日本における「反米」とは何か

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fj197099 @fj197099

「反米主義」はどこの国家でも簡単に蔓延しやすい現象である。私は反米主義の専門家ではないが、多くの国で「反米主義」がなぜ拡大しやすいのかといえば、そこには一種のコンプレックスがあるからであるように感じる。自分より強大なものへの羨望の裏返しという面は否定できないのであろう。

2011-01-29 09:35:27
fj197099 @fj197099

ヨリ興味深いのは、「反米主義」はしばしば米国そのものを攻撃するスタイルを採らない、ということである。日本国内の「対米追従」を巡る議論がその典型であるが、それは日本 vs 米国の対立軸を直接採るものではなく、日本国内の「親米派」 vs 反米派の対立軸を採るものなのである。

2011-01-29 09:37:56
fj197099 @fj197099

要するに反米派がなぜ米国を攻撃するかといえば、それは米国そのものをどうこうしたいということよりも、その反米派が所属する国家ないし社会の中での主導権を「親米派」から奪い取りたいからである。つまりはこれは形を変えた権力闘争の一種である。米国という対象はその目的のためだけのものである。

2011-01-29 09:40:19
fj197099 @fj197099

鳩山政権の普天間を巡る騒動がその典型であったろう。鳩山首相は何の当てもなく思いつきだけで普天間基地の沖縄県外移設にコミットしたが、彼にとって基地問題など正直どうでも良かったことは彼が退任後に沖縄でお詫び行脚すらしないことから明らかである。彼にとっては米国でさえどうでも良かった。

2011-01-29 09:42:10
fj197099 @fj197099

「トラスト・ミー」でも「年内決着」でも「腹案」でも「五月末までに必ず決着」でも何でも良いが、ああも簡単に他者に対してウソがつける体質というのは、要するに相手との信頼関係を重視していないという事なのである。彼にとって重要なのは政権交代による変化をアピールするだけのことであったのだ。

2011-01-29 09:45:11
fj197099 @fj197099

鳩山政権が最も重視したのは、とにかく自民党時代とは何か違うことをやって政権交代による変化をアピールするというだけであった。普天間にせよ反米主義にせよそのための手段として選択的に利用されただけなのである。故に着手してみると途端に底の浅さが露呈し、窮地に立たされることになったのだ。

2011-01-29 09:47:49
fj197099 @fj197099

ここに所謂「反米主義」の非常に根深い問題が潜んでいる。つまりそれは米国のことも国際関係のことも殆ど知らない人物によって国内もしくは社会内における権力闘争の手段として利用される可能性が高い、ということである。

2011-01-29 09:50:54
fj197099 @fj197099

よってそれは直接的には米国を攻撃する議論でさえなく、単に「親米派」をライバル視するだけのものである可能性が高い。「反米派」がなぜ米国を直接攻撃しないかといえば、彼らの議論が米国の本当の論客を相手に通用する知的レベルでないことを彼ら自身がよく自覚しているからである。

2011-01-29 09:51:53
fj197099 @fj197099

国際的に活躍する高度な知的レベルを備えた「反米派」も存在しないとは言わないが、少なくとも日本にはまず見当たらないであろう。それは当然であって、米国そのものを攻撃することが彼らの目標ではないからだ。それは単に日本国内の「親米派」≒既存エリート攻撃のためのものに過ぎないからである。

2011-01-29 09:54:31
fj197099 @fj197099

私自身は「親米派」というものは現実には存在せず、あるのは知米派のみだと思っているが、こういうレッテル貼りも権力闘争の手段としてありがちである。「反米主義」は左翼の論理とも通底する所だが、それはこれを既存エリートに対する権力闘争の手段として位置づけてみればよく分かる話であろう。

2011-01-29 09:58:16