やたらと真っ赤な<守護戦士>～激震のマウンピア～　【第四話／ごちそうキッチンと腹ぺこ子狐】

藤崎ましろ @masiro__f

@kuzu_BeerAki @Dateryu ・・・・・ゲート閉じた後、はらへり状態の真朱さんの為にせっせと料理を作ってるエイレーネさん（と、ギルドの仲間）がいたりするかもしれないｗ

藤崎ましろ @masiro__f

@kuzu_BeerAki @Dateryu ゲートが閉じた後の向こう側・・・アキバの街でも戦闘が始まっていた。援軍を大移動させた代償に疲弊しきった少女が「お腹すいた」と言い出したのだ。・・・当然、予測されていたことだったので、用意されていた食料を出したのだが・・・・

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

ここで舞台はアキバへと移る。 俺達のレイドの影で起こっていた、もう一つの戦い。 俺はその場に居合わせなかったので、後で各方面から聞いた話を統合して語ろうと思う。 ＜９７＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

ハーフアルヴの召喚術師・エイレーネ。 彼女と会ったのはだいぶ前のトライアルダンジョンで、たしかその時はカイロの奴も一緒だったと記憶している。 それ以来、俺があちこち飛び回っていたのもあってアキバで顔を合わせることは稀だったが、この時はどうやら緑朱神社に居たらしい。 ＜９８＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

どうやら、俺もよく知らん間に真朱っこら神社のちみっこ共と仲良くなっていたらしい。 彼女の持つ母性的な雰囲気がガキんちょ達を惹きつけるのか。 ともあれ、マウンピアでの戦いでザインがあのとんでもないゲートを開いた際、彼女は真朱っこの側に付き添っていてくれたそうな。 ＜９９＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

さて、ここまでだったら「アキバで起きたちょっといい話」で済んでいたのだろう。 本題はここからである。 いやまぁ、真朱っことレーネさんのサブ職見れば何が起こったのかはだいたい察しが付くことだろう これは、《食闘士》と《料理人》の終わること無き闘いの物語である…… ＜１００＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

《口伝：レシーブゲート》 本来はダンジョン等からの緊急脱出に用いられる《フリップゲート》。 これを戦闘で用いる技術は割とメジャーなものだが、そこから更に応用と研鑽を重ね、レシーバー役を介して限定的に複数人数の長距離移動を成し遂げたザインの《口伝》。 ……だそうだ。 ＜１０１＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

ザインが阿呆みたくフリップゲートを好むのは今に始まった話ではないが、どうもあの野郎は俺の居ない内に真朱っこにその辺の手ほどきをしていたらしく、以前《陽光の塔》に行った時に真朱っこがいきなりゲートを展開した時は流石の俺も度肝を抜かれたものである。 問題はそこからだ。 ＜１０２＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

どうもこの《レシーブゲート》、レシーバー役が必要なこと以外にも色々と条件が必要なようで、《妖精の輪》に擬態したモンスター、《天邪鬼の輪》のレア素材（後から知ったけど、出回ってるのを買うとすっげー高い）が大量に必要なのと、何よりも大量のMPを必要とする点が挙げられる。 ＜１０３＞

baton @_baton_

参考資料：〈天邪鬼の輪〉バグベアーリング twitter.com/Dateryu/status… pic.twitter.com/fxx7X6qPpj

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Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

で、問題は後者のほうで、MPを一気に消耗すると貧血に似た立ちくらみのような症状が出る。 激戦で減ったMPを水薬で回復してはまた消費するといったことを繰り返せば当然肉体に蓄積する疲労も尋常なものではなくなる。 これは俺も経験があるのだが、ものすごく腹が減るのである。 ＜１０４＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

前置きはここまでにして、アキバで何が起きていたのか、その要因を完結に説明しよう。 つまり、あの暴食幼女はこれまでにないレベルで腹を空かせていたのだ！！ （どどーん ……なんか今回の話イマイチ迫力ねぇよな。 ＜１０５＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

