有人宇宙船『ブラン』計画とロシア宇宙開発

ヌッ(まとめました)
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序章

偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

ブランの意はロシア語で吹雪。吹雪提督としては見逃せんな! さァ、当botのフォロワーの神絵師諸君はブランの艤装をつけた吹雪を描く作業に戻るんだ!

2016-05-24 23:26:47
試作兵器bot @sisakuheiki

@hentai_aircraft 試作兵器bot管理人は絵師ではないけど、マイナー過ぎて誰も書かないだろ、と思ったから私が書いたゾ。 pic.twitter.com/GF2Ygr0cZk

2016-05-25 12:12:10
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そして

偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

試作兵器bot氏に吹雪×ブランイラストを描いていただいた事はフォロワー諸君にとって周知の通りであると思う。

2016-05-28 16:35:39
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

中の人は深く感動した。フォロワー数500人にも満たないこんな小さなbotにイラストを描いてくださる方がいようとは。 しかも、それは尊敬していた試作兵器bot氏だったのだ。 さらに、氏は中の人が考えた戦闘機の3Dモデルまで作ってくださっているという。 これに応えずとも良い物か。

2016-05-28 16:38:01
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

いや良くない。それは中の人の良心が許さぬ。 発狂した中の人とて善良なる心を失った訳ではない。 いや、むしろ発狂してからこそ善良に目覚めたといっても良いだろう。 そんな中の人が、周囲の善行に応えない事を許さないのだ……。

2016-05-28 16:39:21
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

ところで、氏に描いていただいた"ブラン"とはソ連が考案した宇宙往復機、いわば、ソ連版スペースシャトル計画及びその一号機の事である。 又、以前より私は宇宙機についても語りたいと思案していた。 これだ。これを語ろう。 これを語る事によって周囲に応えようではないか。

2016-05-28 16:43:56
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

という訳で。 本日21:00頃からブラン及びブランに関連するソ連宇宙開発の計画、試作機について語ろうと思う(これは中の人の都合により多少変動するかもしれない)。 語る予定の機体はMiG-105、BOR、スピラーリ、ブラン、プチーチュカ、バイカル、An-225、クリーペルである。

2016-05-28 16:48:26

ほんへ

偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

22:00。予定通りソ連宇宙開発話を始めようと思いますが、その前に。

2016-05-28 22:01:21
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

この文章を 今回の企画のきっかけとなるイラストを描いてくださった試作兵器bot氏(@sisakuheiki ) 関連サイトを教えてくださったFuse01(@Fuse_jin )氏 中の人&姉妹bot(@odan013unaga,@MiG_1_44kokibot) に捧げます。

2016-05-28 22:06:28
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

"吹雪"の名を持つソ連版スペースシャトルの「ブラン」とその妹達。彼女らの数奇な運命を辿っていく。 まず、ブランを語る前にソビエト連邦の有人スペースプレーン計画の歴史を、そしてスペースプレーンそのものの歴史についても語らねばならない。 pic.twitter.com/MBTpnhvbqS

2016-05-28 22:08:16
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偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

全ての始まりは第二次大戦中の1941年のドイツから始まった。 当時、アメリカから支援を受けたイギリスに苦戦していたドイツはアメリカ本土を爆撃可能な爆撃機の設計を主要な航空機製造会社に要請した。

2016-05-28 22:08:39
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

Me 264、Fw 300、Ju 390などの既存の機体を大型化した似たり寄ったりの(Ar E.555やHo XVIIIという狂気に満ちた構想もある)提案の中にゼンガー、またはジルバーフォーゲル、銀の鳥と呼ばれる宇宙爆撃機があった。 pic.twitter.com/uz9g8ft9WU

2016-05-28 22:09:21
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偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

これは大気圏外に打ち上げ、その弾道飛行により地球上どの場所にも爆撃が可能な、いわばV2と並び現代のICBMの先駆けの様な構想であった。 しかし、ロケット兵器は非常に高額であり、当時の技術力では大西洋横断は非現実的であったために放棄された。

2016-05-28 22:09:54
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

だが、その基礎理論は後のスペースプレーンへと受け継がれる事となった(なお戦後西ドイツではゼンガーⅠ、ゼンガーⅡというスペースプレーンが計画されたが計画のみに終わっている)。

2016-05-28 22:10:10
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

舞台はアメリカに移る。 50年代、国防総省はドイツから持ち帰ったゼンガー計画に影響を受け、スペースプレーンを開発した。 アメリカ航空機随一の変態もとい前衛的航空機集団ことXプレーンの一員、X-20、ダイナソアと呼ばれる機体である。 pic.twitter.com/dfP56mtTSv

2016-05-28 22:11:10
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偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

これはロケットで垂直に打ち上げ、上昇後は水切りの様に大気圏をスキップして飛行(これをダイナミック・ソアリングと呼びダイナソアの名称もここからきている)、目的地上空で高解像度カメラでの偵察を行う計画であり、後々には核爆弾の搭載も考えられた。

2016-05-28 22:11:40
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

なお、この計画はNASAのマーキュリー計画と競合し、本機のモックアップ完成の年には既にマーキュリー・レッドストーン3号がアメリカ初の有人宇宙飛行に成功、又その翌年には発展計画のジェミニ計画(アポロ計画の前身)が開始された。本計画は莫大な経費に対し効果が薄いとの理由から中止される。

2016-05-28 22:12:06
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

少し話が逸れてしまった。話は遂にソ連へと辿り着く。 ソ連はこのX-20計画に脅威を感じ、1965年、同様の計画を打ち出してこれに対抗した。 それがスピラーリ計画である。これは1696年に中止となったものの、1974年、アメリカのスペースシャトルの情報が入ってくると即座に復活した。

2016-05-28 22:12:50
偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

まず、そのテスト機としてMiG-105が製作された。 1976年に自力離陸しての19マイルの亜音速自由飛行を成功、1978年の計画終了までに8回の飛行試験が行われた。なおこの機体は現存しており、モニノ空軍博物館にその姿を残している。 pic.twitter.com/jjGkvVFvH6

2016-05-28 22:13:20
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偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

ソビエトの技術者はスピラーリを空中発射する事を考えており、ソ連版コンコルドTu-144やソ連版XB-70のT-4などを改造した大型の超音速機(これはVM-Tではない、VM-Tについても後程少し語る)を母機とする構想だった。 pic.twitter.com/icpI8BomYy

2016-05-28 22:14:55
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偏見で語る変態航空機bot @hentai_aircraft

スピラーリはリフティングボディとして開発され、可変後退翼も採用していた。これは打ち上げ、再突入時には60度で機体側部に畳み込まれて安定翼として使われ、再突入後、亜音速まで速度が下がった後に広げて飛行性能を向上させる為のものである。

2016-05-28 22:15:56