ニンジャスレイヤー二次創作【クイーンビー・ダイビング・トゥ・ペイルファイア】後編 (原文のみ)

(これまでのあらすじ:メジャーアントと別れ、アカネとともにコケシマートへ向かったキサキ。そこへ謎めいたニンジャ、メドゥーサとマッドハニーが襲撃をかけてきたのだ!) こちらは原文のみです。実況付きはこちら→ http://togetter.com/li/838113
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

【クイーンビー・ダイビング・トゥ・ペイルファイア】後編 #4215tk

2015-06-22 21:02:34
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(「ア?」マッドハニーが目を丸くした。キサキの取り出したオートマチック・ヤクザガンを見て。「イヤーッ!」キサキは後方に跳ぶと同時に、BLAM!BLAM!BLAM!ヤクザガン三連続射撃!「な、グワーッ!?」マッドハニーは危うく防御!その体を銃弾が掠める!) #4215tk

2015-06-22 21:04:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(銃の反動でさらに跳んだキサキは、バランスを崩しつつも別の棚の上に着地。オジギを繰り出した!「ドーモ、マッドハニー=サン!クイーンビーです!」「ニンジャ……?お前がぁー?」マッドハニーが首を傾げた。「……まあいいや。ドーモ、クイーンビー=サン。遊んであげるよ」) #4215tk

2015-06-22 21:06:14
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

オートマチック・ヤクザガンを構えたまま、キサキ……クイーンビーは必死にニューロンを加速させる。アイサツを交わした以上、このあとに始まるのはニンジャのイクサだ。カラテのない自分に、どこまでできる?「イヤーッ!」その思考をカラテシャウトが引き裂いた。1 #4215tk

2015-06-22 21:09:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ハッとして相手を見る。マッドハニーの姿がない。彼女の立っていた場所に波紋めいた跡が残っている。これはもしや「アイエッ!?」バランスが崩れる。棚が沈む!(ヤバイ!)「イヤーッ!」クイーンビーは天井近くまで跳躍し、下を見た。ある一点から床が泥めいて軟化している。2 #4215tk

2015-06-22 21:12:21
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

軟化の中心点はこちらに向かっている。そこからマッドハニーが顔を覗かせ、にやりと笑い、また沈み込んだ。クイーンビーは総毛立つ。相手は地中を移動しているのだ!「い……イヤーッ!」棚の上に再着地したクイーンビーは再び後方へ!後にした商品棚が一瞬で地の下へと消えて行く!3 #4215tk

2015-06-22 21:15:11
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」焦るクイーンビーは次々に商品棚を飛び石に!後にした棚が次々に沈み込んでいく!クイーンビーの焦りが増す。棚の沈み込む速度があからさまに上がっているのだ!「……シマッタ……!」クイーンビーは舌打ちする。もはや飛び移れる棚がない!4 #4215tk

2015-06-22 21:18:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

迷ううちにも棚が沈む!「イヤーッ!」クイーンビーは決断的に垂直跳躍!棚が沈み込むと同時「イヤーッ!」入れ替わるようにマッドハニーが飛び出してくる!BLAMBLAMBLAM!クイーンビーがオートマチック・ヤクザガンを連射!「イヤーッ!」マッドハニーが銃弾を弾く!5 #4215tk

2015-06-22 21:21:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

あっという間にクイーンビーの元に到達したマッドハニーが泥めいたサイバネ腕を引き絞る。その顔に狂気めいた笑みが浮かび、瞳孔が収縮。クイーンビーは悪寒を覚える。どうする、どうすれば「イヤーッ!」マッドハニーのカラテが迫る。考えるよりも早く、体が動いた。6 #4215tk

2015-06-22 21:24:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

クイーンビーは態勢制御し、そのカラテを足の裏で受けた。「イヤーッ!」相手のカラテに常人の三倍はあるだろう自分のニンジャ脚力を上乗せし、飛び離れる!「なんと!?」マッドハニーが驚愕する中、クイーンビーは着地した。ぴしゃり、と泥状になった床が跳ねる。7 #4215tk

2015-06-22 21:27:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「少しはやるのかぁー、お前?」泥飛沫を飛ばし着地したマッドハニーが首を傾げてクイーンビーを見やる。「それともマグレ?どっちかな……」そのまま前屈みになり、泥めいた両腕を床に下ろす。その手の先が沈んだ。クイーンビーは嫌な予感を覚え、その場から離れようとした。8 #4215tk

2015-06-22 21:30:25
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」マッドハニーが叫ぶ。途端、クイーンビー両脇の床が隆起した!「アイエッ!?」思わず彼女は頭上を仰ぐ。隆起したのは巨大な手の形をした泥!そのまま掴みかかってくる!「い、イヤーッ!」クイーンビーはバック転で逃れようとした。その背中がなにかに当たる。9 #4215tk

