日本小児科学会:日本におけるヒトパピローマウイルスワクチンの現状と課題 #HPVワクチン
- atsushimiyahara
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ウェーバー効果(Weber effect)について
ウェーバー効果 アメリカの医学雑誌(JAMA200;292:1702-1710)にも記載されていますが、ある予防接種を開始した時、始めに副反応の報告数が増え,接種を継続してもその後は報告数は減少していくという現象の説明に用いられています。その理解は、新しい薬剤に対して、人は--greater reporting enthusiasm(原文:意味=熱中、熱心、熱狂)---、熱狂的に副反応を見つけようという姿勢が無意識に出てしまうため、副反応の報告が増えるが、その後は落ち着いてくるというものです。
日本からHPVワクチン後の疼痛疾患群が報告された後、いろんな国でも調査されたがフランスでギランバレーだけ優位に増加がみられただけで他では有意差はなかった。
2016-05-14 14:49:05ギランバレー症候群についてのコメント
2015年12月17日にWHOからHPVワクチンの安全性についてステートメントが出ました(HPVワクチン接種を再開しない日本への非難付き)。
This large study of over 2 million girls showed a similar incidence in the vaccinated and unvaccinated populations for all conditions studied with the exception of Guillain-Barre syndrome where an increased risk was identified, mainly focused within 3 months after vaccination. This risk in the first few months after vaccination was very small (~1 per 100,000 vaccinated children) and has not been seen in other smaller studies. Additional studies in adequately sized populations will help evaluate this finding and, if confirmed, better assess the magnitude of an eventual risk. This risk – small, if it exists at all – needs to be seen in the context of the long-lasting cancer-prevention benefits of HPV infection.
Global Advisory Committee on Vaccine safety Statement on Safety of HPV vaccines(PDF)
"This risk – small, if it exists at all –"ということなので、WHOの認識では「リスクは仮にあったとしても小さい」です(if at allで「仮にあったとしても」)。
原因の究明は多くの仮説を立て、科学的検証を! 疫学的検証を含まないといけないが、待ってるといい場合とデメリットが増える場合があるので難しい。また科学的に正しい場合でそれが社会に受け入れられるかというと必ずしもそうではないところが難しい、と。
2016-05-14 14:57:19ハンリー先生が科学的に証明されてないセンセーショナルな報道や報告がなされた時に学術団体は断固とした対応を取るべきだと発言。それを横田先生が自分に対する誹謗・中傷なものだと考えられたようで失礼だと怒ってましたがちょっと違うと思う。科学的検証から外れたところでのやり方の問題なだけです
2016-05-14 15:46:18