烏賀陽（うがや）弘道さん 「ブログを書いたら逮捕！？」名誉毀損罪の危険性（仮）

烏賀陽　弘道 @hirougaya

ネットの書き込みで刑法の名誉毀損罪で逮捕された本人２人に会って取材しました。一人は前述の北海道大学の学生。もう一人はマンションデベロッパー「大京」の労働組合委員長だった人です。大京の社長や会社を揶揄するブログを書いていたら逮捕されました。半年くらい勾留された。それくらい危険です。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

警告はしておかないといけません。警察・検察はネットでの誹謗中傷を刑法の名誉毀損罪で逮捕する事件にやる気満々です。証拠のログが全部記録として残るので、起訴・有罪は免れません。ネットに全部証拠が残るので捜査もラクなのです。国会議員や大企業が被害者だとますます逮捕される可能性が高い

烏賀陽　弘道 @hirougaya

この二つの事件は「ブログ書いたら逮捕かよ」という本にするために取材していました。逮捕された本人、被害届を出した被害者双方に会って話を聞きました。出版社が本の企画をボツにしたので書けずにいます。ネットのヘイターたちは知らないだけです。本当に危ないことを大勢の人がやっているものです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

逮捕・起訴され半年くらい勾留される。退学・失職に追い込まれる。これだけの危険があるのに「匿名だから」と誹謗中傷やらヘイトスピーチやら繰り広げている方々を「なんと無知でのんきな方々よなあ」と私は笑っています。まあ、存分におやりになったらいいんじゃないですかねえ。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

２ちゃんねるやブログで書いた内容で逮捕・起訴され失職・退学に追い込まれた実例がもう複数あるなんて、誰も知らせませんしね。「知らぬが仏」とはこのことです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

だから、いまこの瞬間に誹謗中傷やヘイトを書き込んでいるあなたが逮捕されず、のうのうとしていられるのは「被害者が警察に届けを出さない」「被害者がそういう法律がある事を知らない」だけかもしれません。単に運がいいだけなのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私は言論の自由を大切に思っているので、こうした刑法の名誉毀損罪での逮捕は権力の濫用ではないかと思っています。また、民事訴訟で名誉毀損に対して賠償請求もできる（SLAPP訴訟）のに、刑法にも名誉毀損罪があるのは「二重の縛り」＝過剰な規制ではないかと思っています。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

しかし、刑法の名誉毀損罪が厳然と存在し、警察・検察が立件している実績が私のつかんだ範囲でも２件もある（つまり死に法ではない）以上、それが明日適用されても、まったくおかしくない状態なのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

無知とは本当におめでたく、そしてコワいものです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私が非常に懸念したのは、マンション会社「大京」の労働組合の委員長が、労働組合のブログで書いた社長や会社への揶揄を「名誉毀損罪」で逮捕立件された事件です。半年くらい勾留され、有罪判決でした。労働基本権なんて、警察・検察はもちろん、裁判所もまったく考慮しなかった。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

私は刑法の名誉毀損罪は廃止してよいと思っています。しかしそれには国会が議決しないといけません。それまではこの法律は生き続けるのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

日本の政府（統治機構というべきかな）は、それくらい言論の自由に抑圧的なのです。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

「法律とその執行」は「権力の言語」です。その内容と運用と見れば、権力が何を考えているか、言葉として理解できます。

烏賀陽　弘道 @hirougaya

こういうネットの匿名ヘイターたちがウジウジ湧いてくるから、警察・検察が言論の自由に介入する口実を与えてしまうのです。で「言論の自由を守ろう」と彼らを擁護しても、匿名ヘイターたちがまた私を攻撃する、という先が読めるので、なかなかしんどいですなあ。苦笑