2015-06-22 21:33:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「エッ、ンアーッ!?」突如束縛され、彼女は悲鳴を上げた。背後にあったのは、マッドハニーのジツによって生み出された第三の泥腕!「アーハハハ!つーかまーえたぁー!」マッドハニーが哄笑!泥腕がクイーンビーをニンジャの元へと引き寄せる。「さて、どう遊んでやろうかな?」10 #4215tk

2015-06-22 21:36:16
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

顔を近づけマッドハニーが凄む。クイーンビーは竦みあがった。こんな芸当までできるなんて。やはり自分ではどうしようもなかったのか?彼女は思わず目を瞑る。アカネは無事だろうか。もはやそれを確かめる術はありそうにない。……数秒の沈黙。クイーンビーは訝しみ、目を開けた。11 #4215tk

2015-06-22 21:39:26
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

目が合う。「アイエッ!?」クイーンビーは仰け反ろうとした。拘束されているためできない。先ほどよりもなお近い位置で、マッドハニーに覗き込まれているのだ!「フゥーム」「な、なに?」「カワイイ」「は?」マッドハニーが片腕を床から引き抜き、クイーンビーの首筋を撫でる。12 #4215tk

2015-06-22 21:42:40
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「生体LAN端子……ある!ヤッタ!」マッドハニーが快哉を叫ぶ!「LAN直結できる!ケーブル探さなきゃ!」「エ……ちょ、ちょっと待って」クイーンビーは戸惑い、慌てて制止!……言ってから彼女は自身の行動を悔やんだ。この状況で待てと言われて待つものがいるだろうか?13 #4215tk

2015-06-22 21:45:44
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

が、驚くべきことにマッドハニーは『待った』。怪訝な顔でクイーンビーを見返す。「なに?」「エッ……」クイーンビーは狼狽する。まさかこんな素直に話を聞くとは思わなかった。さっきまで敵意も露わだったというのに。何故?……すぐに思い当たった。自分の『体質』のためだ!14 #4215tk

2015-06-22 21:48:16
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ニンジャソウルがもたらした同性に好かれるあの力。それがマッドハニーを捉えつつあるのでは?だとすれば、それを利用しない手段はない!「き、聞いてほしいことがあるの」クイーンビーが思い切って口を開く。首を傾げるマッドハニー。キサキは覚悟を決めた。15 #4215tk

2015-06-22 21:51:20
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「……私もザイバツに追われてるの」「へぇ?お前も脱獄して好き勝手やってたクチ?」意外そうな返事。「そんなふうには見えないけどな」「い、いや、私はそういうのじゃなくて!」クイーンビーは勢いよく首を振る。「というより、あなた脱獄囚なの?ニュースになってた?」16 #4215tk

2015-06-22 21:54:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ニュースになってんの?そこまでは知らないけど、実際脱獄はしたよ」軽い口調でマッドハニーが答える。「窮屈なとこに下水みたいな黒いのが流れ込んできてさ……その中に溺れて、気づいたらニンジャになってて……で、自由!」高らかな笑み。「だからあたいらは好きにやるんだ」17 #4215tk

2015-06-22 21:57:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「たち……って、あのメドゥーサ=サン?」「そうそう。あいつ、あたいの妹でさ。捕まる前は姉妹でハック&スラッシュやってて」「だったら!」クイーンビーはマッドハニーの言葉を遮る。「お願い、彼女を止めて。同じザイバツを敵にする者同士、イクサする必要なんてないよ!」18 #4215tk

2015-06-22 22:00:38
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

マッドハニーがまじまじとこちらを見る。「お願い。協力して」クイーンビーは念押しの言葉を投げかけた。本来であれば一笑に付されるべき甘ったるい提案。しかし、いつの間にか彼女には不可解な自信が芽生えていた。いける。今の自分なら言うことを『聞かせられる』!19 #4215tk

2015-06-22 22:03:25
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「止める、か。止める、ねぇ」マッドハニーが眉をひそめた。「一応聞くけど、殺せとは言わないよねぇ?」「まさか!むしろあの人ともナカヨシになりたいの。私は」「成る程」泥の手が緩み、クイーンビーの背後を押す。彼女は必然的にマッドハニーのサイバネ腕の中に放り込まれた。20 #4215tk

2015-06-22 22:06:12
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「だったらあいつも喜ぶかな。カワイイな女の子が好きだからさ」クイーンビーを抱き込んだマッドハニーが囁く。「止めたら三人でネンゴロしよっか」「エッ」「息止めてて」問い返すより早く返ってきた言葉に、クイーンビーは慌てて従う。次の瞬間、二人は地中へダイブしていた。21 #4215tk

2015-06-22 22:09:07
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