普遍性と個別性

権太夫(┰д┰)冬コミ（日）西か41a @gondayu

白鷺ゆっきーは西洋の和声と東洋の旋律は相容れないと言う。私は和声とは西洋人によって発見された普遍的な音楽の性質であって洋の東西を問わず旋律に当てはめることが出来ると言う。西洋の和声は西洋の民族性であるか、和声は音楽の普遍性であるか。

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万有引力の法則を発見したのはイギリス人のニュートンである。これはイギリスや西洋の民族性であるか。そうであるならば、東洋の日本ではニュートンとは違う万有引力の法則を作り上げなくてはならない。

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そんなものは作らなくて良いのである。人類がまちまちに進歩して行ってたまたまイギリス人が最初に到達した真理は、フランス人もドイツ人も、日本人も中国人も使える普遍性なのだ。

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ルネサンス以降かなり先を行っていた西洋人ではあるが、「三和音最高！」と言って協和音と不協和音に差をつけている間、日本人は箏楽で2度をぶつけていた。これは、西洋人が近代のブゾーニまで待ってようやく到達した地点であり、2度を美しいとする価値観においては日本の方が先を行っていた。

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3度が美しいか2度が美しいかというのは、豆は塩味のスープが良いのか砂糖味のあんこが良いのかというようなものであって、好き嫌いせずに食べなさいというのが答えである。

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近代的東洋人は、日本をはじめ台湾やシンガポールなどにおいて、伝統的東洋性と輸入された西洋性の間で折り合いをつけなければならない。西洋性が全て普遍性であるとすれば、東洋性など捨ててしまえば良い。また、西洋性が全て民族性であるなら、これを無条件に喜ぶのは国民性不全の西洋かぶれである。

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極端なことを言って「西洋性は全て善（または悪）である」として1か0かで考えることは出来ない。民主主義はどうやら人類の普遍性のようだ、陪審員制度はどうもアメリカの民族性のようだ、などと、個別の事柄において個別の判断を下さなければならない。

権太夫(┰д┰)冬コミ（日）西か41a @gondayu

また逆に、日本の民族性と思っているものが人類の普遍性であるかも知れない。これは日本人本人である私には冷静で正確な判断は出来ないであろうから、具体的な例は挙げることが出来ない。

権太夫(┰д┰)冬コミ（日）西か41a @gondayu

もしかしたら、寿司はすでに世界の普遍的な食べ物かも知れない。柔道もオリンピック種目として国や地域を問わず競われている。

権太夫(┰д┰)冬コミ（日）西か41a @gondayu

あるひとつの性質が、普遍性なのか個別性（国に於いては民族性、個人においては人格の個性）なのか見極めなくてはならない。個別性Aと個別性Bは比較することが出来るが、普遍性と個別性では概念の階層の違う歪な対照となる。これでは物事の本質を見抜くことは出来ない。