ベースになったついのべ作品と、それに対するついりみっくす作品の順でまとめています。作品それぞれとキーワードに着色しました。なお前回のまとめは こちら です。
#twnovel 目を閉じて眠りに落ちるのを待っていると、獏ちゃんたちの声が聞こえてきた。「どう?」「今日はどう?」「悪夢の匂いする?」すんすんと耳元で匂いを嗅ぐ気配がした。「ダメ」「全然ダメ」「悪夢の匂い全然しない」獏ちゃんたちが遠ざかっていくのを感じつつ安心して眠りについた。
2016-04-22 23:19:37獏ちゃんはとても鼻がいい。ちょっとでも私の頭から悪夢の匂いがするとやって来る。そして眠っている私の頭をかじり、脳みそをすすって悪夢のエキスだけを濾しとって自分の栄養にするんだ。残りカスの脳みそは頭に戻される。朝目が覚めると頭が痛いのはそのせいだ。@23novel #twremix
2016-04-22 23:25:56「ちょっと起きて」「どうしたの獏ちゃん」「全然ダメなんだけど」「なにが」「きみの夢だよ。毎晩毎晩お腹を空かせて待っているのに全然悪夢を見ないし、幸せな夢ばっかじゃお腹は膨れないんだよ。だというのにきみは平和ボケした夢ばかり見て「なんかごめん」 @23novel #twremix
2016-04-23 18:34:09
#twnovel 獏ちゃんを洗濯してしまった。洗濯機の底でぐったりしている獏ちゃんを救い出す。タオルで拭き上げ、ドライヤーで乾かした。真っ白な毛並みになった獏ちゃんは朝の光に耐え切れず消えてしまった。
2016-04-22 23:35:55私は寝相が悪い。昨日の晩も悪夢をたっぷり見たせいでベッドの上をあちこち動き回り目が覚めた時には床の上に落ちていた。ふと体の下を見ると獏ちゃんががぺっちゃんこ。さすがの獏ちゃんも避けきれなかったか。水につけ陰干しにしておくと夜までには復活していた。@23novel #twremix
2016-04-22 23:42:15#twremix @23novel 獏ちゃんを洗濯してしまった。洗濯機の底でぐったりしていると思ったら獏ちゃんは超元気だった。洗濯機でぐるぐるされるのは悪夢だったのでおいしかったらしい。
2016-04-22 23:44:31獏ちゃんを洗濯してしまった。一緒に洗った服と眠りの国の羊さんが悪夢まみれになってしまった。服はもう着れないし、羊さんはどうしたらいいだろう。洗い直して日向に干せばいいのか。洗われた獏ちゃんは元気だから、羊さんを眠りの国に連れて行ってもらおうか。 @23novel #twremix
2016-04-23 18:36:14
#twnovel 夢にではなく本の中に獏ちゃんが住み着くことがある。血まみれ、不幸、ピンチ、残虐。食べても食べてもなくならない悪夢に獏ちゃんはご機嫌かもしれない。けれど作家その他はご注意を。ネタをメモしたノートの記述がなくなっても、獏ちゃんはひたすら笑顔でごまかすだけだ。
2016-04-22 23:45:58ネタ帳に獏ちゃんが住み着いた。おかげでぼくの執筆のネタは次から次へと食べられてしまう。でも悪いことばかりではない。悪夢のような碌でもないネタは食べられてしまうけど、良い夢のような素敵なネタに変換されていることがある。おかげで今や売れっ子作家だ。 @23novel #twremix
2016-04-23 18:38:11
#twnovel もらった種を裏庭に埋めた。指示通りに毎日水やりをしたが、何の変化も起きなかった。ある晩、ふと窓の外から裏庭を眺めると、淡い光を放つ小さな花が咲き乱れ、妖精たちが飛び跳ねていた。そういえばあの種は誰にもらったのだろう。朝起きると元通り裏庭は何もないままだった。
2016-04-23 23:25:38小さな黒い種を黒い人からもらった。黒い帽子黒いマント黒いズボン黒メガネに黒いマスク。「大事に育てるんだよ」そう言って立ち去る黒い人は風に吹かれ服が飛ばされると肉体はなかった。種からは虚無の木が生えた。大きくなるに従って何もない空間が広がって行く。@23novel #twremix
2016-04-23 23:34:31#twremix @23novel もらった種を裏庭に埋めた。指示通りに毎日水やりをしたが、何の変化も起きなかった。ある晩、ふと窓の外から裏庭を眺めると、何も起きていなかった。そもそもあの種を本当に自分は撒いたのだろうか。朝起きると裏庭は何もないままだった。いよいよ不安だ。
2016-04-23 23:44:45もらった種を食べた。夜、寝ていたらお腹に根っこが張って、芽が出て膨らんでお腹を突き破ってうわああああ @23novel #twremix 「あ、悪夢の種の使い方を教えるの忘れた」「地面に植えると悪夢の実がなるし」「食べるとしばらく悪夢を見続けるんだけど」「あの子はどうしたかな?」
2016-04-24 21:41:16
#twnovel 獏ちゃんが小さな種を食べていた。聞けば悪夢の種らしい。「栄養満点」と笑っている足元には黒い種だけでなく、薔薇色や金色の種も混じっていた。「これは血がいっぱいの夢」「こっちはお金に困る夢」獏ちゃんの説明はとりあえず筋が通っていたが、焦る様子は限りなくあやしかった。
2016-04-23 23:36:44