ゴブリンスレイヤーはいいぞ

ゴブリンスレイヤーをダイレクトマーケティングだかなんだかしたかった。個人的な感想かつうろ覚えな部分が含まれます。
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葛 鈴子 @omutan

「ゴブリンスレイヤー」とは、GA文庫より刊行されたライトノベルです。筆者は蝸牛くも氏。これがデビュー作になります。一時期、「ちょっとピンチになる描写が含まれます」という誤解を招く「ツッコミ待ち」のキャッチがtwitter上では話題になった作品です。

2016-06-08 03:10:10
葛 鈴子 @omutan

「ツッコミ待ち」と疑問を持った方もいるでしょう。作品を読んでいただけばわかりますが、最初に出てくる「ちょっとピンチ」は「ちょっとどころじゃなくピンチじゃないか!」というツッコミ待ちだと思えるのです。また、「ちょっとのピンチが本当にちょっとじゃないか!」とも。

2016-06-08 03:13:29
葛 鈴子 @omutan

一見矛盾しているようですが、あまり矛盾はしていません。何故なら「ちょっとどころではない」ピンチを迎えるのは主人公ではなく、「ちょっとのピンチ」を迎えるのが主人公だからです。――ここまで書いて、主人公もわりとピンチにはなってたことを思い出しました。幸い早めに解決策ができましたが。

2016-06-08 03:15:39
葛 鈴子 @omutan

主人公――ゴブリンスレイヤーと呼ばれる青年は、文字通りゴブリンをスレイすることに「全力」を尽くします。この全力の尽くし方の例をいくつか上げましょう。「木の砦に火をかける」「毒煙で燻し出す」「おびき寄せて一体ずつ首を落とす」類義語:和マンチです。

2016-06-08 03:19:14
葛 鈴子 @omutan

作者の蝸牛クモ氏がTRPGの愛好家なので、それにまつわる描写も多々見られます。それは一旦置いておくとして。ゴブリンスレイヤーはゴブリンを殺し続け、冒険者ギルドの中でも結構なレベルにまで上がった人です。その肩書きも彼にとってはゴブリンを殺すために必要ならば使うものでしょうが。

2016-06-08 03:24:49
葛 鈴子 @omutan

ゴブリンスレイヤーはネーミングの元ネタである(はず)のニンジャと同じ、ゴブリンを殺すことが「目的」です。勇者になる、レベルを上げる、有名になる、女の子をはべらせる、そういう、王道、あるいはありふれた物語とは異なります。

2016-06-08 03:29:14
葛 鈴子 @omutan

いや、復讐譚なのでありふれてるといえばありふれてますね。 #ブレブレじゃねーか 彼の出自はそれこそファンタジーではありふれています。「ゴブリンに殺された村の生き残り」「目の前で姉が無残な目に合うのを全て見ていた」という、極ありふれた。

2016-06-08 03:31:34
葛 鈴子 @omutan

彼はその後、少し変わった、個人的な印象でいえばNINJAじみた師から修行を受けました。ゴブリンを殺すためだけの。彼は大剣を振り回したりはしません。ゴブリンのねぐらは狭いからです。彼は魔法を使いません。この世界では魔法は体力を削るもの、才能がなければ使えないもの。

2016-06-08 03:34:39
葛 鈴子 @omutan

彼は冒険者ギルドに属しながら、その実冒険者ではありませんでした。彼は勇者たりえませんでした。そんなものになれるのは、神様によほど愛された人間くらいですし、そもそも、魔神を倒している間にもゴブリンは増えるのです。魔神を倒すなんてことに構ってはいられまでん。

2016-06-08 03:37:50
葛 鈴子 @omutan

一にゴブリン、二にゴブリン、三四もゴブリン、ゴブリンはどこだ。そんなゴブリン殺ししか目に入らない男に転機が訪れたのは、話の冒頭。孤児院から出たばかりの、「ちょっとどころじゃないピンチ」になった冒険者グループで唯一真っ当に生き残った女神官でした。

