梁澄子さんによる「日本軍『慰安婦』問題に関わる『日韓合意』の問題点と課題」

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今日は同志社大の日朝関係史講座に参加してみたのでした。 今回は、梁澄子さんによる「日本軍『慰安婦』問題に関わる『日韓合意』の問題点と課題」でした。 またあとで内容を紹介します。 pic.twitter.com/p2wa4IYe4K

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本来「慰安婦」問題とは、女性の性が戦争遂行という国家目的のために道具として扱われたということ。この重大な人権侵害こそが、「慰安婦」問題の本質である。 合意などと言って被害者が加害者に歩み寄るということに注目されること自体が間違っている。という梁さんの言葉が重かった。

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この無料公開講座を主催した同志社大のコリア研究会、部室の扉に貼った「コリア研究会」と書いた張り紙を何者かに破られたという話を聞いた。

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日韓政府間「合意」の内容というのは、正式な文書が存在していないということ。

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日韓政府間「合意」の内容 ①日本政府は「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」「責任を痛感」し、安倍首相は内閣総理大臣として「心からおわびと反省の気持ち」を表明する。

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②韓国政府が設立する財団に日本政府は10億円を拠出し、全ての元「慰安婦」の「名誉と尊厳の回復、心の傷の癒しのための事業」を行う。 ③両政府は②の措置が実施されることを前提に問題が「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」し、今後国際社会において互いに非難、批判しあうことを控える

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④韓国政府は、在韓日本大使館前の「平和の碑」(少女像の正式名称)に関して「適切に解決される」よう努力する。

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この合意内容の問題点は、事前に被害者本人を交えての話し合いが全くない政府間のみの合意だったということ。軍主導で軍が主体的に行った法的責任を認めていないということ。キーワードのみの羅列で、8カ国の戦時性暴力被害者と支援者が提出した「日本政府への提言」が全く反映されていないということ

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人類の教訓にすべき歴史であり、現在進行形で行われてもいる戦時性暴力についても言及し再発防止に努めることで、日本国以外にも広がり関わっていく第一歩となったら、という韓国の元「慰安婦」たちの闘いや願いがたった1日で踏みにじられた落胆の大きさは、甚大だったということです。

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重大な人権侵害問題に「最終的、不可逆的解決」というのはありえない、ということを梁澄子さんは強調されていました。

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虚無感に襲われ、何も手につかなくなっている放心状態の元「慰安婦」や挺対協の人々と対比して、市民や学生たちが怒りを共有し、自発的に行動を起こすということが起きていると。少女像に誰も危害を加えないよう泊まり込みで守る人々や、退職金や家族の貯金を寄付してくれる人々が現れている。

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「合意」後の日本政府の言動 「(日本が)失ったものといえば10億円だろう」ー岸田外相 「ここまでやった上で約束を破ったら、韓国は国際社会の一員として終わる。韓国が慰安婦問題をもう蒸し返さないと約束できるなら、子どもたちを謝罪の宿命から解放できる」ー安倍首相

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「日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲による『強制連行』を確認できるものはなかった」「性奴隷といった表現は事実に反する」ーCEDAW(女子差別撤廃条約第7回及び第8回政府報告審査ジュネーブ)での杉山外務審議官発言

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右派のいう「強制連行」とは、軍や官憲が暴行や脅迫を用いて行った連行であって、証拠となるのは公文書だけという主張をするが、被害女性のいう「強制連行」とは、騙されて連れていかれたことも含まれると梁さん。 重要なことは、「慰安婦」問題の核心は連行の方法ではないということ。

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軍が立案、設置、管理、統制した慰安所で女性たちが戦争遂行の道具として扱われた、重大な人権侵害であったというのが「慰安婦」問題の本質。 なので騙されて連行された朝鮮人の少女だけでなく、内容に同意して戦地に赴いた娼妓も、等しく人権侵害の被害者であると梁さんは言います。

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慰安所設置の目的が強かんの防止だったということを聞くと、日本軍は優しかったんだと感激する女子生徒もいるがそれは違う。戦地の至る所で女性を強かんして回った旧日本軍だったが、国際社会に知られて非難されることと、現地の住民の反日感情を抑える為に設置された。優しさからではないと梁さん。

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宋神道さんのお話もされたので少し紹介。わたしは梁さんといえば宋神道さんというくらいお二人を結びつけて連想していて、今回も胸が苦しくなるような話を聴いた。

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梁さんらが被害の聞き取りを行ったとき、宋さんはいつも、最初の性被害の体験を聞こうとすると話をそらしたりふざけたりして、決して話そうとはしなかったのだそうだ。「慰安婦」としての生活や、いかに自分が生き延びたかは饒舌に話しても、初めての被害体験には決してたどり着けなかったのだそう。

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クレゾールを飲んで自殺した仲間の少女や、軍人に殺された仲間や、空襲や心中で死んだ仲間のことを話すときは目頭を押さえてしまう宋さんも、自分の被害体験のときには決して涙を見せたりしなかったのだそう。

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宋さんは、裁判に向けて弁護士が何度も最初の性被害の体験を聞こうとするので激怒し、もう一緒にやらない、裁判も起こさないと怒鳴ったそう。それでも弁護士が食い下がって聞いたとき、宋さんの黒目が細かく震えてなにかを思い出すように彷徨ったあと、宋さんは初めて大声で泣き出したという話。

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梁さんが、宋さんと話していていつも強く感じたのは、宋さんは絶対死にたくなかったのだということだそうだ。仲間の少女たちが死んでいくのを見てきて、自分の身体が死なないためには、自分の心を殺すしかないと辛い体験に蓋をして、記憶の底に閉じ込めて生き延びて来たのだと。

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結婚した相手から逃げ出すほど男性との性的な関わりを避けたかった宋さんが、どうして何年間も辛い「慰安婦」としての生活を耐え抜けたかといえば、渡航費や生活費など多額の借金があると聞かされたから。1人1人相手するたびに残額はあとどれくらい、と日々計算を続けていたそう。

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ひどいよね。ひどすぎる。

yunishio @yunishio

日本軍が占領地や植民地において強姦被害の女性に謝罪したり賠償したりした事例は記録されているのだろうか。 twitter.com/urokosmile/sta…

urokosmile @urokosmile

@yunishio 戦後、市民の団体や個人レベルで現地を謝罪に訪れたり交流を行ったりというのは聞きますが、被害女性本人と関わってるかはわかりません。政府が個人に謝罪、賠償というのはわたしは知らないです。