「脳内書店」について
次。分厚くて難しい本を買いました。そこに載っている情報を、自分にとって要る要らないに分けながら上手く勉強するコツはありますか? ですか。ふむふむ。ということは、取材かなにかで買ったのですね。
2011-01-25 20:28:36よく、プロアマとわず作家さんから、そういう質問を受けますね。 そう言う前提で、お話します。 違うようでしたら、ご指摘ください。 ちばみにどうしてそんな判断したかと言えば、専門家なら必要部分だけ、あるいは全部読もうと最初からきめてかかってるからです。
2011-01-25 20:31:59さてその上で、分厚い本があるんですが、私のお薦めは普通は、本を片手にその筋の人にあいにいき、この本はどんな本ですか。すごいところはどこですか。素人が感嘆するところはどのへん? と、素人な質問をすることです。
2011-01-25 20:33:59大切なのは、本の特性です。優秀な作家の才能がある人ほど、単純な事実としての本の特性をわすれがちです。 本は、特に技術書は、体系的な知識を得るための物で、体系的で読まない場合、つまりはすっ飛ばして読むと、意味不明になります。
2011-01-25 20:41:14逆に、人間は受け答えによる準ランダムな知識を与えますが、体系的な物事の教育には向きません。 で、通常はこれらをミックスして、教育します。 なんのことはない。教科書と先生です。
2011-01-25 20:43:38このどちらか片方しか選べない場合、大抵の人は客観的に先生のほうをとるでしょう。実際その通りで、本を読んで独学というのは、中々厳しい物があります。 ですので、最低でも目次の解説程度は専門家に依頼する事をオススメします。 本義の取材はそういうものです。
2011-01-25 20:45:12その上で、人脈がいない、人と話すのが苦手、と言うのであれば、多少面倒くさいのですが、本の探検をしなければなりません。 使うのは googleと辞書です。電子辞書があるといいでしょうね。 まず、目次とつきあわないといけません。
2011-01-25 20:47:22目次という物は、便利なものです。 そこにはたいてい、作者の言いたい事が書いてあります。 あ。小説の場合はそこでネタばらしたりはしませんけど、技術書では目次ネタバレ上等なのです。 まずはここで、あたりをつけなければいけません。
2011-01-25 20:50:37すなわち、面白そうな何かを目次から見つける。 これ重要です。 でもまあ、人間にきくのと違って、素人の目の付け所は専門家と違うわけで、この時点でどちらか言えば運ゲーになります。運が悪いと、高くて厚い本が役立たないことがありますね。
2011-01-25 20:54:56と。ここまでは建前で、より実践的なテクとしては、入門書やその専門家の手記や体験談を手に入れて、これらを通読した後で専門書に手を出すのをおすすめします。 入門書や手記、体験談をよんで、突っ込みがアル部分を専門書から答えを引くわけです。
2011-01-25 20:59:16この方式だと、意外に調べがつきます。どうせ、読み物としては初心者がくいつきやすいネタを探しておく事は必要になると思いますので、ぜひ、チャレンジをオススメします。
2011-01-25 21:01:28以上 説明終わり。 まあ、作家たる物人脈ですよ。 作家が本を頼りにしちゃいけません。 と言う言葉は、編集の受け売りなんですけどね。
2011-01-25 21:03:57.@siva_yuriさんが、「分厚くて難しい本を買いました。そこに載っている情報を、自分にとって要る要らないに分けながら上手く勉強するコツはありますか?」という質問に回答されている。僕の場合はどうだろう……。
2011-01-25 20:46:09どんなものでもいい。とりあえず1000冊本を読んできてくれ。そこからお話ししよう。と、いうのは多分だめなので--。(割と本音)
2011-01-25 20:47:48まずは頭の中に大きな図書館を、或いは大型の新刊書店、古書店を構築することです。データベースという意味あいではありません。図書館の分類コードを覚えろということでもありません。ジャンル別、判型別などのコーナーに区分けされた「棚の並び」を構築するということです。
2011-01-25 20:49:46方法は簡単です。大きな図書館、新刊書店、そして古書店にひたすら通いつめること。興味のあるなしに関わらず、全てのフロアの全ての棚に、どんな本が並んでいるのかを目で覚えることです。
2011-01-25 20:50:58僕の場合、高校時代は帰宅中に3、40箇所の書店・古書店をほぼ毎日巡回し、大学時代には神保町古書店に毎日通い続けました。そうやって、頭の中にブックシェルフ・コンプレックスを構築しました。(大学地元の早稲田古書店街はどうにも相性が合わなかったようです)
2011-01-25 20:53:22その上で、今自分が読んでいる本は、脳内書店だとどの位置に陳列されている本なのかをしっかり認識・把握しながら読みこみます。そうしていくことで、全く同じ分野でなくとも、何となく近いエリアにそこから得られた情報がまとまってくれます。脳内のお話ですが。
2011-01-25 20:55:09そして僕はまた、本に載っていたことを丸暗記しないように心がけています。ただ、どんなに分厚い本であっても必ず隅々まで読みこんだ上で、「こんな感じの本がこんな本に載っていた」ということだけは覚えておきます。
2011-01-25 20:59:41何しろ、その本に書いてあることが必ず正しいかどうかについては追跡し、分析しないと確かなことなど何も言えないので、「本を読んだ」段階ではわざわざ暗記のために時間と労力を使おうとは思いません。
2011-01-25 21:00:24そして、10年後、20年後になって「こんな感じのことが脳内書棚のこの辺の本に載ってた」ということが思い出せれば良しとします。これは本に限らず、人間にも適用します。これこれのことはこの人が知っているといったことさえ覚えていれば、後でその人に聞けばいいわけです。
2011-01-25 21:00:34で、まあここ数年は脳内本棚がGoogleに直結しつつあって、大分検索が楽になりました。Googleで検索し、その結果からリアル書庫(実際に住居兼自宅にある書庫)に該当書を探しに行くというフィードバックが行われることすらあります。
2011-01-25 21:03:00ある知識を得るためにある本を読んで、その知識が得られたからもういいやと本を閉じてしまうのはもったいない。とにかく隅々まで読み、そして「こんな感じの情報があった」と覚えます。そのために睡眠時間を削りますし(流石に最近はトシできつい……)、風呂でもトイレでも本を読みます。
2011-01-25 21:07:33