2016-06-08 03:40:37
葛 鈴子 @omutan

✕転機が訪れた 〇 転機になった 彼女が命を救われたことと、その危うさが気にかかって彼についていくようになったこと、そして彼が積み重ねたゴブリン退治の功績。それらがやがて彼を、冒険者へと導く話が、ゴブリンスレイヤーです。多分。最新刊ではちょっと冒険したし。

2016-06-08 03:44:42
葛 鈴子 @omutan

ゴブリンスレイヤーはけして、かっこいいとは言い難いビジュアルです。狭いところでゴブリンと戦うためだけの装備。中途半端な長さの剣とか、フルフェイスの鎧とか、急所を確実に防ぐレザーアーマーとか。玄人好みの格好です。まあ、元は「さまようよろい」なのですが。

2016-06-08 03:48:25
葛 鈴子 @omutan

元? そう、実はこの作品元々は「やる夫スレ」の雑談から始まったものなのです。かといって、ゴブスレさんの中身はやる夫ではありません。やる夫ではありません。大事なことなので五回くらい言いたいですが文字数。

2016-06-08 03:50:14
葛 鈴子 @omutan

クモ氏はやる夫スレ界隈では根強いファンのいる作者でした。かくいう私もその一人でね。安価やダイスで決まった内容から巧みに物語を作り出す手腕、洒脱な言い回し、そういったところが私は好きです。とにかく、「ゴブリンばかりを退治している冒険者とは?」という雑談が全ての始まりです。

2016-06-08 03:52:38
葛 鈴子 @omutan

AAの方で完結を見せた後、クモ氏はそれを元に小説を書きあげました。それを選考に出したところ大賞は逃しましたが惜しいところまではいきました。その後も作品の応募を続けた結果、縁あって、今回の出版となったのです。

2016-06-08 03:54:45
葛 鈴子 @omutan

ゴブリンスレイヤー。神のダイスによって全てが決まるとされる世界で、祈る者(プレイヤー)と祈り持たざる者(NPC)の住まう世界で、彼はけして神々にサイコロを振らせようとはしませんでした。

2016-06-08 03:56:49
葛 鈴子 @omutan

頑ななゴブリンスレイヤーと彼を取り巻く人間関係、TRPGプレイヤーならクスリとくる描写、息を飲む戦い。読み進めるたびにゴブリンスレイヤーがどんどん好きになるように思います。

2016-06-08 03:59:56
葛 鈴子 @omutan

ヒロインを紹介するぜ! 救われ系純情気丈乙女! 女神官! 帰る場所系幼馴染!その胸は実際豊満であった!牧場娘! 金床胸って言ったら殺されても文句はいえない!ツンデレ系エルフ!妖精弓手! お疲れ様ですP…ゴブリンスレイヤーさん!外面如守銭奴内心如菩薩!受付嬢!

2016-06-08 04:05:07
葛 鈴子 @omutan

あと一名は二巻でのお楽しみだぁ!

2016-06-08 04:05:39
葛 鈴子 @omutan

✕牧場娘 〇牛飼い娘 ごめんな!!

2016-06-08 04:08:33
葛 鈴子 @omutan

あ、肝心な話してなかった。ゴブリンが何故やばいか。奴らは悪逆な子供くらいの知能がある怪物である。新しく創作することはできないが与えられた知識の模倣はする。残虐を好み、ヒトを殺す、ヒトを犯す。際限なく増え続ける災厄。ただし、冒険者が(割に合わない仕事を続けることで)対処可能。

2016-06-08 04:12:30
葛 鈴子 @omutan

「十円やるから残機1のマリオでノーミス全クリして。残機はもちろん増えたりしない」という依頼を初心者以外は誰が受けるものか。そして初心者は大半が「子供くらいの強さしかないゴブリンくらい余裕だ!」とねぐらに突っ込む。初心者でも一匹くらいは倒せるしね。 #巣には三十匹以上はいる

2016-06-08 04:16:05
葛 鈴子 @omutan

ゴブリンはだいたいが辺境の村に現れる→女の子をさらう→村がないお金かき集めて依頼を出す→割に合わないゴブリン退治の依頼できた! そりゃゴブリンも増える。

2016-06-08 04:17:49