- nao_komeiji
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「色が見える」という事から始まり、光や色の持つ呪術的な使い方、色が持つ意味、美しい色の出し方、配色の仕方、色と治療など、長い間研究されてきました。
2016-02-08 21:23:58紀元前20万~15万年頃は、墳墓に塗られた赤い顔料などが守護色などの意味を持って使用されていました。これは呪術的な使用をしてきたという証拠です。
2016-02-08 21:55:57紀元前2万~1万年前にはフランスのラスコー地方やスペインのアルタミラ地方で最古とされている洞窟壁画が描かれました。赤褐色や黒、黄土色などの色彩を使って馬や牛などが描かれています。
2016-02-08 22:13:27紀元前5000~1000年頃、世界各地の文明発祥地で色彩豊かな建造物や工芸物が作られました。たとえば古代エジプトのピラミッドの中の壁画などがそうです。
2016-02-08 22:26:23ソクラテスの弟子である哲学者・プラトンは、「色」について「ティマイオス」内で独自の主張を発表しています。 ここからは岩波書店「プラトン全集12」内「ティマイオス」参照です。
2016-04-20 17:41:01第二部「必然」の所産の項の「感覚的諸性質」にて、プラトンは「色」について 「感覚される第四の種類のもの」 「内部にいろいろ違った種類のものを沢山含んでいるので、分類を必要とするもの」
2016-04-20 17:41:42「個々の物体から流出し、その構成粒子が、ちょうど感覚を惹起(じゃっき)し得るように視線と度が合っているという、そうした焔」 と最初に述べています。
2016-04-20 17:42:26続けて、 「視線についてどのような原因から成立するのかと言う点」については、 第一部「理性の作品」の項の「頭。手足。眼。『補助原因』」にて次のように説明しています。
2016-04-20 17:43:00「ところで神々は、いろいろな器官の中でも、一番はじめに、光をもたらすものとして眼を造作してまとめ、これを固着しましたが、それには次のような原因を用いたのでした」
2016-04-20 17:43:52「すなわち、火のうちには、焼く力は持っていないけれども、穏やかな光――つまり、日ごとの昼間に固有の光――をもたらすという性質のものがあるので、神々は、およそそういったものが一つの身体になるように仕組んだわけなのです」
2016-04-20 17:46:08以下、長文になるので省きますが、 「視覚は(プラトンのいう)視線の総合した意味合いの知覚である」と仮定すると、 「神々は火や太陽の光を知覚できるように視覚(と共に視線)を人間に与えた」 ということを主張したのだと考えられます。
2016-04-20 17:47:19続けて、プラトンは「色」についてこう主張しました。 「他のものから運動して来て、視線にぶつかる粒子のうちには、その大きさが、視線そのものの粒子と較べて、より小さいものもあれば、より小さいものもあり、また等しいものもある」
2016-04-20 17:48:12「そこで、等しいものは、感覚されることがなく、これをじじつまたわれわれは、『透明』と呼んでいるのである」 私は彼の主張を、 「物体から眼に入ってきた光の粒子の中で、感覚=視覚で確認できない粒子は『透明』と呼ぶ」 と捉えています。
2016-04-20 17:49:01また、彼の主張は次のようなものになります。 「(視線そのものの粒子と較べて)より大きいものは、視線を収縮させる。より小さいものは、視線を拡張させる」
2016-04-20 17:52:01「肉の場合は熱いものと冷たいもの、舌の場合は収斂性(しゅうれんせい)のあるものとしみる(辛い?)とわれわれが呼んだ熱する作用のあるものとは、兄弟分の関係にある」
2016-04-20 17:52:59「つまり、(色の場合の)この両者とは、『白い』ものと『黒い』ものであるが、これらは、前者(熱いものと冷たいものなど)のもたらす影響が、他の種類のものの中で起こったのであって、その理由で違ったもののように見えているのである」
2016-04-20 17:54:36