#うちなー鎮守府 第44話「怨嗟を越えて」
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5月分がまだ1作だけだったんで、やりましょう。沖縄が舞台の実業系艦これSS #うちなー鎮守府 提督と艦娘が作者も呼んで同人イベントに行った前回はこちら togetter.com/li/973310
2016-05-29 02:07:31#うちなー鎮守府 第44話 提督「大型イベントは情報収集を優先し、ゆっくり参戦していたが、今回は早目に出てみよう」 磯風「あら意外」 提督「丙から探りつつ、もちろん最後は甲クリア」 磯風「慎重さは変わらないのね」 こうしてうち鎮の春イベが始まった (続く
2016-05-29 02:14:08#うちなー鎮守府 GW中にはE5を乙クリアまで達成。 神風「飛燕も手に入ったな」 提督「でもこの塗装、体当たりの振武隊のような」 北上「変えろー塗装変えろー」 航空装備チーフ妖精「調べた上で対処します」 (続く
2016-05-29 02:22:29#うちなー鎮守府 5月16日、ついにE7甲に到達。結果を待つ鎮守府本部に、旗艦の加賀から連絡。 提督「どうだった?」 加賀「やりました。武蔵が中枢棲姫を右ハイでKOしました。アイオワもいます」 提督「よくやった」 伊勢「武蔵がKOというと、どこか懐かしい響き」 (続く
2016-05-29 02:42:18#うちなー鎮守府 E7出撃組のうち無傷の艦娘と、アイオワが本部に来た。 アイオワ「USAから来ました、アイオワです。よろしくね」 提督「Welcome。お前が来るのを待っていた」 (続く
2016-05-29 02:49:08#うちなー鎮守府 アイオワ「ところで提督、ここに来るまでに星条旗の揚がってるベースがあったけど、ここはどんな場所なの?」 提督「それ米軍基地だよ」 アイオワ「ここ日本の沖縄ですよね?」 伊勢「それは話すと長くなるわ。でもいいかしら」 (続く
2016-05-29 02:53:55#うちなー鎮守府 伊勢が沖縄に米軍基地がある背景などを説明する。 アイオワ「そうですか。このような地に私が着任って、複雑ですね」 提督「最初は戸惑うかもしれない。でも、いずれ慣れるよ」 (続く
2016-05-29 02:59:09#うちなー鎮守府 5月19日、アイオワは提督、長良、プリンツ・オイゲンと本島北部での泊まり込み実地研修に行く。 帰り道の21日、事件は起こった。 (続く
2016-05-29 03:11:39#うちなー鎮守府 本部に戻る予定を変えて、急遽艦娘寮に戻る一行。 提督「お疲れ様。ひとまずゆっくり休んで」 アイオワ「…ありがとうございます」 オイゲン「…お気遣い感謝します」 その表情は、研修終わりとは思えない、どこかやつれたものだった。 (続く
2016-05-29 03:24:46#うちなー鎮守府 その様子を見た霞と那智が、提督と長良に尋ねる。 那智「どうした提督?」 霞「新人研修で何かカルチャーショックでも?」 長良は半ば憤った声で答える「カルチャーショックなんてものじゃないわ。霞ちゃんがあの場面に遭遇したら喧嘩必至よ」 (続く
2016-05-29 03:30:27#うちなー鎮守府 提督「立ち話でやるのもあれな内容だ、どこか落ち着いた場所でやろう」 那智「私の部屋でよいか」 提督「そうだな、ありがとう」 提督、那智、長良、霞は那智の部屋に行く。そして提督が“事件”を説明する。 (続く
2016-05-29 03:36:36#うちなー鎮守府 事件の内容。 一行の車が沖縄自動車道の宜野座ICへ向かう途中、数人の男に車を止められ、筆舌に尽くしがたい暴言を浴びせられた。駆けつけた警官が割って入り何とか離脱できたが、アイオワとオイゲンは完全にメンタルをやられた状態となっていた。 (続く
2016-05-29 03:42:31#うちなー鎮守府 霞「許さん!今からへn(略」 長良「待って。でもわかったでしょ」 那智「所謂ヘイト何とかだな。あの事件を受けて反基地派の抗議が一線を越えてきたか」 提督「そういうこと。長良は耐性がついてるが、2人にはそれがない。特に来たばかりのアイオワは深刻でね」 (続く
