「スクリーニング効果」と「過剰診断」の違いは?

福島県の甲状腺がんの議論において、「スクリーニング効果」「過剰診断」という用語の定義が十分に理解されていないことが、混乱の一因になっています。 まさのあつこさんとの対話を通じて理解が少しでも進むことを願っています。 続きを読む
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まさのあつこ @masanoatsuko

「スクリーニング効果」と「過剰診断」の違い、「過剰診断」の根拠などをチマチマ尋ね、それが 患者も診ていない、適応症例も見ていない、統計上の推定と考察であることが分かりました。→福島の甲状腺がん推計を近々更新-国立がん研究センターbylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/2…

2015-12-10 12:07:58

甲状腺がん検診の文脈で「過剰診断」という用語は「将来、自覚症状や死亡の原因にならない疾患を診断すること」という意味です。個々の症例のどれが過剰診断であるかはわかりません。手術の適応症例であっても過剰診断を含みます。腫瘍径が大きかろうと、リンパ節転移があろうと、将来、症状を呈さないものは過剰診断です。一方で、手術の適応にならない小さながんであっても、放置すればそのうち症状を引き起こすものは過剰診断ではありません。

津金昌一郎氏は、スクリーニング効果を「臨床症状をもたらすがんを前倒しで見つけている」という狭い意味で使用しています。狭義のスクリーニング効果は過剰診断を含みません。検診で発見された甲状腺がんは、狭義のスクリーニング効果(放置すればそのうち症状が出る)か過剰診断(放置しておいても症状が出ない)かのどちらかです。

まさのあつこ @masanoatsuko

有難うございます。スクリーニング効果(「専門家」である津金さんを含め過剰診断という言い方をする人もいる)で検出される甲状腺がんは15倍止まりであることを韓国のデータは示しました。女子で52倍、男子で90倍が日本の国立機関のデータです twitter.com/sakamotoh/stat…

2015-12-18 23:34:07
SKMT/坂本英樹 @sakamotoh

韓国の甲状腺がんは過剰診断でここにあるように lite.blogos.com/article/119882/ 15倍くらい多く見つかってますね。 twitter.com/masanoatsuko/s…

2015-12-18 21:23:21

過剰診断も含めて検診による罹患率上昇をスクリーニング効果と呼ぶ専門家もいますが、少なくとも津金氏は、スクリーニング効果と過剰診断を明確に区別しています。スクリーニング効果を「津金さんを含め過剰診断という言い方をする人もいる」と説明するのは誤りです。以降のやりとりからわかるように、まさのあつこさんは、過剰診断やスクリーニング効果の定義をご理解していません。

まさのあつこ @masanoatsuko

お示しになった図は、韓国の16行政地域で発症率が違うことを、2008~2009年の大人の甲状腺がん検診率と比べてスクリーニング効果で説明できると述べているものです。同じ期間で違う16の地域の比較です。お答えに感謝します twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-22 22:29:44
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko 3ページ目の「Penetration of Thyroid-Cancer Screening (2008–2009)~」の図です。

2015-12-22 18:00:41

韓国の甲状腺がん罹患率の上昇の主因は、スクリーニング効果(狭義)ではなく、過剰診断だとされています。むろん、いくぶんかはスクリーニング効果(狭義)によるものでしょうが、私の把握している範囲内ではスクリーニング効果(狭義)は問題視されていません。地域による罹患率の差も過剰診断によると考えられています。それを「スクリーニング効果で説明できる」と言ってしまうのは、(ミスでなければ)スクリーニング効果と過剰診断の違いをご理解していらっしゃらないからでしょう。

まさのあつこ @masanoatsuko

@NATROM さんが、福島のリンパ節移転などの適応症例と、韓国で数人の医師が「検診をやめろ」と主張している症例(小さくても全摘してしまうなど)の差を理解しているか、お答えいただけなかったのは残念です twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-22 22:33:07
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko 存じております。過剰診断についてどうしても理解できず、韓国の成人の事例においても真の増加であるなどと主張する人もいましたが、まさのあつこさんは、その点はご理解しておられるようでなによりです。

2015-12-22 18:05:28
まさのあつこ @masanoatsuko

結論:過剰診断を語る「なとろむ」さんなる方が、福島のリンパ節移転などの適応症例と、韓国で数人の医師が「検診をやめろ」と主張している症例(小さくても全摘してしまうなど)では、差があることをご存知かどうか、確認できなかったのは、残念だ。

2015-12-22 22:41:03
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko 理解しております。むしろ、韓国ではなぜ「小さくても全摘するのをやめろ」ではなく「検診やめろ」と言われているのか、まさのあつこさんがご理解しているのかどうかが気になります。

2015-12-23 10:32:20
まさのあつこ @masanoatsuko

韓国では少数の医師が検診自体をやめるべきとし、大手メディアで大論争となり、10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断が明らかになったとされています。ほとんどのマスコミが無視している日本とは違いますね。 twitter.com/natrom/status/…

