たとえば中世ヨーロッパといえば、宗教的ドグマにとらわれた時代とイメージされるが、丹念に文字の記録を残したのが聖職者くらいだから、彼らの残した資料から見れば、宗教意識がめちゃくちゃ強い時代になる。
2015-08-27 17:38:46E・H・カー「歴史とは何か」、13ページなど。
いつも思うんだけど、日本は太平洋戦争を始めるもっと前に日中戦争をやっているということが意識にない人が多過ぎるよね……。日本は太平洋戦争で初めて戦争に突入した史観とでもいうか - togetter.com/li/994164 @togetter_jpさんから
2016-07-01 20:23:36朝ドラの戦争の描き方がワンパターンでつまらない、というのは確かに思う。というか、「とと姉ちゃん」自体が面白くねえなぁ・・・。いつもの「けなげに頑張る女性」という、朝ドラのマンネリ感。主人公が受動的だと、見どころが少ない。
2016-07-01 20:24:04戦時中になると、必ず「物資不足で生活が苦しい」みたいな話になる。確かに多くの庶民はそうだったが、一方で戦争で工場がフル稼働したため、失業者が一気に吸収されたり、軍需景気に沸く戦争成金が現れたりした。まぁ戦争成金なんて、「悪役」にしかなりようがないが。
2016-07-01 20:27:54カーター・J・エッカート「日本帝国の申し子」では、朝鮮人の金一族が経営する京城(キョンソン)紡織株式会社が、日中戦争で空前の業績を上げて、韓国の工業生産がこの時期特に成長したことを詳しく追っている。
2016-07-01 20:36:39もちろん朝鮮人は、そんな嫌な奴ばかりではない。太平洋戦争で東南アジアに従軍した朝鮮人のうち、独立意識に目覚めたものは、こっそり高麗独立青年党といった秘密組織を結成していた。
2016-07-01 20:37:26日本帝国の申し子—高敞の金一族と韓国資本主義の植民地起源 1876-1945 カーター・J・エッカート amazon.co.jp/dp/4794212755/… @amazonJPさんから
2016-07-01 20:38:03ジャワ島で活動した独立有功者、3月1日に褒章授与│韓国社会・文化│韓国ドラマ・韓流ドラマ 韓国芸能ならワウコリア wowkorea.jp/news/korea/200… @wow_koさんから
2016-07-01 20:38:59「とと姉ちゃん」。雑誌編集部でユーモア特集を企画したり、一人の女性としては頑張っているが、なにせ戦争という大きな情勢では、主人公が受動的につらい生活を耐え忍ぶ話になる。しかし当時の現実は、リベラルな平和主義の女性VS保守反動の国防婦人会のおばさん、というものではないらしい。
2016-07-01 21:57:47一方で戦争による人手不足を機会に、女性の社会進出を進めようとした運動家もいる。たとえば戦後国会議員に当選し、女性政治家の代表的存在になった故・市川房枝もそうだ(菅直人元首相は市川の選挙スタッフだった)。
2016-07-01 21:58:26ところで、「ジョーカー・ゲーム」を見ているときもそうだったが、戦前・戦時中を扱った作品では、「現在の価値観で描いている」とか、東方警察ならぬ「当時の価値観」警察が現れる。それが多いネット論壇も、少々問題あり。
2016-07-02 10:33:12我々は、当時の人が残した断片的な記録を見て、当時の考え方を推測や想像しているに過ぎない。さらに、すべての人が歴史家のように膨大な資料を読めないから、知っている記録すらもその時代の一部に過ぎない。
2016-07-02 10:33:50たとえば今の日本では、「どんな形であれ戦争をしてはいけない」という人もいれば、「国を守るためなら戦うべきだ」という人もいる。どっちが現在の価値観であって、どっちが現在の価値観でないのかなんて、おいそれとわかることではない。
2016-07-02 10:34:13「戦後思想の巨人」といわれた故・吉本隆明は、戦時中に父親から徴兵逃れを進められた。「お国のために死ぬ」ということが奨励された時代であったが、家族の命を大事に思って、親が徴兵逃れに手を尽くしていた話も多数ある。
2016-07-02 10:43:23のちに吉本隆明は「対幻想は共同幻想に逆立する」という理論を唱えて、恋愛や家族は国家幻想に対抗できるとした。小熊英二「民主と愛国」は、この理論を、吉本自身の原体験が生み出したと分析している。
2016-07-02 10:44:06要はリアリティーや説得力があればいいんだ。リアリティーというのも、リアルそのものである必要はない。視聴者が「現実にいそうな人物」という親しみを持てればいい。その点で、佐久間を「トートロジー」「イワシの頭」と冷笑する三好など、
2016-07-02 11:02:50ジョーカー・ゲームのD機関メンバーは「本当にこんな奴いるんかいな」というくらいドライだ。 まぁ11話の三好が、「死ぬ覚悟はできているが、駒として使い捨てられるのは御免だ」という佐久間と対になっているのだろう。
2016-07-02 11:03:27そして朝ドラの場合、現代劇でも、最近だと「まれ」のように、主人公が優等生的で面白くないというのがある。どの時代を描いても、主人公にリアリティーや説得力がないというほうが、問題にする意味がある。
2016-07-02 11:03:43関連