グラフの作り方講座(東京は暑くなっているのか問題を例に)

【20150811追記】続き作りました→http://togetter.com/li/859488 基本的には同じところ(気象庁)からデータを引っ張ってきていてもグラフの作り方次第でこうも違ったものになるという見本のようなあれこれを見たので半ば自分用にまとめました。グラフ大事。
165

気象庁から1950年以降の夏の(平均)気温データを取ってきてプロットしてみると

平均気温をセ氏0℃~40℃のスケールでグラフにしてみると、確かに年ごとの変動以上のものは見えないような気もします

斑猫賢二(HAN-NEKO,Kenji) 💜💙💛🟠🌈🎌🇷🇺🇺🇦 @Tvvitter_com

「ほんの30年前はクーラーもないのにみんな普通に生活していた、30度を超える火は珍しく猛暑日という言葉もなかった、近年暑くなった」 という話を小耳にはさんだので、気象庁から1950年以降の夏の気温データをとってきてプロットしてみた pic.twitter.com/x6rx7cbNAt

2015-08-03 10:46:17
拡大
拡大
矢野健太郎 @yanoja

この記事 netgeek.biz/archives/44843 「平均気温」だけ見て昔も今も暑さは変わらないつってるけど、このデータ jma-net.go.jp/tokyo/sub_inde… 見ると猛暑日の「日数」は明らかに増加してて、やっぱ今の方がヤバいじゃん。数字のマジックは怖いなあと思った。

2015-08-05 08:13:56
渡邊芳之 @ynabe39

猛暑日の日数が増えてるのになぜ平均気温が変わらないのだろう?

2015-08-07 12:09:03
KITAMOTO Asanobu / 北本 朝展 @KitamotoAsanobu

あと、これ。 netgeek.biz/archives/44843 目的が明確でないダメなグラフの一例と言える。意図的でないとは思うが、気温ゼロ度を基準にしたために、変化が見えにくくなっている。気温ゼロ度は、セ氏でのみ意味を持つ値だから、夏の気温でここを基準に設定する理由は全くない。

2015-08-07 14:20:47
KITAMOTO Asanobu / 北本 朝展 @KitamotoAsanobu

東京が最高気温ということで気温ネタが盛り上がっているようだが、お手軽にグラフを書いて結論を導くことの危険性を感じる。何かを言うにはどんなグラフであるべきか、という検討がまずは必要。熱中症の議論をしたいなら、おそらく高温の頻度が重要で、平均気温のグラフを出しても意味ないだろう。

2015-08-07 14:13:46
本間基寛 @motohirohonma

月平均気温は変わっていないわけではなく,最近50年で1~2℃は上昇している.グラフのスケールの取り方で変わっていないように見えるだけ. 一方,猛暑日のような閾値超過日数は,例えば最高気温がちょうどその閾値付近だと,1~2℃気温が上昇しただけでも,日数は大きく変化する.

2015-08-07 13:04:05
本間基寛 @motohirohonma

実際,真夏日日数は,猛暑日日数ほど増加しているわけではない. jma-net.go.jp/tokyo/sub_inde…

2015-08-07 13:05:59
本間基寛 @motohirohonma

閾値超過(未満)日数の議論は,何を見たいのかでその指標を活用するかどうかを検討すべきである.「わかりやすそう」という理由で,安易に「猛暑日日数が倍増」みたいな説明をすることは,間違いではないが適切な理解を促しているとは言えないのかもしれません.

2015-08-07 13:15:38

ならば閾値を決めずに「最高気温が○℃の日が何日あったか」を数えてグラフにすると

全体に高温側にずれたような図が得られます

Haruhiko Okumura @h_okumura

猛暑日の増加 oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/stat/… ちょっと追加した(言いたかったことは最後の1行)

2015-08-09 09:01:05
リンク oku.edu.mie-u.ac.jp 猛暑日の増加

「猛暑日」(日最高気温35℃以上)や「真夏日」(日最高気温30℃以上)のような分布の裾の日数は,何℃で切るかによって印象が大きく異なる。気温変化を誇張することにならないか。(上記サイトより)

そこで気象庁の「過去の気象データ・ダウンロード」から取得した東京の気温データをもとに、1876-1890年と2000-2014年のそれぞれについて「日最高気温が○℃の日が何日ありましたかね」というグラフを作成すると
(青が1876-1890年,橙が2000-2014年)

重なってよくわからん右裾を拡大すると

この百数十年で分布の右裾は3℃ほど上昇したことがわかる。同じことを「猛暑日(35℃以上)は25倍以上に増えた」と言うこともできる。(上記サイトより)

こばこ @kobako

リツイート1つ。そう、しきい値変えて日数の違いを、ってことを誰かやってくれないかなと思っていたのですが、行っていただいた方が居たようで。「最高気温32~35℃の日数が増えた」とは言えそう。(ただ高いほうからの積み上げグラフでも見たかったかなとは思う。)

2015-08-09 10:38:31

日最高気温を5℃ずつ区切って日数を数え、開始年を5年ずつずらして11年ぶん累計したものを割合に換算して積み上げグラフにすると

何いってるかよく分からないと思うのでまげぱさんのページをご覧下さい

まげぱX @Magepa

さふぁ: まげの湯 | 東京は暑くなってるのかRで見てみた - mageblo.tumblr.com/post/126344895…

2015-08-11 00:49:10
  • 各日の最高気温を5度刻みで何日あるかをカウントして11年分累計
  • 5年ずつ開始年をずらして1996年-2007まで25グループを計算
  • 各グループで、各日数が何%あるか計算
  • 計算した値を積み上げグラフにプロット
    ということだそうです

だんだん低温側の緑の幅がせまくなって、高温側が伸びているように見えます。一方真ん中あたりの帯はそれほど変わらないようにも見えます。