2015-12-23 22:58:19

がん検診の文脈では「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」という言い方は誤りです。なぜなら、10ミリより小さくても、将来症状が出るようながんも中にはあるからです。

まさのあつこさんは、「過剰診断」という用語を、「手術適応ではない小さながんを診断してしまうこと」と誤解しているようです。なので、津金氏の主張も理解できていません。ちなみに、この誤解は広く見られます。

名取宏(なとろむ) @NATROM

一般的な過剰診断の定義に従えば、「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」という主張は誤りです。10 mm以下の甲状腺がんの中にも、割合としては小さいが、将来症状を引き起こしうる過剰診断でないものが含まれます。 twitter.com/masanoatsuko/s…

2015-12-24 16:11:12
まさのあつこ @masanoatsuko

90倍をスクリーニング効果とお考えの方に対して、スクリーニング効果があったとしても、それがどの程度だと、なとろむさんが、認識されているのか、なとろむさんの認識をお尋ねしたまでです。 twitter.com/natrom/status/…

2015-12-24 19:32:33
名取宏(なとろむ) @NATROM

最初から「韓国と福島は違う」と主張されていたら、まだ首尾一貫していました。しかし、まさのあつこさんは、実際には「スクリーニング効果は15倍止まり」という主張に突っ込まれてから、「意味がない」と言い出しました。 twitter.com/masanoatsuko/s…

2015-12-24 16:06:55
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko 「90倍をスクリーニング効果とお考えの方」って、具体的にどなたでしょうか?まさのあつこさんの「スクリーニング効果」の定義を教えてください。

2015-12-25 08:59:47
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko ついでに、まさのあつこさんが採用している「過剰診断」の定義も教えていだたけたら幸いです。「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」という言い方は、一般的な過剰診断の定義を採用していたら出てこないように思えるのですが。

2015-12-25 09:00:11
まさのあつこ @masanoatsuko

問題は私の定義ではありません。国立がん研究センターの津金氏の定義です。 「断面的な検査により診断された頻度は、将来臨床診断される甲状腺がんを早期に診断している」とは「スクリーニング効果」の定義か。「過剰診断」の定義か」聞き→ twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-25 20:07:35
まさのあつこ @masanoatsuko

津金氏は 「狭い意味での「スクリーニング効果」で「過剰診断とは、将来的にも、臨床症状をもたらしたり、その人の寿命を短くしたりすることにならないがんの診断を意味しますが、推計を始める前の背景としては、「過剰診断」を想定していませんと twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-25 20:08:41
まさのあつこ @masanoatsuko

多発を認めた上で、過剰診断でもないのなら何なのか重要なカギを握る津金氏の考え方とはどのようなものかを明らかにしようとしたものがこちらです。bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/2… twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-25 20:16:02
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko それはそれとして、「検診による罹患率の上昇は15倍が上限というわけではなく、検診の受診率が高ければさらに高くなりうる」点については、反論がないようなのでなによりです。

2015-12-25 09:00:45
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko 「10ミリより小さくても全摘するような症例、つまり過剰診断」と、まさのあつこさんは仰っています。そのまさのあつこさんの仰る「過剰診断」の意味をお尋ねしています。ごまかさずにお答えください。

2015-12-25 20:32:21
名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko 津金氏の定義の問題があるというのなら、それはそれでいいんです(私は別に問題ないと思いますが、それはそれとして)。まさのあつこさんが、どういう定義を採用しているのかを確認したくて質問しています。

2015-12-25 20:33:03

今から考えると、「まさのあつこさんは、スクリーニング効果(狭義)や過剰診断の定義について誤解している」とストレートに言ったほうがよかったかもしれません。

まさのあつこ @masanoatsuko

繰り返します。問題は私の定義ではありません。政策決定にカギを握っている方々がどのような根拠で「過剰診断」と言っているかです。それを明らかにするための記事です。こちらもご参考ください。iwanami.co.jp/sekai/2015/04/… twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-25 21:23:29
まさのあつこ @masanoatsuko

過剰診断についてどのような議論がなされているか、こちらもご参考ください。議事録です。問題は私が定義しないことではなく、、「症例」について検証せずに過剰診断を議論するやり方です pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attac… twitter.com/NATROM/status/…

2015-12-25 21:28:41

過剰診断についてどのような議論がなされているのかを理解するには、まず、過剰診断の定義についてきちんと理解したほうがいいと思います。

名取宏(なとろむ) @NATROM

@masanoatsuko ついでに言うなら、韓国のAhn HS(2014)の図については「狭義のスクリーニング効果で説明できる」とは述べていないことは、ご理解していますか?韓国の罹患率上昇は狭義のスクリーニング効果では説明できません。

2015-12-26 10:45:39