地球上では電波の割当をめぐって論争が絶えない。でもその帯域に埋もれて、地球外に住んでる私たちの仲間のサインを見逃してしまうかも。どの周波数使って通信してるか、わからないから... @message_dorothy さん → http://bit.ly/fNeOQ6
2011-01-14 05:45:46@tmad 周波数も深い問題であります。熱く語りましょう。まず、ココーニとモリソン(世界初のSETI論文でネイチャーに掲載。1959年)が提唱したのは1420 MHZなわけです。おもしろいことにフランクも独立に1420 MHzに気がつき、これでオズマ計画をしました。さらに、
2011-01-14 09:45:58The 1st SETI paper, Cocconi and Morrison 1959 Nature 184, 844 "Searching for Interstellar Communications"
2011-01-14 09:49:43おもしろいことには、おなじころソビエトのチームも独自に1420 MHzをマジックフリークエンシーとして提唱しています。同じ時期に3つの独立したチームが気がついていたのです。これは重要。であれば、ETIもやはり同じように1420MHzに気がつくと思います。やはり1420MHZです。
2011-01-14 09:53:331420MHZはSETIの王道です。研究所もやはり1420MHzにこだわっています。というわけでド計画のほとんどの観測所が1420MHzでした。水素が放射する1420Mは、天の川の構造を調べる上で重要なので、一番最初に天文学用に保護された周波数であります。
2011-01-14 09:57:44地球人が1420Mの電波を送信することは禁じられているのです。ところが、ETIの方も同じく1420Mを出すことが禁じられていたらどうでしょう?これはありえます。私はこれをマジックフリークエンシーのパラドックスと呼びたい。お互いにいつまでも待っているだけ。講演会でも質問されます。
2011-01-14 10:03:58ある日、ある人の携帯のアドレスをお互いに赤外線で交換しましょう、ということで、お互いの携帯を向かい合わせたまま、しばらく無言の時がながれました。お互いに相手が送ってくれるのをそのまま待っていたのです。この時はわらい話で終わりましたが、文明間で何百年、何千年も待っているだけでは。
2011-01-14 10:07:37というわけで、たとえば東海大学の藤下先生は、人類が利用している周波数(=天文学では重要でなく、保護されていないバンド)をむしろ観測すべきだと。ド計画では、山口大学と東海大学は、衛星通信に使われているXバンド=8GHzで観測しました。この考えも重要と思います。
2011-01-14 10:11:38http://www.nhao.jp/~narusawa/oseti/tokai11m.jpg 11m single dish of Tokai Univ. (8 GHz)
2011-01-14 10:15:17http://www.astro.sci.yamaguchi-u.ac.jp/~kenta/antenna-photo/antenna-photo.html 32 m single dish of Yamaguchi Uni, They observed at 8 GHz.
2011-01-14 10:18:29この場合は、地球人が出した電波と区別するために多地点同時観測が必要となります。ド計画でも東海大学と山口大は同じ周波数で同時刻観測でした。極論をいえば、周波数はなんでもいい、ともいえます。GPSなどは、UWB(超広帯域)で電波を出している。ETIもかなり広いバンド幅で同時に送信かも
2011-01-14 10:26:05SETIの考え方は、地球人を意図したメッセージを聞くのと、我々を意識してないで彼らが使っている電波(の漏れ)を検出(傍受か?)するのと、2つの考え方があります。後者はダイソンの考え。前者の場合では、たとえば1420Mなど天文観測上重要な周波数がマジックフリークエンシーとなります。
2011-01-14 10:31:39後者は天文学では重要ではなく、したがって人類も出している周波数を選ぶべき。けっきょく(個人的には)月の裏側で、保護されていない(人類が出している)周波数で観測するのがベストだと思います。月の裏こそSETIの桃源郷。理想の地。Go! Go! 月の裏。裏。裏。GO!
