リチャード・ローボルト編著「スーパーヴィジョンのパワーゲーム -心理療法家訓練における影響力・カルト・洗脳」の要約と感想 その1

まだ半分ぐらい読み進めた段階ですが、とりあえずupします。
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chitose @kasega1960

・・あ、もう一冊あった。「スーパーヴィジョンのパワーゲーム―心理療法家訓練における影響力,カルト,洗脳 」 リチャード・ローボルト amazon.co.jp/dp/4772414177/… @amazonJPさんから これ、内容面白そうで書評書きたくなるだろうけど、訳がぎこちなさそう。

2016-01-27 02:20:30
chitose @kasega1960

↓に紹介した本、6,000円もしてアマゾンの在庫残り一冊。私が「私のスーパーバイズ ~実践編~」 bit.ly/VPf4fO @kasega1960さんから とその続編で書いた問題と、密接に関わっていそう。どこまで私の問題意識と関わるか?

2016-01-27 02:36:24
chitose @kasega1960

え!・・・・今ごろ気づいたけど、この本の訳者、太田裕一さん(名前さらしていいだろう)は私の大学院研究生時代の同期で、明治学院大学学生相談センター常勤カウンセラーの前任者だよ。すごく野心的な本出してるなあ。この値段では「自費出版」同然ではないか!! やるなあ・・・

2016-01-27 02:52:59
chitose @kasega1960

裕さんの「後書き」を読むだけで感激した。そこで自分のブログのことも明かしているのでやはり紹介してしまおう。裕’s Object Relational World d.hatena.ne.jp/you999/

2016-01-27 03:13:50
chitose @kasega1960

裕さんの後書きの結語:「タフでなかればセラピーを行うことはできない。しかし傷つきやすさがなければセラピーを行う資格はない。人が持つ傷つきやすさ守ることがスーパーバイザーの仕事であり、セラピストの仕事でもあることを本書はきっと教えてくれるだろう」

2016-01-27 03:24:16
chitose @kasega1960

「スーパーヴィジョンのパワーゲーム」スリリング!現在p.56。原初療法が実は「本当の自分」の感情を暴発させるようにしむけられるもので、しかも「本当の自分」 を本人より治療者の方が知っていて、その方向に発散させるように押し付けられ、「服従」そることを強いられるものであるということ。

2016-01-28 03:30:32
chitose @kasega1960

そもそも、「本当の自分でありたい」という欲求と、誰かに「服従(依存)したい」という欲求を人間は併せ持っているから厄介だね。ただ著者のウィニコット理解は間違い。「偽りの自己」を必要なものだと述べているはずだから。ユングにおける「ペルソナ(仮面)」が必要だという言っているのと同じ。

2016-01-28 03:35:14
chitose @kasega1960

「このことは、私が彼らと共にいて、心を開くのに役立った。それは、自分の患者から(自分のスーパーヴァイザーとスーパーヴァイジーからも)学び、思いがけない方向にともに成長することができるような、今までとは異なったやり方だった」(p.56)

2016-01-28 03:42:01
chitose @kasega1960

私が思うに、セラピーはクライエントとの「共同作業」である。セラピストの方がクライエントのことをわかっているなどということはない。ふたりとも思いもよらない方向に道が見えてくる場合こそ、本当にセラピーは進行している。結果的にクライエントさんの気付きにセラピストの方が成長させれれる。

2016-01-28 03:46:43
chitose @kasega1960

「セラピストの[クライエントとの間の]間主観的な臨床的感性でに基づく技術を熟練させることは生涯にわたるプロセスである(p.57)」。・・・・これはスーパーヴァイザー(教員)とスーパーヴァイジー(訓練生)の間でも同様である・・・という記述が続く。

2016-01-28 03:55:31
chitose @kasega1960

「これを理解し反応できることで、セラピスト=実習生の中に統合的教育的心理療法の体験過程を通して育てることを目指すべきだと私が考えている『自己スーパーヴィジョン』能力が構成される(p.58)」・・・私が kasega.way-nifty.com/nikki/2013/01/… で書いてることと同じ。

