クレヨンしんちゃん　ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん感想

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

さて、以前借りようかどうかで触れていたがここは色をずいぶん変えて、映画クレヨンしんちゃんガチンコ!逆襲のロボとーちゃんについて少なからず。クレしんの映画を見るのは一体いつ以来だろう。

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ロボとーちゃんはひろしがロボットになったということぐらいしか知らなかったが、見終わった後で感じた事とすれば「野原ひろし版機動戦士ガンダム」だったというような印象である。

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一体何なんだその例えは?になってしまうのだが、言い方を変えるとありふれた表現だが父親の要素が前面に押し出されたロボットアニメということになりそう。似た例でZ.O.Eがそうだがそちらが大人びた雰囲気と評するなら、ロボとーちゃんは少年の心と評した方が良い気がする

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早い話、野原ひろし版機動戦士ガンダム(1st)という表現は、大人が目指す機動戦士ガンダムのようなもので、同じガンダムシリーズでいうなら0083が社会人向けの機動戦士ガンダムという位置になりそう。ただ0083とロボとーちゃんはアプローチの仕方はずいぶん異なる。

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無論機動戦士ガンダムと評しても戦争ものやリアル兵器ものではない。ただ「ロボットという力を与えられた主人公(ロボとーちゃんでいうと野原ひろし)の描き方」がふと、アムロの出会い、成長、別れのようなものと通じるものがあると感じたとも。

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まず冒頭でしんのすけの遊びにつきあっていてギックリ腰を起こしてしまい、その上休日のうちに片づけないといけない家の仕事が残っているがゆえにみさえからも白い目で見られてしまう。ついでにひろしだけでなく周囲の父親も似たようなジレンマを味わっている場面が描かれるが……

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そんな中、ひろしが大日本しつけ計画を目論む組織の標的となって、ロボとーちゃんに改造(厳密はロボットに人格をコピーされたもの)となってしまう。そこで驚くべき身体能力を得た彼だが…… pic.twitter.com/lo08BSKA4Y

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ここで、凡庸な主人公がロボットという力を手に入れたメリットが描写されていたが、無論事情を知らない野原家からすれば、ロボとーちゃんは得体の知れない化け物と同然であり……

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その為ひろしではないと頑なに拒まれた結果ロボとーちゃんはみさえから閉め出しを食らってしまう。事情を知らない故に仕方がないが、この光景も父親の権力が失われたような家庭を彷彿させる…… pic.twitter.com/WTLSvb45u6

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そんでもって、ロボとーちゃんになってもしんのすけが望んだスペックやギミックがない事から、カッコ悪いと幻滅されてしまう。些細な描写ながら妻だけでなく子供からも相手にされていない冴えない父親像さながら。あぁ…… pic.twitter.com/kzszEsCtOp

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@toronei あー、そうですかー……みなもと先生の事ですので多分ご自身でやりそうだと思いましたのでそれはちょっと残念です

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そんな悲哀を描いた後、しんのすけがロボとーちゃんの能力を解明した結果、ロボとーちゃんは今まで自分がやれていなかった家の仕事をあっというまにこなせる描写が描かれた。 pic.twitter.com/dRzFviP0us

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ここのシーンでロボとーちゃんが「やったぁぁぁぁ」と叫んでいるのだが、それはひろしが今までは肉体労働的に出来なかった家の仕事をこなせた事。今までの自分になかった力を得る事が出来たという喜びがあったのだろう。ロボットによって自分にない力を得る喜びがここに記されている

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

これにより、ロボとーちゃんは家族の一員として認められるのだが……その後ひまわりが誤操作でロボとーちゃんのロケットパンチを家で発射させてしまった為に再び家から閉め出されてしまう……泣かせる光景だっ pic.twitter.com/p3lcHGT8QX

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ここまでで、優れた体力を得た/外見からロボットだと恐れられる、家の仕事を軽々とこなすパワー/暴走を恐れられるとロボットになった事でのメリット、デメリットを描いてひろしの上がり下がりを描いていたが……

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そんな折、かすかべ幼稚園の保護者同伴の社会見学でかすかべ防衛隊の面々が高所から転落してしまう。そんな彼らを必死で救った人物こそ、ロボとーちゃんだった。 pic.twitter.com/i8um1iwRYj

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そんでもって、みさえにロボとーちゃんの活躍が気付かれた際、彼女は「それでこそ野原ひろしよ。ロボットでもいいあなたは立派な父親だわ」とロボットであるしがらみを忘れてしおらしくロボとーちゃんがひろしだと認めてくれる。 pic.twitter.com/LKDKFyFYcj

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ここら辺の優しい雰囲気作りも良いが、いままでロボットのスペックでメリットを描いてきたロボとーちゃんだったが、しんのすけ達を救うということは子供を救おうとする父親としての心があってこそ結びついた行為。この心による行動がロボットの力を結びつくことで力におごることから脱却する。

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

最もひろしとしての人格からすると別に未熟な父親とかではないのだが。あとそれとは別にみさえがロボとーちゃんがカスカベ救助隊を救う際に外装を壊した車を修理してくれとクギをちゃんと刺す所はらしいのだが(笑)

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そこから、ロボットでも父親として認められてロボとーちゃんは家庭、会社でも順調な日々を送る安定期。ここで父親として子供に接してあげる事の大切さを認識するロボとーちゃんだが……

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

しかし、ドデカシティ側の陰謀として、ロボとーちゃんにつけひげが付けられてしまう。これによってロボとーちゃんは一家の頑固おやじとして態度が急変として、野原家、いや春日部の父親たちが“父ゆれ同盟”を結成して父親の復権を目指してのデモを率いてしまう。

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ここ辺りのロボとーちゃんの変貌(最も外部的な要因だが)は、ロボットアニメでいう主人公が増長して上手くいかないというようなもの。操られているとはいえその直前までみさえがひろしに対して惚れたのに近い絶対的な信頼を寄せており、危ない様子は確かにあった

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

かくしてロボとーちゃんが”父ゆれ同盟”のリーダーとして父親の威厳を取り戻す訳だが、かすかべ防衛隊の4人同時ケツだけ星人攻撃を前に敗れる。どうでもいいがこのケツだけ星人の4人が尻の表情で誰かわかるようになっている所が妙に馬鹿馬鹿しい pic.twitter.com/wEMM1BvIoY

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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そんな訳で、ロボとーちゃんの暴走は止まるがその後、鉄拳寺堂勝というドデカシティ側のリーダーとも思える大男を前に胴体を踏みつぶされて機能停止……主人公のおごりと共に強敵への敗北といったお約束がここでこなされる。

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そんでもって、しんのすけが焼却処分される直前だったロボとーちゃんの頭部を回収して、新たに開発された強化型のボディを強奪して新ロボとーちゃんとして鉄拳寺へ再戦、勝利というイベントがある訳だが、これもまたロボットアニメのお約束を彷彿させる展開かとも。