20150802 艦これ妄想 #愛の証として笑いながら眼球をくれる艦娘

自分用メモ 20150330 艦これ妄想 心中立てとバケツ【R-18G】 http://togetter.com/li/801558
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遠藤 @enco2001

うちの鎮守府、「バケツで治せるから!」ばかりに心中立てが流行ったことがあって、レズカップル同士で送りあってるのならまだしも提督のもとにも保存液に浸かった指だの眼球だのがいくつも届けられ、艦娘からの深い愛情が怖い

2015-08-02 21:10:53
遠藤 @enco2001

「ほい、これくれとくわ」 龍驤がぽん、と何かを投げてよこした。酒瓶とか何かと思って受け取り、あやうく取り落とすところ。封をされた瓶、液体で満たされている、中に眼球が一つ。 「な、なんだよこれ!」 「ウチの目」龍驤は舌を出すような仕草で右の下瞼をひっぱった。澄んだ色をしていた

2015-08-02 22:16:40
遠藤 @enco2001

「こないだ大破したやろ、そんとき修復ついでに明石に頼んで抉っといたんや。きれいやろ〜?」 彼女に狂った様子はない。綺麗な石があったから拾ったの、そんな気楽さで彼女は続けた。「ああ、別に大事に持ち歩かんでええで。たまーに思い出してみてくれればええんや。ウチはそれでじゅーぶん」

2015-08-02 21:21:26
遠藤 @enco2001

まったく理解できなかった。艦娘との付き合いにはこういう点で驚かされることが多い。根本的に彼女たちは人間ではない。自意識としてもたまたまいま人の形をしているだけと思っているようで、雨が降っても濡れることをあまり厭わないし身体が頑丈だからか保護する意識がない。

2015-08-02 21:25:46
遠藤 @enco2001

煮えたぎる寸胴鍋を素手で持ち上げるのを見たのも一度や二度ではない。そんな艦娘の思考で一番わからないのが身体の取り扱いだ。修復できる、という前提があるせいか人間ほど身体を重視しない。けして自傷的なのではないが、毀れることが気にならないらしい

2015-08-02 21:27:32
遠藤 @enco2001

こうして身体の一部を親愛の情のあらわれとして贈るのも龍驤がはじめてではない。親指だのなんだのと体の部分が保存液に浸されて、執務室の金庫にはいくつも仕舞われてある。憧れの先輩に手作りのチョコを渡すような面持ちで小指を贈られて、断ることができるだろうか?

2015-08-02 21:29:19
遠藤 @enco2001

「あ、ありがとう」 挙動不審になる自分を抑え、なんとかお礼を口にする。彼女たちは嫌がらせでやっているのではない。むしろ恥という感情を伴いつつ手渡すのだ。無碍にはできない。 「大切にさせてもらうよ」 「……そっか、いやあうれしいわあ。断られたらどないしょとおもっとった」

2015-08-02 21:31:32
遠藤 @enco2001

龍驤は破顔した。肩の荷がおりたような、晴れ晴れとした笑顔だった。 「あらためて、これからもよろしゅうな。うちは提督のこと好きや。だからキミの命令なら喜んで戦うし怪我するのも厭わんよ」 龍驤は俺の手を取ると力強く握った。そして、手の甲に頬ずりをし始めた。

2015-08-02 21:37:41
遠藤 @enco2001

「あーこの腕、この手!キミが艦娘ならもろたのになあ。もったいないわ。なあ、ちょっとだけ譲ってくれへん?」 「俺は人間なんだ、勘弁してくれ。かわりに今度何かプレゼントを贈るから許してくれよ」おどけたように俺は答えた。笑顔の龍驤の目がマジすぎてビビっていた。こいつ、もぎ取りかねん

2015-08-02 21:39:50
遠藤 @enco2001

「ホンマかー。嘘ついたらシバくでー。まあそこまで言うんなら楽しみにしとこうかなあ。提督のプレゼントかあ。えらい高いもんやとうれしいなぁ」 ぐるっとまわった龍驤は、また明日なーと言うと立ち去っていった。誰が見てもわかるほどに上機嫌で、その分、俺は頭を抱えた。

2015-08-02 21:41:43
遠藤 @enco2001

俺は左手の中の瓶にみて、頭を抱えた。ほんと、目玉とかどうすりゃいいんだよ……。

2015-08-02 21:42:18