2016-05-29 03:47:19#うちなー鎮守府 「那智さんいる?」大和が差し入れを持って来た。 大和「提督が部屋にいるの珍しいですね。どうしたんですか?」 提督「いいとこに来てくれた。大和の経験と力が必要かもしれん」 提督が“事件”を説明する。 (続く
2016-05-29 03:52:46#うちなー鎮守府 大和「そんなことが…」 提督「今思えば遠回りでも許田ICから乗るべきだったかも」 那智「でも提督、今の沖縄を知る上であの場所は避けられないはずでは」 提督「それはわかってる。ただ、あそこまでとは」 (続く
2016-05-29 03:57:25#うちなー鎮守府 大和「私に任せてください。2人の部屋に行ってきます」 提督「あ、待って」 提督のスマホに秋津洲からのLINE着信 「オイゲンさんとアイオワさんは医務室かも」 提督「2人は医務室だって」 大和は医務室へ向かう。 (続く
2016-05-29 04:02:02#うちなー鎮守府 那智「提督、大和が何かできるのか?」 提督「実は、大和も似た経験をしてるのだよ。鎮守府開設直後、沖縄の歴史を勉強していた大和は、ある論説文に接する。それが、大和を苦しめた」 提督「どんな内容だ?」 (続く
2016-05-29 04:17:30#うちなー鎮守府 提督「2007年に沖縄の新聞に載った、ある沖縄の文化人の論説だが、1945年に大和が沖縄に向かったのを差別政策のあくどい仕打ちとか、大和が来たら砲撃で住民の犠牲が30万人に達したのでは…とか。それを見て大和は1週間寝込んだ」 (続く
2016-05-29 04:30:04#うちなー鎮守府 那智「酷い。作戦は無謀だけど、そんな言い方はない」 霞「でしょ」 那智「それで、どう乗り越えたの?」 提督「この鎮守府は会社でもある。仕事を通して沖縄に必要とされてると認識することで回復した」 長良「そう、沖縄への貢献ね」 (続く
2016-05-29 04:39:37#うちなー鎮守府 その頃、医務室。 大和「2人の様子は?」 医師妖精「一時過呼吸だったけど、今は会話できる程度に落ち着いてますよ。さあどうぞ」 アイオワ着任時に大和は県外出張していたので、これが初対面である。 (続く
2016-05-29 04:45:58#うちなー鎮守府 大和「アイオワさん、大丈夫?」 「その姿は、大和か?」ベッドで横になっていたアイオワが上体を起こす。 大和「そうよ。初めましてですね」 アイオワ「こんな形で初対面になるとはね」 (続く
2016-05-29 04:51:23#うちなー鎮守府 大和「オイゲンさんも調子はどう?」 オイゲン「私も何とか大丈夫です」 大和はそれを確認すると、本題を切り出す。「さて、提督から話は聞いたんだけど」 2人の表情が曇る。 大和「無理なら心に余裕ができてからでいいのよ」 (続く
2016-05-29 04:57:56#うちなー鎮守府 十数秒の沈黙ののち、2人が重い口を開く。 オイゲン「あんなの初めて。深海棲艦より怖い」 アイオワ「…私は歓迎されてないの?戦場でもないのに知らない人にいきなり死ねと言われる、こんな場所でやれるの?」 (続く
2016-05-29 05:03:06#うちなー鎮守府 大和「私もわかるわ。鎮守府ができる前、私が来たら多数の県民が殺されただろう、とある人が新聞で書いてたのを見たの。その時は今のあなたのように『必要とされてるのか』と思ったよ。でも、仕事を通して立ち直れたの。私を必要とする人はこの島にいる、とね」 (続く
2016-05-29 05:10:15#うちなー鎮守府 大和はアイオワの肩に手をかける。「ここは軍事的なものへの風当たりがまだ強いの。でも、私がいる。鎮守府・会社の仲間もいる。安心して」 アイオワは無言で頷く。 オイゲン「そんな過去が…大和さん、何と答えたらいいかわかりません」 (続く
2016-05-29 05:18:49