国や王、皇帝の系譜や格式をめぐる継承、称号、正統性…に関する色々な話。

テーマが論者によって微妙にずれたり重なったりしていますが、「皇帝」の称号などを例にして『長い歴史や社会の中で、支配者や国の地位や格式、称号がどう定まっていったか、どのように変遷していったか』みたいな話をしたわけです。 国家や王家の正統性や系譜の議論は面白いですよね。
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gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan

togetter用追加資料 王や国の称号の話なんだから、これを冒頭に入れてサムネイルでアピールする(なぜだ) pic.twitter.com/OOJZcDq4HD

2015-11-09 21:14:30
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森田崇 @怪盗ルパン伝アバンチュリエ『813〈上〉』紙書籍版&Kindle版発売中❗️ @TAK_MORITA

「怪盗ルパン伝アバンチュリエ 4巻 奇巌城・中」でのヴァイキング王ロロン。上のコマはカエサル。 「針(エギーユ)」の歴史的秘密が明らかになる「怪盗ルパン伝アバンチュリエ 5巻 奇巌城・下」は5月2日発売!!!(笑) pic.twitter.com/anYQGLg75j

2016-05-01 05:50:45
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森田崇 @怪盗ルパン伝アバンチュリエ『813〈上〉』紙書籍版&Kindle版発売中❗️ @TAK_MORITA

ちなみにはるか以前、「怪盗ルパン伝アバンチュリエ 登場編 上」の「遅かりしHerlock Sholmes」でもヴァイキング王ロロンでてるの気づいてくれてましたか。地図を載せてるあたり、奇巌城の伏線も実はもうこの辺から意識してます。 pic.twitter.com/8raLH4VOv6

2016-05-01 06:05:28
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プロローグ 日本の”地位”の近代的起源とは

司史生@停滞中 @tsukasafumio

日本がひとたび敗戦して独立を失いながら、国際社会に復帰すると国際機関の主要なポストを獲得し、サミットに初回から参加できたのは、既にそれだけの格が歴史的に認められていたからだと言える。それは何故かとせんじ詰めれば、日露戦争に勝利したという一事に尽きる。

2015-11-07 22:36:11
司史生@停滞中 @tsukasafumio

列強の一国であるロシアと戦って判定勝ちしたことで列強に連なったことが今日の地位をもたらした。とりわけ19世紀の帝国主義はそういう時代であったが、血を流さず「国際社会における名誉ある地位」を獲得した例は歴史上ほとんどないのも事実だろう。

2015-11-07 22:42:03
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「国際社会における格」という話であれば、たとえば「日本の天皇家」なるものが、ローマ皇帝でもインド皇帝でも中華皇帝でもないのに外交儀礼上Emperorとして認められているのは、日露戦争の前段階としての日英同盟で、イギリスが日本の皇室の「格」を認めたからという話になる

2015-11-07 23:03:12
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

イギリスが「栄光ある孤立」を捨てて盟を結ぶからには、イングランド王の相手もそれなりでなければならないわけで、ここでイギリスは新聞などを通じて「日本の皇室は2000年も続く由緒正しいもの」とし、そこでJapanese Emperorなる存在の「格」が国家間で相互承認された。

2015-11-07 23:06:47
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ひとまず、明治時代の世界史がまかり間違えば、日本の「天皇」「みかど」なる君主は、EmperorでなくKing扱いになっていたかもしれない。日本が主権国家体制に入る前は、京都の「みかど」が如何なる存在であるかはかなり解釈がバラバラだったしね……

2015-11-07 23:12:37
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「見方を変えれば」の話だけど、日本の天皇がEmperorであるのはナポレオンのおかげともいえる

2015-11-07 23:17:15
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

なぜなら皇帝(Emperor)の位というのは名跡であって、究極的にはローマの皇帝、東と西の二つしかない。ところがその概念を破ったのがナポレオンで、「フランス皇帝」という新しい名跡を勝手に作ってしまった

2015-11-07 23:22:57
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ナポレオンが「フランス皇帝」の名跡を作って、曲がりなりにも複数の国家間で承認を得てしまうと、なんかもうあとはユルユルになってしまい、大清帝国皇帝もむろんEmperorだし、プロイセン王は「ドイツ皇帝」の名跡を作るし、イングランド女王は「インド皇帝」になるし

2015-11-07 23:29:59
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

もうそんだけの「前例」を経ての、「ローマ皇帝でないEmperor」としての日本の天皇のEmperorエントリーだった。そのはじまりはナポレオン

2015-11-07 23:30:52
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

主権国家体制における外交儀礼で、君主がKingかEmperorか……っていうのは、たとえばヨーロッパの旅行者がアジアの国へ行って「テンノー」という存在を見聞きし、「これはヤパンのカイザーの如きものである」と書き記したからといってEmperorにはならない。出典にはなりうるが

2015-11-07 23:35:20
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

やはりそこでは国家間で正式な文書でEmperorと呼ぶことによって相互承認が必要

2015-11-07 23:36:00
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ロシア帝国の皇帝は東ローマ皇帝の名跡を使ってます。 RT @sinobu: @MyoyoShinnyo ちなみに、ロシアのツァーリはどう捉えていますか?

2015-11-07 23:39:44
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ロシア皇帝が東ローマ皇帝の名跡を使ってるのって、かなりの超理論だった気がする。たしかビザンティン帝国の皇女がロシアに輿入れしたから……みたいな

2015-11-07 23:42:41
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

超理論でも、「主権国家体制における国家間の相互承認」をとりつけてしまえば、それが「正」になるんす。この感覚は、歴史書とにらめっこしてるだけだと、けっこう失いがち。

2015-11-07 23:45:01
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

だからまぁ、「日本は世界で唯一のエンペラー」とか、「万世一系の」とか、そういった日本側のみの主張によって日本の天皇の地位が国際社会で認められているかというと、それは、ないと。あくまでそれは国家間の承認によってそうなっているにすぎない。認められなくなれば、消える。わりと危うい……

2015-11-07 23:48:07
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「日本海」の呼称なんかも、実はそうなんだよね。韓国がいくら古文書を漁って、古地図を示して、ここに東海と書いてあるんだと主張しても、それは韓国側の事情ってだけで、国家間の相互承認によって認められている「日本海」という名称を覆すには至らない

2015-11-07 23:54:23
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「国家間の相互承認」によって国際社会での「正」が決められている、というのはもう数百年前からそうなんで

2015-11-08 00:00:43
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

国際社会の事情は一見、シロウトの目から見ると「おかしい。正しくない。本当はこうのはずだ」と思うことがいっぱいある。だけどもそれは国と国との間でお互いそう承認しているから、という論理で成り立っている。そこを知らずにいて、「陰謀でそうなってしまっている」と思い込む人も少なくない……。

2015-11-08 00:02:51
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

連続性や正統性は確かなのに、論拠もそろってるのに、その時の国家間の承認によってあっさりと「正」が覆されちゃった、っていう例もあるんよ。

2015-11-08 00:11:00
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

たとえば「中華民国(台湾)」が国連で常任理事国の地位を失ってそれを「中華人民共和国」が継承しちゃった1971年のアルバニア決議などはそれに当たる。

2015-11-08 00:15:10
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ああいった実例があると、たとえ日本の天皇が日英同盟以前にEmperorである論拠を多数そろえていたとしても、わりとあっさりと国家間の承認によってEmperorじゃない地位で確定させられていた可能性は否定しきれない。

2015-11-08 00:17:32
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