メモ 津田敏秀さん「2015年 5月 18日 第19回 福島県『県民健康調査』検討委員会発表の 甲状腺がんデータの分析結果」

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岩波「科学」7月号 掲載、津田敏秀さんの 論考、見直さないと (「2015年 5月 18日 第19回 福島県『県民健康調査』検討委員会発表の甲状腺がんデータの分析結果」)。

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「2015年 3月 31日までに 穿刺吸引細胞診で がん細胞が 検出された 127 症例の中で、摘出手術を 受け 組織診断が おこなわれた 症例 104 例のうち、良性結節が 1例、乳頭癌が 100例、低分化癌が 3 例であった」(津田敏秀)

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外部比較 (平均有病期間 4年) 日本全国の ガン発生率 (2003〜2007) を 根拠にして、100万人中 3人と 仮定。 地域 : 発生率比 : 95% 信頼区間

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2011年度地域 (近い地域) : 29.90 : (16.73 - 49.31) 北 (福島市・桑折町ほか) : 19.76 : (10.21 - 34.51) 中 (二本松市・本宮市ほか) : 50.38 (25.15 - 90.15)

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郡山市 : 38.54 : (24.94 - 56.89) 南 (白河市・西郷町ほか) : 40.49 : (17.48 - 79.79) いわき市 : 38.79 : (24.59 - 58.21)

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いわき市を除く南東地区 (2013年度) : 19.57 : (7.87 - 40.31) 会津地方 (西地区 : 2013年度) : 27.93 : (13.94 - 49.97) 相馬地方 (北東地区 : 2013年度) : 0 : (0.00 - 48.38)

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内部比較 (南東地区を基準にした有病オッズ比) 地域 : がん症例数 : 1次検査受診者数 : 有病オッズ比 : 95% 信頼区間

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2011年度地域 (近い地域) : 15人* : 41,810人 : 1.53 : (0.63 - 4.01) * 良性腫瘍 1 例を含む 北 (福島市・桑折町ほか) : 12人 : 50,618人 : 1.01 (0.40 - 2.73)

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中 (二本松市・本宮市ほか) : 11人 : 18,194人 : 2.58 : (0.99 - 7.05) 郡山市 : 25人 : 54,063人 : 1.97 : (0.88 - 4.91)

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南 (白河市・西郷町ほか) : 8人 : 16,463人 : 2.07 : (0.73 - 6.00) いわき市 : 23人 : 49,405人 : 1.98 : (0.88 - 4.98) いわき市を除く南東地区 (2013年度) : 7人 : 29,815人 : 1

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会津地方 (西地区 : 2013年度) : 11人 : 32,821人 : 1.43 : (0.55 - 3.91) 相馬地方 (北東地区 : 2013年度) : 0人 : 6,354人 : 0 : (0 - 2.51)

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(注) 95% の 下の 値が 1 より 大きいと、いわゆる「統計的有意差がある」ということになる。

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「穿刺吸引細胞診の 陽性反応的中割合は 104 例中 103 例 (99.0%) であり、穿刺吸引細胞診陽性例を がん症例と することによって 生じる バイアスは 十分に 低いと 考えられる」(津田敏秀)

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「検査時期に ばらつきがあり、潜伏期間が 異なると 思われるものの、福島県内での 甲状腺がんの 多発の 程度の ばらつきが 大きいものであることが わかる」(津田敏秀)

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甲状腺がん有病割合 (対象者 2011年度 年齢 : 0 - 18歳) 地域 : 100万人あたり有病割合 : 95% 信頼区間 : 症例数

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最も近隣 : 359 : (201 - 592) : 15人 (良性腫瘍 1 例を含む) 中通り北 : 237 : (123 - 414) : 12人 中通り中部 : 605 : (302 - 1082) : 11人 郡山市 : 462 : (299 - 683) : 25人

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中通り南 : 486 : (210 - 957) : 8人 いわき市 : 466 : (295 - 699) : 23人 いわき市以外県南東部 : 235 : (94 - 434) : 7人 県西部 : 335 : (167 - 600) : 11人

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県東北部 : 0 : (0 - 581) : 0人

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(参考) 青森・山梨・長崎 3県調査 (2012年) 青森・山梨・長崎 : 229 : (0.12 - 1319) : 1人 (対象者 2012年度 3 - 18歳)

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「2014年度に 開始された 本格検査では、先行検査における 対象者に 加え、2011年 4月 2日から 2012年 4月 1日までに 生まれた 福島県民が 含まれている。 福島第一原発の 事故時に 胎児であった 県民である」(津田敏秀)

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「(今回、本格検査で 見つかった) 15 例のうち 5 例は すでの 手術が 実施され、組織判断は 5 例 いずれも 乳頭癌であった」(津田敏秀)

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「震災当時、6〜18歳 (平均 13.1 ± 3.5歳) であり、先行検査の 症例の 分布 (震災当時 平均 14.8 ± 2.6歳) より やや 若い 傾向がある。 平均腫瘍径は 9.1 ± 3.4mm (範囲 5.3〜17.3mm) であった」(津田敏秀)

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「福島県は、もう これ以上、根拠も なく 無意味な 時間を 消費し続けるのではなく、県民の 信頼回復を 図るために、科学的に 妥当な 分析を 行い、(続)

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その 知見と 現実とに 対応した 対策に 結びつけることのできる 発表を 適宜 おこなう 姿勢へと 修正を 始めるべきである」(津田敏秀)

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「現在の 無為無策の 状態から 早く 抜けだし、症例把握を 拡大し、2011年に 19歳以上であった 県民の 甲状腺がん症例の 把握や 甲状腺がん以外の がんや、非がん疾患の 症例把握に 力を 入れるべきである」(津田敏秀)