《レシーブゲート》による人員の転送が完了した後、糸が切れたようにその場に倒れた真朱っこをエイレーネさんが介抱する。 そこで開口一番「おなかへった…」と言い出すのは想像に難くない。 彼女が緑朱神社の台所を借りると言って立ち上がった瞬間、戦いの火蓋は切って落とされた。 ＜１０６＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

ザインもザインで、こうなることを見越した上で行く前に神社に大量の食料を用意していたし、エイレーネさんも大量の食材を買い込んできたのだという。 だが、のっけからトップギアの真朱っこにはオードブルにすらならなかったようだ。 ＜１０７＞

藤崎ましろ @masiro__f

@kuzu_BeerAki @Dateryu 「え、もうない？うそ！」フライパンでせっせと焼きそばを炒めていたエイレーネは呆然とした。大量のおいなり、サンドイッチ、パスタ、カレー、豚汁、サラダetcetc・・・・優に１０人前は超えていた食べ物がもうない？「ま、まだ足りないって！」

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

真朱という名前に相応しく、その眼を爛々と赤く輝かせながら、恐ろしい勢いで皿を空にしていく菫色の毛玉。 その初速は凄まじく、たった３分間で１２人前の料理が消えたらしい。 お前はなんだ。アムロの乗ったガンダムか。 ＜１０８＞

藤崎ましろ @masiro__f

@kuzu_BeerAki @Dateryu 駆け込んできたイノリは泣きそうな声でそう言った。「えっと、このビーフシチューの寸胴持って行って！」「ボーンバードの卵、お店にあるだけ全部ここに。みんな！頑張って！！」仲間に声をかけ、猛スピードでオムレツを焼いていく。

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

ここまで来ると流石のエイレーネさんもやばいと思ったようで、仲間に声をかけて応援を頼んだらしい。 けどまぁ、その仲間たちも目の前でなみなみと豚汁の入った寸胴をまるごと飲み干す幼女を見たら……そりゃあビビるよなぁ…… あと狐にいなり寿司は拙い。これでスイッチ入ってる。 ＜１０９＞

文月 @toshiakisan1

@masiro__f @kuzu_BeerAki @Dateryu そこにふらっと現れるヤマト野草の会の飯テロリスト達の姿が

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

エイレーネさんのツテで《ヤマト野草の会》も駆けつけ、状況はいよいよレイドじみてきた。 緑朱神社の台所はそこまで広くないので境内の広場にテーブルを広げ、調理スペースを確保する。 料理の供給速度は大幅に上がり、エイレーネさんの負担も大幅にカットされた。 ……だが。 ＜１１０＞

文月 @toshiakisan1

@masiro__f @kuzu_BeerAki @Dateryu 「エイレーネさん、こんなものでいいかな？」 白いコートの青年を先頭に大量の料理が運ばれてくる 「よくわかりませんが料理なら任せて下さい」と文月は微笑んだ pic.twitter.com/fJXJB0cVDz

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Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

神社の境内で、テーブルを広げ、あちこちで火を炊きながら、たくさんの料理が作られる。 その様相はまさにお祭りそのもの。 ―――何も知らない人間がわらわらと興味本位で集まってくるのも時間の問題であった。 ＜１１１＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

《ヤマト野草の会》の文月、剣月らがそれに気づいた時には既に遅かった。 冒険者・大地人を問わず何十人もの野次馬が集まり、境内は完全に立食パーティーと化していた。 しかもよく見知った黒髪の狐尾族の少女――黒曜まで混ざって一緒に料理を食べている。 ＜１１２＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

エイレーネは焦燥感を覚えていた。 家主不在の緑朱神社。 集まってきた面々を大声を出して追い払うわけにも行かない これだけ料理人がいれば、その内みんなもお腹いっぱいになって帰ってくれるだろう…… だが、料理の消費速度は再びこちらの供給速度を上回り始めている。 ＜１１３＞

Dateryu／伊達龍之介 @Dateryu

《ヤマト野草の会》が持ってきた食材も目に見えて減ってきている。 挙句の果てに、腹を空かせた《黒剣騎士団》の市街警備部の面々まで混ざり始めたのだからもう目も当てられない。 何より、この料理レイドの元凶たる神祇官の少女は未だに食べる速度を緩めていない。 ＜１１４＞