- HayakawaYukio
- 2905
- 0
- 2
- 0
Reading:桜島「大規模噴火への一歩 態勢充実を」 nhk.jp/N4L14Hg1 今回を「大正級の大規模噴火に向かって進んでいっている」と言うなら、まったく同じ意味で「シラス級の巨大噴火に向かって進んでいる」とも言える。何も言ってないに等しい。
2015-09-01 20:55:25桜島「大規模噴火への一歩 態勢充実を」
9月1日 20時31分 NHK
気象庁は、噴火警戒レベル4を発表していた鹿児島県の桜島について、噴火警報を火口周辺警報に切り替え、噴火警戒レベルをレベル3に引き下げました。これについて、長年、火山活動を監視している京都大学火山活動研究センターの井口正人教授は、「今回の火山活動は長期的に見れば、およそ100年前の噴火に匹敵する大規模噴火に向けた過程の一歩と考えられ、観測態勢を充実させ備えを進める必要がある」と指摘しました。
桜島で先月15日にマグマの上昇によるとみられる火山性地震が急増し、体に感じる地震も数回観測されたことについて、井口教授は「桜島ではおよそ100年前の大規模噴火の際にも数年前から体に揺れを感じる地震が起きていたとされている。今回、マグマの上昇に伴って体に揺れを感じる地震が起きていて、大正級の大規模噴火に向かって進んでいっているということだと思う。いよいよ大規模噴火というものを考えないといけない段階に入ってきたと思う」と指摘しました。
そのうえで、「現在、傾斜計などを設置するための『観測坑道』を新たに1本建設しているが、こうした観測態勢をさらに充実させて火山活動の変化を精度よく捉えられるよう、観測の質と量を上げていく必要がある」と述べました。
気象庁が発表した強い噴火への懸念が、いつのまにか大正噴火クラスの大規模噴火(大量のマグマを出す噴火)への懸念に置き換わってしまったのは井口さんにかなりの責任がある。気象庁がそれを「規模の大きな噴火」などと紛らわしく表現したことにも、もちろん責任がある。
2015-09-02 06:43:36小規模噴火はしょっちゅう起こるが、大規模噴火はめったに起こらない。これと同じで、弱い噴火はしょっちゅう起こるが、強い噴火はめったに起こらない。今回桜島で強い噴火が危惧されたことをもってして、大規模噴火を危惧することに置き換えるのは学術的に間違っているし、社会的に不当だ。
2015-09-02 07:12:02大規模噴火とは、大量のマグマを出す噴火。強い噴火とは、遠くまで岩石を飛ばす噴火。二つのパラメータに相関はあるが、あくまでも独立のパラメータだ。火山噴火の大きさを、(少なくとも)規模と強さの2軸で理解できる知恵がないといまの時代についていけない。
2015-09-02 07:13:59VEI (Volcanic Explosivity Index)を規模のスケールだと思っている人が火山専門家の中にもいるようだが、違う。Explosivityとあることからわかるように、爆発力すなわち強さのスケールだ。大気中に注入される火山物質と気候の関係を調べるのに導入された。
2015-09-02 07:23:51VEIと規模(Magnitude)には正の相関があるが、パラメータとしては独立だ。マグマが溶岩としていくら出てもVEIは0だ。キラウエアでいま30年間続いている噴火のVEIは0(か1)。Mで測ると6くらいでないかな。
2015-09-02 07:26:01まとめる。火山噴火の大きさは規模と強度の2軸でとらえる。 ・規模はkgで決める。噴出量だ。 ・強度はkg/sで決める。噴煙の高さだ。
2015-09-02 07:30:49