葬儀デモを考える

HAYASHI Tomohiro @SonohennoKuma

なんで、あんな葬儀デモなんていう醜悪な暴力を誰も止められず、得意気に二番煎じ、三番煎じなんてされてんだよ…。 本当に何故『フクシマ』依存の暴力は反権力無罪なのか。 権力側より被害者に暴力的な反権力なんて、滅びてしまえ。 悔しいよ、本当に。

HAYASHI Tomohiro @SonohennoKuma

一連のツイート、大変失礼しました。 しかし、原発事故から間もないあの頃やられた葬儀デモには、そのレベルのトラウマを植え付けられています。 知らぬは能天気に葬儀デモなんてやってる連中ばかり。 泣き寝入りしたあの夜の哀しみを、加害者だけは知らない。 何が平和主義だ…。

HAYASHI Tomohiro @SonohennoKuma

死んだんだよ実際にあの頃。 津波にのまれて、原発事故で避難して、火葬も間に合わないくらい、身元も確認できないくらい、二万人近くの命が、実際に。 その直後に放射能と原発、余震の連続でささくれだった心で死の覚悟を決めていたあの頃に見かけた葬儀デモを、どんな気持ちで見つめていたことか。

渡部真 @craft_box

さっき、林智裕さんのツイートをＲＴしたんだけど、その関連で、この後ちょっと連投します。

渡部真 @craft_box

「葬儀デモ」の事はよく知らないのだけど、僕が脱原発デモで、今も許せないと思っているのは、２０１１年６月１１日に南相馬でアースデイの一部「A-Day」が主催したデモ。この話、何度もしてるので、しつこいけど、やっぱ忘れられない。（続く

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この日は、全国で「脱原発１００万人アクション」が行なわれてた。東京のデモの盛り上がりは知ってたし、東京にいる時に撮影にも行った。南相馬でデモがあるって話も何となく知ってた。ただ、僕はこの頃、震災取材で東北にいる事が多く、まして月命日の１１日に東京にいる事はなかった。（続く

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もちろん僕は、改めて言うまでもなく震災以前から反原発なわけですが、当時はまだ仮設住宅すらほとんどなく、体育館などの避難所にいた人達を取材したかったし、南相馬のデモの事なんて大して気にもしてなかった。（続く

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あの日、2011年6月11日、南相馬の沿岸では「鎮魂祭」が行われて、地域の人達が津波で犠牲になった人を偲ぼうとしていた。僕が取材したのは、この鎮魂祭。（続く pic.twitter.com/PD3refZEUN

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いまアップした写真は鎮魂祭の様子だけど、南相馬の萱浜地区で行われた。右端に写ってる民家が、今では取材をさせてもらえるようになった上野敬幸さんの家。ゴールデンウィークに菜の花迷路の写真をアップしたけど、夏に花火大会なども行われるのが、まさにこの場所。（続く

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この日にそこで出会ったのは、青森県から訪れていたあるご夫妻。妻は出産のために南相馬の実家に里帰りをし、2011年1月に子どもが生まれたばかりだった。そして実家にいるときに被災し、津波で生後約２か月の子どもが行方不明になった。（続く pic.twitter.com/Ewc5Wy2ZbR

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震災から３か月、２人は毎週末、この場所を訪れて行方不明の子どもの事を探していた。そして6月11日、「まだ諦めきれない」「死んでしまったという実感が湧かない」という思いをもって鎮魂祭に参加し、その後、再び子どもを捜しにいった。（続く

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この日、鎮魂祭の会場となった上野さんは、自分の自宅で鎮魂祭が開かれる事すら知らされていなかった。「何で、俺の子どもも見つかってないのに、こんなに人が集まって来て鎮魂祭なんてやってんだ！」と怒りの気持ちを抑えられなかったと、後になって聞いた。（続く

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今は穏やかに話を聞かせてくれる上野さんだが、「当時は狼のような目つき」（地元アナウンサー談）だった。ちなみに、前述のご夫妻の子どもは、いま現在も行方不明で、上野さんの家族も、お父上と長男の倖太郎が今も行方不明です。（続く

