農耕・定住生活の謎

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Dr. RawheaD @RawheaD

「農耕・定住生活」が基盤となっている「文明」社会の市民である我々からすれば「そんなもん、食糧余剰の確保、生活の安定などなどの観点からして当然だろう」と思いがちだが、農耕社会の黎明期というのはほぼ例外なく、人々の生活は改善ではなく改悪されたらしいことが分ってきている。

2012-02-22 18:01:29
Dr. RawheaD @RawheaD

農耕の中核を成す主食(小麦、大麦、米、トウモロコシetc)はいずれも糖度の高い炭水化物で、それらに摂取カロリーの5割以上も頼るようになった農耕社会の生活者たちはかつて人間社会に存在しなかったようなひどい「虫歯」に悩まされるようになる。歯が悪くなると食料の摂取に支障をきたす。

2012-02-22 18:05:40
Dr. RawheaD @RawheaD

また、定住社会はより多くの人を、より狭い土地に密集させるため、病気・疫病が蔓延する。また、人口密集地には必ずあつまってくる害虫・害獣による病気の伝搬も深刻。下水施設が編み出されるまでは、汚水処理もままならず、やはり病気の蔓延に繋がる。

2012-02-22 18:09:00
Dr. RawheaD @RawheaD

つまりあらゆる方面から人々の健康を害するように働くのが、農耕・定住生活だったわけだ。食料の安定供給と定住生活は多産と幼児死亡率の低下にやや貢献できたかもしれないが、成人移行の健康状態という意味では、狩猟採集生活者の方が農耕生活者よりはるかに良いのだ。

2012-02-22 18:12:49
Dr. RawheaD @RawheaD

それに加えて基本的な生活を営む上での総労働時間でも、農耕生活者の方が狩猟採集生活者よりよっぽど長時間働かなくてはならないという見方が主流だ。つまり、農耕生活者は狩猟採集生活者よりよっぽど一杯働くのにもかかわらず、健康状態は最悪という、正に踏んだり蹴ったりな結果。

2012-02-22 18:17:53
Dr. RawheaD @RawheaD

以上の点にもかかわらず「なぜか」約1万年前から5000年くらい前までの比較的短い期間で、世界の各地で人々は独自に農耕を「発明」し、いったん農耕が開始された地域はほぼ例外なく、その数百〜数千年以内には完全な「農耕社会」へと移行するのである。これこそ「謎」だろう!

2012-02-22 18:21:03
みんみんぜみ @inuchochin

農耕社会になって多産になったけど、離乳食時期の栄養状態は悪化して死亡率上昇や成長不良になったとかいう話をどこかで読んだな

2015-09-22 15:05:53
みんみんぜみ @inuchochin

とくにトウモロコシを離乳食にしてるところは必須アミノ酸の何かがトウモロコシに不足してて、離乳食時の死亡率がかなりたかいとか。

2015-09-22 15:07:18