。 ｢動かんでええから。｣ ｢なにそれ…｣ 思わず吹き出す。

全∞ @all_zen_bu

返事も聞かずにお腹から侵入してくる手。 耳元でチュッチュと、音を立ててキスする。 無意識に息が漏れた。 ｢…ふァ｣ その声に喜んだのか、止まらずに服をずらしてく。 下着ごとズボンを下ろされて、Tシャツの裾をめくり上げる。 少し冷たいシーツが身体に触れた。

全∞ @all_zen_bu

首筋を這う舌。 固い熱を背後から押し付けられ、思わず逃げるように身をよじる。 腰に絡められた腕をすばるがグッと引き寄せた。 膝まで下ろされたズボンはそのままに、お尻だけ突き出させる。 ｢っ…はあ…｣ 耳元で、待ちきれないみたいに漏れる声。 不覚にも可愛い、なんて思ってしまった。

全∞ @all_zen_bu

拒否なんて…最初から出来ないけど。 欲しがるみたいに腰を動かした。 電気は消えてるし後ろからだし、顔は見えないけど。 すばるが嬉しそうにニヤニヤしてるのが背中でも分かる。 ｢っン…あ｣ 大して弄っても無いのに、あてがわれてすんなり侵入を許す穴。 ｢熱い、な…｣

全∞ @all_zen_bu

｢ンッ…眠いから…｣ 高くなった体温を少しひんやりした身体が包む。 乳首を指で挟んで、胸を揉んでくる。 ｢寝るん??｣ ｢寝られるわけ、ないでしょ…｣ けどすばるは激しく動かすわけでもなく、挿入したままユルユルと腰を揺らす。 だんだん物足りなくなって、自分からも奥へ誘う。

全∞ @all_zen_bu

その動きに呼応するように、すぐにすばるも動いた。 ｢ッあ…｣ ｢欲しなった??｣ ｢ンッ、｣ 横を向いてた身体を、背後からグッとベッドに押し付ける。 足に引っ掛かったズボンが邪魔したけど、腰だけ浮かせて、探し当てるみたいに一番奥のイイところを刺激された。

全∞ @all_zen_bu

｢っ…アッ、アッ、ん｣ 優しく動いてるのに気持ち良くて…ビリビリと快感が走る。 たまらずに跳ねる身体。 ｢んんッ、イッちゃ…う｣ ｢ええよ…ッ｣ あっという間の絶頂に、反り返る背中。 ｢うっ…ク、き、つ…｣ ｢ああぁっ!!｣ 枕に顔を埋めながら叫ぶ。 痙攣するみたいに腰が震えた。

全∞ @all_zen_bu

数回激しく前後して、一緒に果てた。 ｢んぁ、たまらん…｣ 繋がったまま、すばるが背中に落ちてくる。 風邪ひかんよーにって、ごそごそと服を直しながらまた首筋に顔をうずめる。 ｢ゴメン。も少し、このまま…｣ 囁かれたけど、わたしは返事も出来なくて。 そのまま吸い込まれるように眠った。

全∞ @all_zen_bu

朝目が覚めたら布団の中で繋がったままで。 そっと動いて抜くと、一晩中ナカに居たすばるの感触が無くなって急に寂しくなる。 (私もたいがいだな。) なんて思ってたら、急に腕を引っ張られた。 向き変えて、向かい合って、鼻先をくっつけて。 ｢おはよぉ｣ ｢…おは、よ｣ ｢勝手に抜くな…｣

全∞ @all_zen_bu

｢……だって…お風呂…｣ ｢寂しいやろぉ…｣ 寝ぼけまなこで言いながら、子供みたいにギューッと抱きつかれる。 わたしとおんなじだ。 ぴったり嵌まる、凹凸。 疲れも寂しさも、分け合って半分。 快楽は、何倍にでもなる。 まだ寝ぼけてる唇に、キスをした。 私の半分に。 おしまい。