とびだせ どうぶつの森自宅2階のコーディネートから広がる物語

お部屋コーデしてるうちに楽しくなって妄想炸裂させた産物。いつかどこかで役に立つかも知れない。
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抜髄ゴミムシ🍒 @xoPINONGELIONox

ねえねえ私の自宅の2階(とび森)のテーマ「宇宙船で旅をしてたらうっかり地球に墜落してしまって移動手段が無いため宇宙船内にあったまだ使えそうなものと各地で拾い集めた廃品を廃墟に寄せ集めた部屋」なんだけどどうでしょう pic.twitter.com/GhGxIw1FfS

2015-08-02 16:34:39
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ここで母星との連絡をはかりながら宇宙船を修復できるだけのお金と資材が揃うのを待つ。そんな日々を続けているうちにこの美しい地球のこと気に入ってしまって「ここで生きていくのも悪くないかな……」とか考え出す。

2015-08-02 16:36:32
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しかしある日主人公は地球人の寿命は100年にも満たないことを知る。自分の星では平均寿命は地球の約5倍、この村で住人たちと触れ合って育んだ絆も、大切な人も、自分が生きているうちに目の前から消える。この苦しみを自分が背負えるだろうか……自分は本当にこの村で暮らしていていいのだろうか…

2015-08-02 16:42:23
抜髄ゴミムシ🍒 @xoPINONGELIONox

早くこの星を出なければ自分が辛い思いをすることになる、そう考えて主人公は宇宙船の修復にますます精を出す。そしてできるだけ他人に対して関心を持たないようにしていた。……それが後々自分の心を縛り付けることになるから。

2015-08-02 16:46:32
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村の人々は1日中家に引きこもって出てこない主人公を心配した。毎日誰かが主人公の家を窓から覗いて見るけれど(宇宙船とか見られたら困るし遮光カーテンをつけてるため)真っ暗で家の中の様子は伺えない。庭に植えてる花が元気をなくしていたのを見かねて毎日誰かが主人公の代わりに水をやった。

2015-08-02 16:51:13
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心配になった住民たちは主人公のポストに手紙を入れた 「最近見かけないけど元気?何かあったら話聞くよ!」 「もう8月だね〜こんどカブトムシ取りに行こうよ〜」 「花火大会、綺麗だったよ!みんなで浴衣に着替えて広場でかき氷食べながら見たんだ!来週の日曜日もやるからよかったら来てね!」

2015-08-02 16:54:52
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主人公は言うとそろそろ消費期限が危うい宇宙食を消化しつつ宇宙船の修理に没頭していたため家の外の様子はよくわからなかった。気づけば1週間も家に引きこもっていた。久々に太陽の光を浴びてみようかと家の外に出た主人公が見たもののは手紙でいっぱいのポストだった。「おかしいなぁ誰からだ?」

2015-08-02 16:58:42
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地球に知り合いも親族もいない、住民たちとは手紙を交換する仲でもなかったはず……疑問に思いつつポストの手紙を1通ずつ開封して読んでみると、そこには住民やしずえ、前村長、たぬきち、服屋の姉妹に至るまで村の住人みんなからの励ましや心配の言葉があった。「みんな……!!」

2015-08-02 17:03:46
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主人公は家に飛び込んだ。溢れる涙を拭うこともなく地下室を目指した。その足取りに迷いや恐れは無かった。目的の部屋に着くと主人公は地下室に格納されている宇宙船のバッテリーを外した。

2015-08-02 17:10:09
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「そうだ、一人ぼっちの私を迎え入れてくれたのはここにいるみんなだ、何を迷っていたんだろう。私はここにいていいんだ。」そう言いながらたたんであったブルーシートで完成間近の宇宙船を覆った。「お前と一緒に帰れるのは、どうやらもっと先になりそうだ。」

2015-08-02 17:12:07
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そう言って主人公は抱えた手紙の束を大切に引き出しにしまいこんでキッチンに向かったーー。 ーー日曜日の夜。 「今日もあの子はいないのね……」 「ちゃんと手紙、読んでくれたのかなぁ。」 「……」 「……ただいま!」 「「「!?!?!?」」」

2015-08-02 17:15:40
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「花火見るんでしょ!腕をふるって焼きそば作ってきたから、みんなで食べよう!」 「あんた…!」 「ちょっと取り込んでてね!ほら、もう花火始まるよ!」 住民たちも主人公も、1週間前と変わらない日常を取り戻した。夜空に咲く花を瞳に映して地球外生命体は一人思う。「やっぱりこの星、最高!」

2015-08-02 17:21:48