晶葉先輩と僕

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ときめき @tokimeki_Q

池袋晶葉が二人しかいないロボ部の先輩だったら、授業の終了と同時に教室の扉を勢いよく開けてぼくのクラスに入ってくるんだ。そしてぼくの腕を掴んで「さあ、部活の時間だぞ!助手!」って引っ張っていくんだ。

2015-04-20 23:23:47
ときめき @tokimeki_Q

ぼくは居眠りしてたせいでまだノートを取り終わってないから「写しおわるまで待ってくださいよ」って言うんだけど、晶葉先輩はきかないんだ。でも部室についたら「君が6限のノートを取り終わっていないのなんて想定済みだからな」って、去年の晶葉先輩のノートのコピーをくれるんだ

2015-04-20 23:26:42
ときめき @tokimeki_Q

ぼくは6限はいつも居眠りしてるし、晶葉先輩もその居眠りが自分との部活のためだって知っているんだ。お互い理解した上でのやり取りなんだけど、それが二人とも心地よくて好きなんだ。

2015-04-20 23:29:38
ときめき @tokimeki_Q

晶葉先輩は背が低いから立っているぼくと話すときはいつも上目使いなんだ。それを気にしているのか知らないけれど、ぼくが椅子に座っているときなんかは晶葉先輩はわざわざ立って話すんだ。それも嬉しそうに。

2015-04-20 23:33:24
ときめき @tokimeki_Q

晶葉先輩と秋葉原に行くと、僕はいつも大荷物を持たされるんだ。「君は頼りになるな」なんて言われたらずるいじゃないか、断れない。もとから断るつもりなんてないけど。晶葉先輩は「こういうときはな」なんて続けて笑うんだ。その笑顔だけで大荷物を持たされた甲斐があったなあって思うんだ。

2015-04-20 23:39:45
ときめき @tokimeki_Q

それで満足していたら、何かを見付けた晶葉先輩は「ちょっとここで待っていてくれ」ってかけていくんだ。追いかけようにも大荷物で走れず、しかたなく休んでいると、両手にクレープを持った晶葉先輩が戻ってくるんだ。そして「き、君は両手が塞がっているだろう」って食べさせてくれるんだ。

2015-04-20 23:43:14
ときめき @tokimeki_Q

晶葉先輩は飛び級で高校に進学した14歳でもいいし、17歳の高校2年生でもいい

2015-04-20 23:45:42
ときめき @tokimeki_Q

夏休み中も部室やラボみたいな冷房の効いた部屋にこもりっぱなしな晶葉先輩を太陽の下に引きずり出すために、ぼくが合宿を企画するんだ。文句のひとつでも言われることは覚悟していったら、意外とすんなり受け入れられちゃって拍子抜けするんだ。

2015-04-20 23:54:25
ときめき @tokimeki_Q

合宿に使う民宿は海の近くにあるんだ。晶葉先輩はきっと水着なんて持ってきていないだろうな、と思ったら、晶葉先輩がなんとも可愛らしい水着を着てもじもじしているんだ。「似合う、かな」なんていつになく弱気な晶葉先輩に「可愛いですよ」って言ったら「なっ……ばかっ!」って怒られるんだ。

2015-04-20 23:58:23
ときめき @tokimeki_Q

あとで聞いたら、晶葉先輩の友人でもあるぼくと仲のいい先輩に、水着ショップを連れ回され、半ば強引に買わされたらしい。じつはこの合宿の企画もその先輩の入れ知恵だったんだけど、晶葉先輩には言わなくて正解だったみたいだ。

2015-04-21 00:03:08
ときめき @tokimeki_Q

共通の知り合いで先輩で意外と押しの強い人ってだれが適任だろう

2015-04-21 00:03:49
ときめき @tokimeki_Q

晶葉先輩はあたりまえだけど先輩だから先に卒業しちゃうんです

2015-04-21 00:09:15