テクタイル『触楽入門』読書メモ集

テクタイル(仲谷正史+筧康明+三原総一郎+南澤考太)『触楽入門』(朝日出版社、2016・1)の読書メモをまとめました。
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荒木優太 @arishima_takeo

「欧米の親しい友人間の挨拶で、握手ではなくて頬をくっつける「ビズ」という挨拶の形式がありますが、なぜ頬が挨拶に利用されるようになったのか、その理由がよくわかります。それに顔には、心地よい感覚を脳に伝える神経(C繊維)がたくさん入り込んでもいるのです」(『触楽入門』)。へぇー。

2016-06-26 12:47:20
荒木優太 @arishima_takeo

「触覚の感度を高めるのは温度だけではありません。非常に弱い刺激を指に加えた状態でモノに触れると、「確率共鳴」という現象によって、それまでは感じ取れなかった刺激を感じられるようになるのです」(『触楽入門』)。メモメモ。

2016-06-26 12:52:15
荒木優太 @arishima_takeo

「ラマチャドラン博士は、幻肢痛を訴える患者に対して、鏡をつかって擬似的に正常な手足を幻の手足の上に重ねて見せることで、その症状が緩和できることを発見しました」(『触楽入門』)。ドンキホーテに出てきそうな博士。

2016-06-28 09:52:23
荒木優太 @arishima_takeo

テクタイル『触楽入門』読了。とてもいい本。清水幾太郎は「直接接触の世界」と「間接接触の世界」を区別したが実はその直接性の次元でも、イメージ媒介的・技術媒介的な身体性が働いている。特に、情報技術によって喪失しがちな触感を、当の技術によって回復させようとする企図に希望がもてた。

2016-06-28 10:26:30
荒木優太 @arishima_takeo

これを読むと、カー『ネット・バカ』の唯脳論的志向がよく理解できる。確かに脳は可塑性をもつかもしれないが、しかし、脳は脳だけで自存しているのではなく身体と共にある。ネットと脳の関係だけでなく、マウスを操る手、クリックする指、椅子に座る姿勢などもまた情報環境なのだ。

2016-06-28 10:31:39
荒木優太 @arishima_takeo

実際、今日の情報技術体は、この身体性の次元と積極的に取り込む形で進化しているのではないか? 押すというよりタッチして動かすiPadだとか、身体に直接身につけるウェアラブル機器とか。まだ見たことないが、映画の4DX(だっけ?)とかも、全体的な身体性にアートの可能性を見てる気がする。

2016-06-28 10:36:27
荒木優太 @arishima_takeo

来月あたり、ぜひ『触楽入門』で読書会やりたい。

2016-06-28 10:43:05
荒木優太 @arishima_takeo

@arishima_takeo 情報環境よりも、情報環境と身体のインターフェイス(接触面)を考えなければならない。

2016-06-28 11:12:51