2011-01-14 10:35:34@message_dorothy うおお〜激アツですね。1420MHz、水素の出す周波数ですね。われわれにとっては、岩石惑星の地球に住んでる→ケイ素、有機物であること→炭素、っていうことも意味のある周波数じゃないかと思いますが、地球人のひとりよがりでしょうか?
2011-01-15 06:17:27@tmad まず、従来のマジックフリークエンシーはマイクロ波という大前提があります。これより周波数が高いと地球大気の酸素分子や水分子の放射がノイズとして上がってきます。反対に低い周波数では、天の川が放射する連続放射(シンクロトロン放射)が強くなって、これまたノイズとなります。
2011-01-15 10:57:58http://www.astro.wisc.edu/~townsend/static.php?ref=diploma-12 一番上の図を参照してください。マイクロ波の部分がちょうどノイズが少ない(ビッグバンの名残である3K宇宙背景放射があるので、ゼロにはなりませんが)。
2011-01-15 11:02:14そして、ここにちょうど中性水素が放射する1420 MHzがあるのです。水素は最も簡単な(基本的な)元素(ETIとの共通認識)。そして最も多い元素で、その分布をしらべることで天の川の構造がわかる。オズマのころは、したがって電波天文の初期のころはさかんに調査が行われていたのです。
2011-01-15 11:06:45そういった事情はETIの方でも同じなので、それに気がついている。SETIの100以上の観測の歴史で半分が1420Mです。なお、すぐ近くにOHが放射する1640Mもあります。HとOHがくっつくと水になるので、このラインも1420MにつぐMF(マジックフリークエンシー)となってます。
2011-01-15 11:10:10そこで1420Mと1640Mの間は、Water Holeとよばれています。珪素や炭素のラインのアイディアもおもしろいですが、たぶんマイクロ波にはラインがないと思います。可視光線です。Carl SaganのCONTACTでは1420Mの円周率倍がMFでした。PiHi、コンタクトMF
2011-01-15 11:19:57研究所の相棒はPiHiでATAで観測をしています。森本おじさんはホルムアルデヒドのライン4.83GHzをMFに提唱して、ネイチャーとなりました。暗黒星雲を通過してきたこの周波数帯は不思議なことに宇宙背景放射(SETIではノイズ)が下がります。それを彼らも知っているはず、というわけ
2011-01-15 11:29:16アルゼンチンの天文台で、実際にホルムアルデヒドのラインで観測がなされました。森本さんらの論文にターゲットとしてコールサック(南半球で見れる暗黒星雲)が考えられていたので、おそらくこれをターゲットとしたのでしょう。MFはアイディア勝負です。いろいろおもしろいことが考えられます。
2011-01-15 11:32:30http://www.seti.org/page.aspx?pid=689 森本おじさんの提唱したホルムアルデヒドのラインで観測したのは1986年アルゼンチンのミラベルさんです。観測はアメリカのグリーンバンク43mアンテナでした。
2011-01-15 15:36:15http://www.seti.org/page.aspx?pid=689 1995年のZADNIK。1420M(H), 1665M(OH)に円周率や自然定数低eをかけた数値をMFとした観測例。ここまでETIはこるかなあ?と個人的には思う。シンプル イズ ベスト?
2011-01-15 15:41:31地球の方からメッセージを送ることは、Active SETIといいます。ロシアではMETIといってます。世界初のActive SETIがアレシボメッセージ。研究所の方や藤下先生は反対派です。ホーキングの意見も影響しています。森本さんらはスタンフォード大学のアンテナを使ってやりました
2011-01-15 15:14:20私はホーキングに反対です(というか意味ない)。こちらからメッセージを意図して送信しなくも、テレビやレーダーの電波がどんどん宇宙に漏れ出ています。ホーキングの意見に従うなら、こういった電波はいっさい禁止にしないといけません。すでに我々は近傍のETIに知られている可能性があります。
2011-01-15 15:16:39