茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1799回【自分の確認作業】連続ツイート

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第１７９９回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

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昨日は風邪が残っていて、熱もあったけれども、京都に日帰りした。行き帰りの新幹線は、乗り始めのほんの十分くらいをのぞいては、ずっと眠っていた。

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身体の調子が悪いときには、なんとはなしに腕を身体に巻きつけるような感じで、ひとかたまりになるように眠る。そんな時、不思議な感覚にとらわれることがある。

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健康なときには意識しない自分の身体の存在を、病気になると、かえって意識する。自分の身体との、対話もする。その結果、かえって、生きている実感が生まれてくるような気さえする。そして、そんな感触は、元気になると、消えていってしまう。

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心も同じ現象があるように思う。何の悩みもなく、すべてが順調に行っているときよりも、何か障害があって、ひっかかりを感じ、悩んでいるときの方が、自分の心の所在を、実感できることがあるように思う。

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子どもの頃から、時折訪れる風邪や発熱が、見方を変えれば、一つの恩寵のようにさえ感じられていたのも、少しの変調が、かえって、自分という存在の確認につながっていたからではないかと思う。

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調子が悪くて、うーんと眠っているときには、たいてい何も考えてはいないけれども、無意識のところで、自分の確認作業が行われているようにも感じる。自分が自分であることの確かめが、進んでいるようにも感じる。

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だから、病気になる分だけ、人は自分を確認できるのだと思う。そう思えば、風邪になるのは辛いけれども、そこにはEvery cloud has a silver liningのことわざが活きているようにも感じられる。

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以上、連続ツイート第１７９９回「自分の確認作業」をテーマに、７つのツイートをお届けしました。

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自分の確認作業 lineblog.me/mogikenichiro/… pic.twitter.com/uMleUvv262

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