工藤吉生の「#わたしの好きな短歌100」 【2016年版】

工藤吉生(くどうよしお) @mk7911

「お母さんに会ひたい」と泣く真夜中の母を泣きやむまでさすりをる／安立スハル #わたしの好きな短歌100 〈1〉

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ちょっとした落語家みたいなおじさんに頼ろうとするほどに弱った／飯田和馬 #わたしの好きな短歌100 〈2〉

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花びらを涙と呼べば花びらはあとからあとから流れるばかり／飯田彩乃 #わたしの好きな短歌100 〈3〉

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たすけて枝毛姉さんたすけて西川毛布のタグたすけて夜中になで回す顔／飯田有子 #わたしの好きな短歌100 〈4〉

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不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸われし 十五の心 ／石川啄木 #わたしの好きな短歌100 〈5〉

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何(なん)となく、 自分を嘘のかたまりの如(ごと)く思ひて、 目をばつぶれる。 ／石川啄木 #わたしの好きな短歌 〈6〉

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こんな事を言いたいのではない言い終えてどこにも座りたくなき身体／宇梶晶子 #わたしの好きな短歌100 〈7〉

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不思議MANブラザーズバンド現れて信じることが不思議だと言う／牛隆佑 #わたしの好きな短歌100 〈8〉

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だいじょうぶ　急ぐ旅ではないのだし　急いでないし　旅でもないし／宇都宮敦 #わたしの好きな短歌100 〈9〉

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いつまでもおぼえていよう　君にゆで玉子の殻をむいてもらった／宇都宮敦 #わたしの好きな短歌100 〈10〉

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ローソンでならべられてるものだけで作った原爆あんたにあげる／梅本直志 #わたしの好きな短歌100 〈11〉

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歳月のさびしい頬を照らそうと秋の手花火揺らしていたり／大森静佳 #わたしの好きな短歌100 〈12〉

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地獄ではフードコートの呼び出しのブザーがずっと鳴ってるらしい／岡野大嗣 #わたしの好きな短歌100 〈13〉

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じいさんがゆっくり逃げるばあさんをゆっくりとゆっくりと追いかける／岡野大嗣 #わたしの好きな短歌100 〈14〉

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別れずにすむ術どこかにあるような光のそそぐ道にて待てり／岡本幸緒 #わたしの好きな短歌100 〈15〉

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おかあさんに泣きながら「おかあさんわたし、わたしを忘れたい」と言ったときのわたしはどちらかというとおかあさんだった／加賀田優子 #わたしの好きな短歌100 〈16〉

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１００１二人のふ１０る００１０い恐怖をかた１０１１００り０／加藤治郎 #わたしの好きな短歌100 〈17〉

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消しゴムの角が尖っていることの気持ちがよくてきさまから死ね／加藤治郎 #わたしの好きな短歌100 〈18〉

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泣きそうになるのは誰のせいでもなく時おり強い風が吹くから／加藤千恵 #わたしの好きな短歌100 〈19〉

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さびしさよこの世のほかの世を知らず夜の駅舎に雪を見てをり／河野裕子 #わたしの好きな短歌100 〈20〉

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青林檎与へしことを唯一の積極として別れ来にけり／河野裕子 #わたしの好きな短歌100 〈21〉

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死なないでとわが膝に来てきみは泣くきみがその頸子供のやうに／河野裕子 #わたしの好きな短歌100 〈22〉

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君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ／北原白秋 #わたしの好きな短歌100 〈23〉

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病める児はハモニカを吹き夜に入りぬもろこし畑(ばた)の黄なる月の出／北原白秋 #わたしの好きな短歌100 〈24〉

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電話からざんざんと草の音がする母さんは今どこにいるのか／北山あさひ #わたしの好きな短歌100 〈25〉