道徳/処世術(としての「慎み」)が女の生きにくさを作っていないか

道徳/処世術(としての「慎み」)が女の生きにくさを作っていないか 関連まとめ→ http://togetter.com/li/984291
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あんず楓 @answer4kaede

フェミニストがセクシズムを批判するなら化粧品会社との対決は避けられないと思うのだけど、そうすると核心を突いてしまうので、漫画などのポルノを叩いて仕事をしてるふりをしてるのだと思う。それはオタクを当て馬やダシにしてるのだと思う。その結果、ずっと同じ所を足踏みして回ってるだけ。

2016-06-03 11:04:49
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

>RT セクシズムは(エイジズムとかもそう)は、元来企業の採用差別の意味だったと理解しているけど、ラディフェミの文脈の中で意味が拡大され、勝部氏とかはフェミニズムの反対語とまで言い出していて、訳のわからない言葉になってしまったと感じる。

2016-06-05 08:50:07
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

道徳/処世術が女の生きにくさを作っていないか半世紀前の海外リブの議論を想起しながら、以下に連ツイ。

2016-06-06 01:35:32
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

絶対産めない状況があるのなら、「妊娠可能性のある性交をしない」。別の言い方では、完全な避妊はセックスをしないことだけ。さらに極言すると、生殖目的のないセックスはするな。強弱の差はあれ、東西の保守派が200年間主張し続けていることだ。 twitter.com/erndrvn/status…

2016-06-06 01:36:14
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

この考えを徹底していけば、避妊は不要となる。実際キリスト教右派には、コンドームの使用さえをNGとする考えがある。避妊そのものに反対なのだから、ピルにも緊急避妊薬にも当然反対だ。中絶などとんでもないと言うことになる。

2016-06-06 01:37:12
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

日本では山谷えり子氏あたりがこの考えの人だ。氏は性教育は結婚してからでよいとする。彼女は結婚前に重要なのは、自制心を促す教育と言うだろう。まなざしジャッカル柴田氏は、山谷氏の代弁者のように感じた。

2016-06-06 01:38:11
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

山谷氏は西洋の宗教右派の考えとほぼ同じだが、日本にはこのような強烈な考えの人は少ない。しかし、処世術としての慎みがどこよりも広く浸透しているのが日本だ

2016-06-06 01:39:27
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

「軽はずみなセックスは避けるべきだ。傷つくのは女だ」この国でささやかれ続け、ほとんどの女性が多かれ少なかれ納得し、内面化している言葉だ。

2016-06-06 01:39:59
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

「軽はずみなセックスは慎め」と言うけれど、世の中に軽はずみでないセックスなど一つもないセックスは熟考の末に執り行うものではないのだから。全てのセックスは軽はずみと言えば軽はずみと言えるものなのだ。

2016-06-06 01:40:32
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

そうであるならば、「軽はずみなセックスは慎め」は、須くセックスは慎めの謂いに過ぎない。しかし、セックスを慎めは果たして現実的だろうか

2016-06-06 01:41:07
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

セックスは生殖のためにあるのであり、セックスを快楽として考えるのは間違っている。禁欲道徳の原点だ。この考えから、女は産む機械との発想が生じるのは自然なことだ。

2016-06-06 01:41:44
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

女は産む機械。そう機械。その昔、結婚は産む機械を買うことだった。非処女は「傷物」の機械であり、処女は新品の機械だった。現在、女は産む奇怪などと露骨に考えている人は少ないが、「傷物」意識は男女ともに残っている。

2016-06-06 01:42:27
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

「軽はずみなセックスは慎め、自制せよ」は、女が機械であった時代に生まれた道徳だ。だから、女には強く自制が求められても、男には求められない。

2016-06-06 01:42:54
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

リブは女が守るべきとされた道徳的義務や処世術を権利の文脈で読み替えた。そのキーワードが自己決定権だった。たとえば、「傷つくのは女だ」を「自身を守る権利がある」と。

2016-06-06 01:43:35
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

リブによる権利への読み替えは気づかれにくい小さな変化だが、大きな意味を持つ変化だった。保守派にはそれはフリーセックス奨励であると思われた。処世術の世界に生きていた日本のリブの女たちは変化の意味に気づかなかった。

2016-06-06 01:44:18
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

「軽はずみなセックスは避けるべきだ。傷つくのは女だ」。この処世術が温存された日本では、ふしだら女狩りが激しさを増した。中絶女は軽はずみなセックスをしたふしだら女だと罵られるようになったのだ。

2016-06-06 01:44:52
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

不幸なことにその処世術を内面化していたのは女たち自身だった。中絶を選択した女性は自身を「軽はずみなセックス」をした悪い女だと悔いたのだ。水子供養が繁盛することになった。

2016-06-06 01:45:28
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

日本のフェミニズムは、「軽はずみなセックスは避けるべきだ。傷つくのは女だ」という処世術自体を問おうとしなかった。あくまでこの処世術の枠内で物事を考えようとした。そこに潜む男女の不均衡を問題とした。

2016-06-06 01:46:00
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

傷つくのは女だ。そうであるならば、女が傷つくのは傷つけた男の責任ではないか。まず、糾弾されるべきは男であり、男に自制を求めなくてはならないと主張する。皮肉にも保守派界隈の産物である処世術をさらに徹底するよう求めるのだ。

2016-06-06 01:47:32
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

セックスワーカーに対する見方や青少年県勢育成に対する考え方も、この処世術とつながっている。この点については別の機会にお話しする。

2016-06-06 01:47:59
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

中絶の合法化を求める運動の中で、フランスの著名な女性343人が、自身が非合法の中絶を経験したことがあると告白した(Manifeste des 343)。1971年のとこだ。この告白を機に世論は大きく転回していった。

2016-06-06 01:48:39
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

343人の女性たちは、現実を見よと叫んだのだ。中絶しなければならないのならセックスするなと言っても、それは現実的でない。現実的でない建前が女性の身体を心を傷つけている。そう告発したのだった。

2016-06-06 01:49:17
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

完全な避妊はない。産めないならセックスするな。これは賢明な処世術だ。それだけにほとんどの女性が、多かれ少なかれ内面化している。そして、現実との葛藤に多かれ少なかれ苦しんでいる。

2016-06-06 01:49:40
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

完全な避妊はない、慎め。これは歴史的に形成されてきた処世術だ。直接的には国策家族計画運動が広めた思想だ。しかし、それは現実の何を解決したのか解決できたものがあるとしても、何倍もの抑圧と苦しみを女性に押しつけたのではないか

2016-06-06 01:50:21
ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

「私は男たちと戦っているのではない。 私は女たちと戦っているのではない。 私は歴史と戦ってきたのだ。」()

2016-06-06 01:51:11