BBB劇場【テンパード・スティール、ランパート・ディール】#1,#2
- ahiruchan_phi
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(ほんやく)今回からはブルータルブラインドビースト以外のすみゆ忍達も出るので、 #BBBtxt タグを試験的設定してみます。実況、雑談、おいしいアンタイブッダ丼のレシピなどのツイートにお使いください。
2016-07-04 16:30:24また、様々なテキストカラテなどから影響を受けた部分はありますが、世界線の厳格な繋がりはありません。真剣に考察すると辻褄が合わないライダー映画世界みたいなものだと思ってくださいね。
2016-07-04 16:30:41#1
ネオサイタマ繁華街。もう日付も変わろうかという深夜であっても、厭らしいほどのネオンの明かりと人々の騒がしさは失われない。来る明日を少しでも遠ざけようと、サケとオイランとドラッグで今日を延長する。単調減少的生活は、この街にいる人間殆どに共通する。
2016-07-04 16:34:18では、ビルの入り口ドアを開けて現れた、ギターケースを背負ったこの若者はどうだろうか。ドアに貼られた『営業の再開です』貼り紙が目に入り、彼は満足げに頷く。彼は今先ほどまでこのビル、ライブハウス「カナトコ」で演奏を行っていたのだ。営業再開初日での飛び込みに成功した。
2016-07-04 16:37:13「ヨォ」カナトコ向かいのベンディングマシンに背を預けていた逞しい男が、ギターの男に声をかけた。「良かったぜ」「だろ、あの曲は俺のフェイバリットだからな」演奏後の体は汗ばみ、それすら清々しい。「いや、お前の歌もだ。声量、シビレタ」「ドーモ、ジューテイオン=サン」
2016-07-04 16:40:33彼らは今日、偶然同じライブハウスに居合わせた。一方は演奏者として、一方は聴き手として。「折角だ、呑みにでも行くか!」ジューテイオンは快活な笑顔を見せる。「アー」対して若者は複雑な表情だ。「どうした、都合悪いか?」「……財布がな」「なら奢ってやる!いいモン、見せてもらったしな!」
2016-07-04 16:43:06二人は夜の街を並び歩く。「テッコジョ、知ってるか?カソセで最近やってる」「ああ、荒いが、嫌いじゃない」「そうだよな!」共通の趣味であるメタル音楽によって二人は結びついている。「安いオイランアルヨ!オニーサン!」怪しげな呼び込みが声をかけてきた。ジューテイオンが一睨みで黙らせた。
2016-07-04 16:45:55「行く店はあそこでいいな?」「オニーサン、デフォルメオイランムービー!」ジューテイオンが一睨みで黙らせた。「あそこか、久しぶりだな」「フォビドゥンマイコサービス!オニーサン!」ジューテイオンが一睨みで黙らせた。「実は俺もだ」「ワレ・オセンベ」ジューテイオンが一睨みで……「アン?」
2016-07-04 16:48:57「どうした……」若者はジューテイオンに振り返ろうとして、足下に転がっていた『ドーモお茶』缶を見た。お茶?目を向けるべき場所が違う。気づいた時には既に遅かった。彼のニューロンに視覚・聴覚を通して、周囲の特定の情報だけが雪崩れ込む。『ドーモお』『ひ』『サシ』……「ンラァーッ!」
2016-07-04 16:53:22気合を入れることで、邪悪な術中から抜け出すことに成功した。ジューテイオンを振り返り、そして彼の視線の先を見る。ニンジャ。金の長髪に黒の目隠し布、病的な白に粧された肌。「ドーモ、ブラッディスウェット=サン」嗄れた声のアイサツ。知った人物だ。「ブルータルブラインドビーストです」
2016-07-04 16:55:22