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手塚治虫「瀕死のアニメーション」『話の特集』1979年7月号 これがすごい。いかに手塚がアニメ経営者として救いがたい阿呆だったのかがよくわかるエッセイ。
2015-06-01 13:36:45>だいたい、アニメなんて、食えるわけがないんです。アニメってのは元来独立プロの劇団とおなじような立場でね。 アニメが好きな連中が集まって、作るためにギリギリの苦しみをし、アルバイトをしてでも好きな作品に投資していく、というのが本来の状態なんですよ。
2015-06-01 14:01:02>ところがアニメブームになって、食えることがわかったため、アニメで生活をしようという連中がどっと出て来たわけ。 生活が先で、アニメは労働と、こうなったんですよ。
2015-06-01 14:01:51>アニメみたいな、元来割の合わない世界にとびこんで、アニメではとても食えないなんていうんならいっそ、 初めからとびこまなきゃいいのにね。好きでとびこむんなら、初めから苦しむ覚悟をして来りゃいいんだ。
2015-06-01 14:02:16>いや、これはかつて虫プロの社長だった経営者としての発言じゃありません。絵描きとして、アニメ作家としてのぼく個人の発言なんだ。 もし異論があるんなら誰からでも聞きますよ。 絞め殺したくなりませんか。
2015-06-01 14:03:01>ぼくは日本のこのすさまじいアニメーターの数を考えると、今こそユニオンを作るべきだと思うね。 それには、全アニメーターの結束が必要で、またそのユニオンを無視してアニメーターになる連中に対してはユニオンが圧力をかける。 それくらい権威がなけりゃあね。
2015-06-01 14:22:52>歯がぬけるように、大手会社にだまされて引き抜かれていっておしまい、といったユニオンじゃどうしようもないよ。 アメリカのユニオンを見習うべきだよ。ぼくは十五年も前にこれを提唱したけど相手にされなかったね。 あなたは経営者だったんでしょ!それが無力な労働者の顔で平然とこう言う。
2015-06-01 14:23:58宮崎駿がどうして手塚をこき下ろしたのか、わかる気がする。私でも言う。生きてるうちはまだ本人が反省する可能性があるから言わなかっただけで、あの世に逃走したとなれば黙っていない。
2015-06-01 14:25:09>制作とか、コンテ・マンとか、チーフディレクターとか、原画チーフといった人達は、絶対数が少なくって、 後続部隊が早く育たなければ日本のアニメは質的にパンクしますよ。といってもね、こういう人達はマンガ家などと同じで、クリエーターなんです。 アルチザンじゃあないんです。
2015-06-01 14:26:06手塚には三つの顔があった。「まんが家」「アニメ作家」「経営者」。で「経営者」として糾弾されると「アニメ作家」として反論するし、それでだめだと「アニメーター」として開き直る。ヌエのようなずるさ。しかもそのズルを自覚していない。天然。天然の悪ほど手におえないものはない。
2015-06-01 14:29:44ちなみにまんが誌『COM』を立ち上げて、やがて経営不振に陥って組合から突き上げられると、やはり「経営者」ではなく「まんが家」として反論してきたそうです。
2015-06-01 14:36:58社員を何人破滅させ、過労死させたか。そして亡くなるまでなんの罪悪感を抱かなかった。「ぼくは利用されたんだ」と。@oyomot
2015-06-01 14:38:23生きてるうちは「すみませんでした」と言う可能性があった。死ねばもうそれも叶わない。だから宮崎は言い放った。「アニメーションに関してはこれだけはぼくが言う権利と幾ばくかの義務があると思うので言いますがこれまで手塚さんが喋ってきたことというのは、みんな間違いです」@oyomot
2015-06-01 14:43:27宮崎が怒ったのは、手塚に対してであり、同時に手塚を偉人恩人先覚者と称える阿呆どもに対してだった。「手塚さんの特集だそうですが、悼む大合唱はたくさんあるだろうから、それに声を揃えて一緒に大合唱をする気は、ぼくにはないです。」
2015-06-01 14:47:05「その人物が死ぬと安心して褒めだす人がいるんです。 美空ひばりの生前には聞こうともしなかった奴が死んだらイヤー大した奴だったな、なんて言うと頭にきますよ。 」 ちなみに宮崎は美空ひばりには関心がなかったようです。ひばり好きとしての発言ではないのです。
2015-06-01 14:50:17私のアレがアニメ制作現場の中堅~ベテラン層を怒らせたのは、宮崎駿による手塚治虫批判に手塚信者が怒ったのと同じ構図です。
2015-06-01 14:51:55宮崎が日本のアニメ監督ナンバーワンと世に認められたのは『となりのトトロ』(昭和63年)後なのです。手塚を盲目的に称える日本社会に噛みつく機が熟したともいえるのですね。@oyomot
2015-06-01 16:11:56「―挙式10日前に婚約者が無残にも・・・・・・ 悲劇の花嫁を生んだ “あしたのジョー”殺人事件 」 週刊明星(通巻第621号)昭和45年6月21日号
2015-06-02 03:31:26>テレビの漫画、劇画番組が週刊13本。空前のアニメ・ブームのかげで、"現代の花形"アニメーターたちは、疲労の極み達してバタバタ倒れてゆく。ある者は自ら首をくくり、ある者は挙式の10日前、婚約者の女性に見取られて,,,,,,,,
2015-06-02 03:31:47>「すいません」と同僚に 遺書であやまりながら自殺 "年齢プラス10"がアニメーターの健康状態。"年齢カケル1000"がアニメーターの給料。そういって彼らは自嘲する。トシより10も早くふけるほど体をすり減らして働いても、収入はそれほど少ないということだ。
2015-06-02 03:32:32>4年前、『鉄腕アトム』をきっかけにして、テレビに第1次アニメーションブームが起こった。『オバQ』『エイトマン』『鉄人28号』とテレビ局どうしの過当競争で、かんじんの子どもたちにあきられ、ブームはやがてつぶれる。自殺した吉村さんの会社で、大量人員整理があったのもそのころだ。
2015-06-02 03:33:54