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震災から３か月と言えば、この頃、東北の各地では、埋葬のやり直しが行われていた。震災直後に焼き場が足りず、一旦は焼かずに土葬していたご遺体を掘り起こして、火葬して再び埋葬する。『風化する光と影』で、この事は村上さんが詳しくレポートしてくれています。（続く

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また、住民が避難して誰もいなくなった福島第一原発から２０キロ圏では、葬式の花輪などが飾られてたまま放置されてる民家もあった。僕が見たある民家では、葬儀の日付が3月12日と13日だったと思う。11日以前に亡くなって、葬儀の準備をしてる時に被災して避難したと思われる。（続く

渡部真 @craft_box

その民家を最初に見たのは４月だったが、夏頃まではその民家の葬儀の花輪などは放置されたままだった。震災から３か月の頃の東北沿岸部とか、福島第一原発２０キロ圏っていうのは、「葬」とか「喪」という言葉に関連して、そういう場所だった。（続く

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そんな南相馬で鎮魂祭が行われていた萱浜地区から程近くに、国道６号線があり、南相馬の「道の駅」がある。僕が鎮魂祭に向う時、白いタイベックに、仏壇で仏さんを呼ぶ「お鈴」をならしながら歩く一行が目についた。道の駅から南相馬を南下しながらデモをするところだった。（続く

渡部真 @craft_box

デモ隊の周囲には、カメラマンなどがいて、南相馬から東京の中継基地を結んで、全国に「１００万人デモ」を中継するために撮影いたようだ。他にも記者らしき人が数人いた。デモ自体の参加者は、十数人程度だったと思う。（続く

渡部真 @craft_box

参加者は、すべて防護服に防護マスクの姿。手には「脱原発」のメッセージボードやお鈴などを持ち、シュプレヒコールはあげず黙々と６号線の歩道を歩く。それがこの写真。当時は動画もネットにアップされてたけど、今検索したら見つからなかった。（続く pic.twitter.com/qUSdxMysGS

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渡部真 @craft_box

行方不明の家族を捜す人達、土葬した遺体を掘り返して火葬し直す人達、大切な人の月命日に悼む人達、原発事故の影響で自宅に近寄る事すら出来ない人達、そんな人達が暮らす南相馬で、このデモ隊は「ち〜ん」とお鈴を鳴らしながら、こんな姿を晒し、浜通りを南北に結ぶ６号線を黙々と歩いていた。（続く

渡部真 @craft_box

それが「脱原発」を訴える事なのか？　あの時の南相馬でこんな事をやって、本当に脱原発が訴えられると思うのか？　東京を中心に「脱原発１００万人アクション」で盛り上がって生中継を見ている人達に「原発事故の被害に遭ってる南相馬でデモやってる俺たち」を見せる以外に意味があったのか？（続く

渡部真 @craft_box

わざわざ２時４６分前後に行ってたデモですから、僕はチラッと見ただけで、実際にそれを見た人達がどんな反応を見せたか知りませんが、少なくとも僕の周囲で原発反対運動やってる知人達から「アレはやり過ぎだった」「南相馬や東北の人達に申し訳なかった」なんて言葉をは一度も聞いた事がない。（続く

渡部真 @craft_box

僕は、反・脱原発は大いに賛同する。反原連という組織には大いに問題があるとは思ってるが、それでも、原発反対運動は今までもこれからも応援してるし、自分もその立場である事は間違いない。でもさ、もうちょっと、想像力を広げて運動を展開することはできないのかなって思うことは何度もある。（続く

渡部真 @craft_box

「東北に寄り添おう」なんて白々しいことを言うつもりない。でもさ、せっかく真面目にやってる人達もたくさんいるのに、アフォなことをやる奴が悪目立ちして反発を買うのを見ていると、本当に残念に思うよ。ちょっと想像するだけだよ。想像を補うための情報は、いくらでも転がってる。（続く