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【3/9追記あり】災害時に遺体と接する際の注意等…納棺師さんによる解説、エンバーマー(遺体修復師)さんの実体験に基づく感想

災害時に遺体と接することになった場合の注意点や、納棺師さんたちがどのように接していくことになるのか、現役の納棺師さんがお話しされています。 ※3/9 納棺師ふくちゃんさんのお話しと、エンバーマー(遺体修復師)だりあんぬさんによる体験談等、追加しました。 ※私からふくちゃんさんへお送りしたリプを追記致しました。リプの中にあります、作家・石井光太さんの『遺体』という本は、津波被災地の遺体安置所内で、亡くなった方達を“死体”ではなく、尊厳を持った“遺体”として接しようとした人達の記録です。納棺師・ふくちゃんさんのお話しや信念に繋がる部分が大きいかと思いますので添えました
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ふくちゃん @MF6132

もし災害死者が出たら 近隣市町村に移動すれば、ライフラインが生きているならば、普段の納棺の延長。死因や傷に配慮した処置が中心となるでしょう。 それが広範囲且つ多死の場合 おそらくライフラインが生きておらず、当然仕事道具も手配出来ないか、到底足りないでしょう。何が出来るのか。続

2016-03-07 07:00:47
ふくちゃん @MF6132

手袋代わりにビニール袋を巻くのが、精一杯の装備となるとします。 お顔を正面にする→段ボールなどをアンコにして補正 四肢を出来るだけ伸ばす 服が痛まない程度に、着乱れを直す 可能なら、髪をとかす 恐らくここまで。先の震災で、「スポンジに水を浸けて顔を拭った」所もあったとか。続

2016-03-07 07:00:58
ふくちゃん @MF6132

その水も、確保出来ればのお話。夏場では、その拭い方で皮膚が更に痛むかも。 災害には、備えが必要と言います。それは生きるための備え。死者への備えは、ないでしょう。火葬場などのシミュレーションは始まっているようですが、現場で何が出来るのか。 あの時、ご遺体に向き合った皆様に、感謝を。

2016-03-07 07:01:17
ふくちゃん @MF6132

徒然に、もう少し 災害時、遺体と家族はなかなか再会出来ないでしょう。腐敗を遅らせるドライアイスなどの保冷剤も確保しにくい。ならば防腐剤注射という手段があります。一部の葬儀社や納棺師でも使用しています。ただし災害時向きではありません。何故なら 遺体発見まで時間が経っている場合 続

2016-03-07 07:13:18
ふくちゃん @MF6132

@MF6132 防腐剤は、防腐薬・保全剤・保全液など、各社さまざまに呼びます。エンバーマーが使う薬剤とは、種類も取扱い方も違います。

2016-03-07 07:14:39
ふくちゃん @MF6132

溺死・一酸化炭素中毒など、内部の腐敗が早い場合 圧死や内臓破裂など、薬が回り難い場合 などには、効果が薄い可能性があるからです。それでも可能性があるなら、と備えるならば、そのコストはどこが負担するのでしょうか。恐らく食料や水、医療品よりも優先度はずっと低いはずです。続

2016-03-07 07:14:48
ふくちゃん @MF6132

備えたものを、誰が射つのか。医療者は手一杯です。では、葬儀社や納棺師なのか。その権限は保証されていません。仕事でするときは、家族の同意が必要です。もし災害時とは言え無断で行い、家族の趣旨と違ったり、もしくは効かなくも家族が納得されなかった場合、死体損壊罪とされかねません。続

2016-03-07 07:15:07
ふくちゃん @MF6132

【災害時に於ける、死体取扱い手順の明文化】と、【その業務を行う権限を与えられた】人々、【実行を監督する】人々の整備・育成は必要かと。 業務の一部を納棺師が担うなら、納棺師を国家資格にして、教育プログラムに上記を組み込んでから、です。納棺師に限らず、一定のプログラムが用意 続

2016-03-07 07:15:41
ふくちゃん @MF6132

用意され、履修終了後には災害時の死体取扱い義務が出来るようにするとし、感染症や訴訟リスクも保証する法的根拠を整備することが必要。 災害時には生きるための様々なことが、最優先です。それは間違いなく正しいこと。 一方で、大量の死体を【ご遺体】として扱うにはどうするか、が未整備です。終

2016-03-07 07:17:56
🦊 @chivi_105

@MF6132 こんにちは。作家の石井光太さんが震災直後に津波被災地に赴き、出版された『遺体』をご存知でいらっしゃいますか?遺体安置所でご遺体と接した方々を書いた実録です。西田敏行さん主演で映画化されています。西田さんが演じた民生委員さんの思いと、ふくちゃんさんの信念、同じです。

2016-03-07 14:15:21

【3/9 追加ツイート①】
納棺師ふくちゃんさんが
〈災害時、なぜこのような事が必要となるのか〉
をお話しくださったので追加いたしました。

ふくちゃん @MF6132

@chivi_105 こんにちは。丁寧な感想、ありがとうございます。死体の取扱いにより、衛生面も変わります。「大量の死体取扱い」をなるべくベターに扱うことで、実際に触る方も、近くに避難している方々にも、リスクが減るはずです。その上で、ご家族の心理的負担が減れば良い、と思います。

2016-03-09 16:00:13
ふくちゃん @MF6132

災害時、大量の死体をよりベターに扱うことは、衛生上の利益になります。実際に取扱う方のリスク軽減に、または近くに避難している方々の、環境や健康にも影響します。 そのベターな選択が、大切な人を亡くしたご家族の心の負担を減らし、もしくは支えになればと思います。 全ての故人さまに尊厳を。

2016-03-09 16:21:10

【3/9 追加ツイート②】
また、遺体修復師(エンバーマー)の、だりあんぬさんが、東日本大震の際に被災地で実際に感じた、
〈災害時にご遺体を修復される際の苦労〉
に触れているツイートも追加いたしました。

だりあんぬ🐶 @dalia0x0

ふくちゃんさん(@MF6132)の今朝のツイートタメになる!私も震災の翌々日から被災地入りし、ご遺族の分かるご遺体をエンバーミングしました。しかし度重なる余震や機材・薬品不足、水も満足に使えない状態で100%のエンバーミングは難しかったです。このような知識もとても大切!!

2016-03-09 16:07:39
だりあんぬ🐶 @dalia0x0

@MF6132 難しいところですよね。私も震災のボランティアで一番苦労したのが「水の確保」でした。津波で海水は嫌ってほどあるんですが、使える水がないですし、何より生者が優先です。ご遺体に使うお水を確保するのに何度も車で往復してもらった記憶があります。シビアですがタメになります!

2016-03-09 16:16:02
ふくちゃん @MF6132

@dalia0x0 私は被災地に入っていません。被災したこともありません。あの日は仕事でした。 今ならあの時の技術以上を持っていますが、物資なければ、出来ません。ならば、知識だけでも提供できれば、と思います。 災害がないのが一番。生きるためが二番。死体は何番目になるのでしょうか。

2016-03-09 16:16:35