2016-01-28 04:06:15
chitose @kasega1960

今日はここまで。しかし、この第1章の筆者(アネット・リチャード)は、「ケーススーパヴィジョン」と「教育分析」を切り分けていない書き方。それでも私の kasega.way-nifty.com/nikki/2013/01/… に通じる内容。

2016-01-28 04:13:50
chitose @kasega1960

第2章、第3章は小説のような表現なので要約は難しい。一言で言えば、夫をあるセラピーグループに取り込まれていく過程で、実は夫もパニック障害なってしまうような中、二人の関係が再出発できるまでの物語である。

2016-01-28 19:26:53
chitose @kasega1960

ただ、第3章の結語のみ引用しよう:「心の健康とは、人生の荒波を溺れることなく航海するようなものである。葛藤のない人生や、情緒的問題を完璧に克服するという考えは幻想であり、捨ててしまうのが一番である。しして人生は続く。でたらめで予期し難いが、そう、活気に満ちている人生が」

2016-01-28 19:33:26
chitose @kasega1960

第4章。「精神分析における自己愛的権威主義」 分担執筆:ダニエル・ジョー。

2016-01-28 19:45:32
chitose @kasega1960

「フロイトは自己愛の概念を1914年に定式化し、自らを他の分析家による分析を必要としない唯一の分析家であるとし、自分は従わなくてもよい精神分析のルールブックを作り、革新的な弟子たちを追放し、自分が支配できる人物を優遇することによって、自己愛のより問題ある側面を行動化し続けてきた」

2016-01-28 19:57:36
chitose @kasega1960

「心理療法家は親でも神の使いでも全能の神でもないが、多くの患者にとってはこれら3つを合わせた潜在的な転移の対象となる人物であるため、最悪のシナリオでは患者とスーパーバイジーをほとんど完全に支配し、(続く)

2016-01-28 20:04:49
chitose @kasega1960

(続き)心理療法の名のもとに与えられた権力によって、単なる自己愛の充足のために支配し、搾取することが思いのままとなる(p.103)」

2016-01-28 20:06:04
chitose @kasega1960

「私たちは研修生と患者を虐待から守り、『害を与えない』という道徳的な義務を担っている」(p.103)

2016-01-28 20:09:32
chitose @kasega1960

「私達の多くは、援助する人の成長と変化のプロセスの証人になれることに絶えず感動し、感謝する。しかし、このような動機だけではなくもっと利己的な動機も存在し、(中略)分析家自身を『正気で健康な人間』として認めさせる手段として専門職の地位を利用しようとするものがある」(p.107)

2016-01-28 22:36:51
chitose @kasega1960

「スーパーヴァイジーは[スーパーヴァイザーへの]従順さに基づいた『偽りのスーパーヴァイジー自己』発達させるようになる。私の考えでは、これによってスーパーヴァイジーは患者の中にも同じような偽りの自己を作り上げる可能性が非常に高くなる」(p.113)

2016-01-28 22:50:31
chitose @kasega1960

・・・これまた私がkasega.way-nifty.com/nikki/2013/01/…とhttps://t.co/AVfasrGijIで書いていることと共通。

2016-01-28 22:53:49
chitose @kasega1960

「候補生は一般にスーパーヴァイザーの評価を人間としての自尊心の基礎にしやすい」(p.114)

2016-01-29 21:23:24
chitose @kasega1960

「[スーパーヴァイザーへの]従順と同調を優先して、候補生の個性と創造性を押さえつけることは、オーウェルの『1984年』バージョンの精神分析のように思える。私たちはみなこれを警戒しなければならない」(p.114)

2016-01-29 21:30:09
chitose @kasega1960

「スーパーヴァイザーとして、私たちは自分が間違うかもしれにことをい受け入れ、認めることで、スーパーヴァイジーと研修生に自己愛的傷つきやすさを乗り越え、調整する能力をモデルとして提供する機会を持ち、独自の専門的アイデンティティの感覚を発達させるのを助ける」(p.114)

2016-01-29 21:35:11