Fallout鎮守府おまけ　Vault45の1日

スフィルナ＠治療中 @finad8

Vault45……かつて、提督がVault-Teck社から買い入れたVault。 比較的小規模なものであり、収容人数は200人にも満たない。 「他Vaultよりも小規模かつ脆弱に作ることで戦争後の社会にどう影響するか」という実験のために作られたらしい。 #Fallout鎮守府

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そのためにGECK……周辺領域を開拓するための装置は搬入されずまた物質組成機のプログラムも衣服と細かい金属部品や粗末な食料、水しか作れないようになっていた。 しかも、その食料生成装置も100年後に消えるようプログラムされていた上武器も数は少ない。 #Fallout鎮守府

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艦娘達にとって幸運だったことは、200年くらい冷凍睡眠されていたため外に出ても問題ないこと。 個々の戦闘能力が高いこと、提督が倉庫に大量の資材を残していたこと。 そして艤装や旧日本軍の武器、それらを修理するための機械がVault内部にあったことだ。 #Fallout鎮守府

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「出来たよー。」 Vault45の工房では北上が99式小銃を完成させ、近くのロッカーに入れる。 工房では戦う気が無い艦娘達が銃器やハイテク機器を整備し、時には改造している。 「お疲れ様。」 愛宕が気を使い、ヌカコーラのビンをテーブルに置く。 #Fallout鎮守府

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艤装は外の敵には殆ど使うことはない。 鋼材、燃料、弾薬、そしてボーキサイトはこの世界でも貴重品で、鉱脈を掘り当て遠征先を作らなければ運用できない。 それらを大量に消費する艤装を用いていればいずれは使い果たし、対抗も出来なくなる。だから銃器を使っている。 #Fallout鎮守府

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北上はヌカコーラの栓を開け、ぐいっとあおる。 「いいねぇ、仕事終わりには。ところで大井っち何してるの？」 「ロボット作ってるわね。何でもあのメイドロボを修理するみたい。」 この世界では一般的なＭｒハンディと呼ばれるロボットを、大井は夕張と一緒に解析している #Fallout鎮守府

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「大井っちらしいねぇ。何かにはまるとそっちに夢中で。ま、応援するけどさぁ。」 北上はヌカコーラのビンを片手に立ち上がる。 「どこへ？」 「ちょーっと様子見。」 そういうと北上は上下開閉式の扉をスイッチを入れて開き、廊下を歩いていく。 #Fallout鎮守府

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地下3階には武器の工房以外にも大きな音を出しそうなものが集められ、居住区画に響かないよう念入りな防音措置がなされている。 「那珂ちゃんだよー！」 レコーディングを雷にやってもらっている那珂専用にも近い防音室の隣を北上は通り過ぎる。 #Fallout鎮守府

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「……うまくいくのかねぇ。」 北上はため息をつく。何でも音楽入りホロテープを近くの雑貨店とかに売りつける計画らしい。 隣の部屋は射撃訓練場だが北上はそれを無視し、その隣の作業場に入る。 内部では白い球体にアームをつけ、ホバー駆動するロボットが浮いていた。 #Fallout鎮守府

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「あ、北上さん！」 大井は嬉しそうに北上に声をかける。 「大井っちそれ何？」 「Ｍｒハンディっていうロボットで……家事から害虫駆除まで何でも出来るみたいです。」 北上はふーん、と短く返事をする。 「それじゃ、スイッチ入れますね。」 #Fallout鎮守府

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スイッチを入れると、Ｍｒハンディが動き始める。 「こんにちは皆様。貴方達を雇い主と確認、直ちに業務にかかります。」 近くのモップを手に取ると、Ｍｒハンディは埃を掃除し始める。 「便利だねぇ。」 「えぇ。でももう充分ですよ……一杯作りすぎて。」 #Fallout鎮守府

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「そうね……」 夕張と大井は顔を見合わせてため息をつく。このVaultを掃除してもあまりあるほどのＭｒハンディを修理、それどころか製造してしまったようなのだ。 「あー、作ったんだ。」 「えぇ。でももっと違うのも作りたくて。もっと実用的なのを。」 #Fallout鎮守府

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「実用的？」 「たとえばこの近辺の護衛とか。」 あぁ、と北上はうなずくと哨戒部隊から聞いた話をする。 「そういえば外にはロボットがうろちょろしてるみたいだよ？無人で暴走してるの。」 「それって……」 夕張は興奮を抑えきれず、大井の両肩に手を置く。 #Fallout鎮守府

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「外に出て何体か捕まえてみよう！それで新しい発見をして……」 「え、えぇ。でも……」 大井は北上をみて複雑そうな表情をする。 「離れたくないって奴？」 「えぇ……一緒に来てくれません？」 「ちょっと無理かなぁ。外怖いし。」 #Fallout鎮守府

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大井はため息をつくが、北上はそっと大井の肩に手を置く。 「自分の今一番やりたいことをやってきなよ。夕張とさ。」 「北上さん。でも、私……」 「新しいことやったら、もっと素敵になれると思うなぁ。」 その言葉を聞き、大井はそっとうなずく。 #Fallout鎮守府

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「必ず……戻ってきます。」 さびしげな表情をしながら大井が答えると、北上は夕張に話しかける。 「んじゃ夕張、大井っちお願い。」 「はい。」 夕張はうなずくと自前のレンチと備品のレーザー拳銃を取る。 「この世界の技術、全て物にして戻ってくるから。」 #Fallout鎮守府

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「えぇ。」 大井もうなずくと、北上はそっと手を振って見送る。 「いいの？大井……」 「いいんです。北上さんも大事ですが、それとこれとは別です。」 それを聞き、夕張はそっと手を差し出す。 「その、よろしく。」 「こちらこそ。よろしくお願いします。」 #Fallout鎮守府

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「ん、じゃあ後頑張ってねぇ。」 北上はその場を後にする。工房に戻ると愛宕が作業台の上に設計図と見慣れない形状の拳銃を置いていた。 「何これ？」 「長門さんから送られてきた謎のレーザー兵器みたいね。他に見かけないからここで作ってほしいって。」 「ふーん。」 #Fallout鎮守府

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北上は青白いチューブ状の物体と、拳銃と思しき形状の武器をみて分解し始める。 「これちょっと面倒なことになりそうだね……」 地球上のものではない文字が書かれているのを見て、北上はため息をつく。 「時間かかりそうだし、愛宕他の班からも人呼んでくれないかな。」 #Fallout鎮守府

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「はーい。」 愛宕はそのまま工房を出て行く。北上は厄介なものを押し付けられた、とため息をつく。 #Fallout鎮守府

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愛宕は基本内部で事務とか受付担当。 北上はリペアスキル高めで銃器類をいつも作っている。 夕張と大井は後々使う予定。どっちもロボットを作ってあちこち放浪する予定。 長門は近接武器一本でウェイストランドを放浪中。こっちも書きたい。 #Fallout鎮守府

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Ｍｒハンディの画像。 汎用アーム、円ノコ、火炎放射器を持つロボット。浮遊して移動する。 何でも出来るという触れ込みの汎用ロボット。高度なＡＩを持ち、対話インターフェイスを使用出来る。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/tFjMx

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