ここに人はいない。
@nezikure 02.ポーチにぶら下げたラジオの雑音が、迫る危険を知らせてくれるのはなんというゲームだったか 意識して買った覚えのない荷物の中から発掘した小型のラジオはいくら周波数をいじっても何も受信しない。
2016-06-20 22:20:04@nezikure 03.それでも控えめな音量のノイズは無音よりは有用で 音楽ほどに危険でも、耳から入る情報を遮断しもしない。 それに、雑音に集中すれば目から入る情報もいくらかマシなものになる様な気がする。
2016-06-20 22:22:12@nezikure 04.今朝交換した開封したての円形フィルター越しにも鼻孔を刺激する あれらとガソリンの焼ける匂いの、おそらく半分は 最初にあれらを焼いた時の記憶の匂いが再生されているだけのハズだ。 最近ジャーキーの減りが遅々としているのもコレと無関係ではないと思う
2016-06-20 22:25:43@nezikure 05.もう慣れた視界の高さ、地上を見下ろす電柱の上から 苦心して回収したガソリンが、アレらを焼くのを見守るのは アパート各室の菜園に水をやるのと同じ日課に変わった。 大阪全体の人口から考えると微々たる物とは言え、大分焼いた物だ。
2016-06-20 22:30:07@nezikure 06.焼いて、焼いて、地面を這いずるあれらを焼き続けていて気づいた事がある。 あれらは『熱に反応する』事がわかっていたが その反応はぶっ壊れている。
2016-06-20 22:32:27@nezikure 09.声もなく、音も立てず どこからとも無く這いずって、熱と火を奪い合う様に群がって 一年近い年月で、粘性は増しても流石に水分の失せた身体を固形燃料のように青白く燃やしながら それが、火が燃え続ける限りに続くので
2016-06-20 22:38:02@nezikure 15.最近、雨の降る頻度が増えた。 馬鹿になってしまった電波時計の代わりに活躍しているのはなんと自作のカレンダーだ。 2016年のカレンダーは何処の会社も作っていないのか、知る限り売っているのを見た事が無い。 あるいは、何処かにはあるのかもしれないけれど。
2016-06-20 22:44:04@nezikure 19.この、電柱を使った空中経路にもあれからかなりの工夫を加えた。 ワイヤーを複数にして高低差を作ることで、滑車を使ってかなり早く移動できる様になったので 棲家に戻るのも、探索をするのも効率は飛躍的に向上した。 ここまで好き勝手したのがバレたら、後が怖いが
2016-06-20 22:51:28@nezikure 20.正直、あるかないか分からない後の事も いるかどうか分からないバレる相手の事も、思考の間を持たせるネタとしても使い古してしまって いい加減本物にでも出くわさないと真新しい事は考えつかない。
2016-06-20 22:53:13