【インアス×ティック】王様ゲーム

Nicola @Nicola_nn

王様ゲームいいなー。男がエルアルとフィルで、女子にコルとサラとおいておいて、エルアルが全力でフィルにセクハラさせようと頑張るやつ。 「だってあいつ面白そうじゃん」「女慣れしてなさそうだし」

Nicola @Nicola_nn

「はい！一番が五番の胸もんでー」 そして響くフィルの焦りの悲鳴

Nicola @Nicola_nn

エルアルはおたがいの番号たぶん目配せで分かるから、残った番号でひたすらセクハラ命令連発させそう。 耳ふーしてー。ウエスト手で計ってー。全力でハグしてー。お姫様だっこしてー。

Nicola @Nicola_nn

ちまちまセクハラ…じゃないわ、王様ゲームぶつくさ書きたいです。てへぺろ

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 王様ゲーム、それは、人数分の割り箸を用いるゲームである。一本の王様、そしてナンバーが書かれた数本の下僕たち。 さあ！王の権力を手にするのは誰だ！ 王様の命令を忠実に実行するのは誰だ！

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「女子の数足りなくね？」 「ここは同数がいいんじゃね？」 割り箸を用意しながらつぶやかれた言葉に、フィルはすぐに反応した。 「あ、じゃあ俺が抜けます！」 「はい、却下あー」 エルとアールの台詞がぴったりと揃う。

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「なんでだよ！俺が抜けたら２対２でちょうどいいんじゃ！？」 「あんたの反応がみたくてやり始めた企画だもん」 「あんたがいなくちゃ意味ないだろ」 両脇から手を捕まれ、フィルが強引に席につかされた。 「もーやだ帰りたい」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「諦めなって」 「楽しんだもん勝ちだよ」 エルとアールが割り箸に印を付け終わり、空き缶の中にそれをつっこんだ。 「負けでも良いから帰りたいんだけど」 「楽しめなかったら負けだけど」 「負けだからって退場とは言ってねえよ」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「ああもう最低！コーズさんの馬鹿！なんで俺を行かせたんだよ！」 「そんなこと言っちゃってえ。楽しんじゃおうよ」 「俺らは今の時点から超楽しいよ。ノリ悪いね」 「ノリなんて悪くて結構です…」 フィルが頭を抱えていると、ひとつしかない扉が開いた。

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「あ、フィルー。もう来てたんだねー」 「どーも」 「サラも座って座って」 「なんなの、急に呼び出したりなんてして。しかもこんな変わったメンバーで」 「親睦会だよ、親睦会」 「コルちゃんよろしくねー」 「よろしくー。ええと」 「俺がエルで、そっちがアール」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL エルとアールに挟まれたフィルがこっそりため息をつくと、サラと目があった。 「巻き込まれちゃったわね。ごめんね、面倒くさくて」 「事故にでもあった気分です」 「なになに、フィル事故ったの？」 「あんたたちと事故ったの！」 「運命の出会いじゃん、事故じゃねえよ」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「そういうことよくさらっと言えるわよね」 「コルの相棒も双子だけど、こんなタイプの人初めてだなー」 「スグハさんもミダレさんもよくこんな場所にコルさん送り出しましたよね…」 「何かあったらフィルのせいにするってさー」 「え！？俺ですか！？なんで！？」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「…どんまい」 エルとアールが口を揃えたが、言葉とは裏腹ににこやかである。 「変なこと、たくらんでない？」 「そんなことねえよ」 「さ、やろやろ。王様ゲーム！！」 「イエーイ」 乗り気な合いの手は、コルだけだった。

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「王様だーれだ」 「こんなふざけたゲームするのって久しぶりだわ」 「サラ、いいから。だーれだ？」 「……」 「その顔はフィルだ」 「あはは、フィル分かりやすいなー」 箸先の赤く塗られた部分を見つめてフィルが顔を引きつらせる。 「…パスとか、ないですよね」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「あるわけねえだろ」 エルとアールの言葉が被り、フィルはさらに顔を歪めた。 「…こういうの苦手なんだよな」 ぶつぶつと呟きながら、ちらりと他のメンバーに目を向ける。もちろん誰が何番かは分からない。 「これって誰かが俺に対して何かする、でもいいわけ？」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「いいよいいよ。どんどんやろうぜ」 「可愛い女の子にナニさせちゃう？」 「なんであんたたちに当たらない前提なんだよ」 両隣に白い目を向けたフィルが王様の棒を缶に戻しながら命令を吐く。 「じゃあ、三番。俺にそこのジュース取ってください」 「何それ面白くねえ」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL エルとアールが顔をしかめている間に、サラが用意されていたジュースを手にとった。 「はい。これでいいかしら」 「ああ、すみません。ありがとうございます」 「いいわよ。これくらい気にしないで」 平和的にジュースを受け取ったフィルが頭を下げた。 「頭低い王様だな」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「あーあ、コルも王様に当たらないかなー」 「コルちゃんは随分乗り気なのね。こういうの好き？」 「面白いことは好きだよー。肩揉んでもらいたーい」 笑ったコルが首をほぐすように頭をぐるりと回した。 「俺が揉んであげようか」 「なんなら肩以外も」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL スパン、と勢いのいい音がフィルの左右から聞こえた。 「あんまり変なこと言うと叩くわよ」 「いってえ！」「もう叩いてる！」 頭を抑えたエルとアールが「冗談だよ」と唇を尖らせる。セクハラ対象のコルはそのやりとりをケラケラと笑ってみていた。

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「コルさんが叩いたらその程度ですまないから」 ぼそりと忠告するようにフィルがつぶやく。エルとアールが「え」と笑顔のまま硬直してフィルを見た。 「コルさん、手加減するの苦手だから。下手に手を出すなら覚悟したほうがいいよ」 「えっ」 「後ろの番犬も控えてるし」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「やめとこ」 「うん。リスク高すぎる」 エルとアールが真顔で頷くので、フィルはひょいと肩をすくめた。 「さっきから何を話してるの？」 「続きしないのー？」 サラとコルが仲良くジュースを飲みながら男性陣を急かす。 「するする。いっくよー」 「王様だーれだ？」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「あ、コルだ！」 王様くじを引き当てたコルがにんまりと笑う。 「肩たたきですか」 フィルが尋ねるとコルはそれを否定した。 「さっき言っちゃったから別のにするよ」 「あら、楽しみね。何かしら？」 「念入りにマッサージしてあげるのに」 「懲りないな、あんたら」

Nicola @Nicola_nn

@sousakuTL 「じゃあ二番が、一番をお姫様だっこしようよー！」 王様の命令にフィルが思い切り吹き出した。エルとアールは察して「で、どっち？」とニヤニヤと笑っている。 「やだ、私、エルかアールなら持ち上げられる自信ないわ」 サラが苦笑すると、そのエルとアールが吹き出した。