親父「いい音だぁ!このエンジンは当たりたぜ!!!」(回転数あげる) 豚「いい加減にしねえと小屋が飛んじまうぞ!」 親父「ああ!?!?カーチスなんか屁でもねぇだろ!!!!!」 #伝わらないかもしれないけど紅の豚の好きなシーン pic.twitter.com/IH1vO8AD5a
2016-07-04 10:09:53紅の豚でポルコのサボイアS.21に載ってるエンジンはこの劇場版のFiat・フォルゴーレAS.2と原作版のRR・ケストレルってのは有名ですけど、じゃ改造前は何が載ってたの?と思って調べてみたら原作では「600馬力にチューンしたイゾッタ・フラスキニ・アッソ水冷V型12気筒」との文字が
2016-07-04 20:53:48イゾッタ・フラスキニ・アッソと一口に言ってもシリーズ名みたいなもので無数にモデルがあって、原作漫画が収録されてる「飛行艇時代」だとアッソXIR40を「モデルが違うがこのようなものだと思って」と紹介してるんですけど、これ30年代のエンジンだし880馬力も出ちゃうんで明らかに違う
2016-07-04 20:56:04なによりこのアッソXIR40は遠心式スーパーチャージャー付いちゃうし、ではと思ってアッソのモデルを見渡してみたら、ロールスのケストレルやAS.2と同じ20年代中盤に開発されたアッソ500ってV12が500馬力なんですよね これをチューンで600馬力にした、と考えるのが自然かなあと
2016-07-04 20:58:28仮にどちらもI・F・A500カスタムが初期エンジンだとすると、劇場版でAS.2に載せかえると排気量は27.7L→31Lで1割増、出力は600HP→800HPで3割以上の強化なのに重量は10kg以上も軽く作ってあるうえ寸法も小さいってさすがシュナイダー杯用レーサーエンジンという感じ
2016-07-04 21:10:37なんでこんなスペックが出るんだと思ったら、AS.2はピストンがマグネシウム合金製!新素材を扱いきれなくてピストン溶融からの圧縮抜けや融孔貫通が多発したみたいですけども、レーサー用の一品物に近いエンジンだとはいえ1926年ってもうそういう技術が出てきちゃう時代なんですねえ
2016-07-04 21:13:48原作版だと搭載するのはRR・ケストレルの252HPとの由、とするとケストレルIBですけどピッコロ親父が「チューンすれば700HPは出る」って言ってるんで出力的にも向上ではあるんですが、アッソ500からではAS.2とは逆に10kgほど重たくなっちゃうんですよね 劇場版のほうが過激な
2016-07-04 21:19:02とはいえこの重さが軍用として作られた頑丈さというか、エンジン自体の発展余地を与えてるのも確かみたいで 事実1940年にはハイオクタン燃料との組み合わせてケストレルXXXが720HPを記録してるっていうと、いくらなんでもAS.2にここまでのチューンの余地はなかったろうなと
2016-07-04 21:22:01@Jagdchiha もとい、ケストレルIBで「525」HPの間違いね というかケストレルって21Lしかないのか 1940年の燃料を使って720HPだってのに1920年代末の個人チューンで700HPとか、ピッコロ親父も弄りがいがあったんじゃないかなあ
2016-07-04 21:28:55@Jagdchiha OHCエンジンが10年以上前に実用化されてシリンダー一体ブロックエンジンやら構成要素はだいぶモダンになっている時期なんですよね、燃料が一番追いついてない時代かも(1920年台前半なら特別カクテルなハイオク燃料でも80オクタンとかで普通は4、50オクタンじゃ
2016-07-04 21:24:42逆に、劇場版で「デリケートにチューンするなよ レースじゃねえんだから」「そういうのをアジアじゃブッダに教えを説くって言うんだ」って会話がありましたけど、つまりレース用のワンオフに近い造りと扱いが要求されるエンジンを載せようとしてるのを知ってあえて言ってしまったってことでしょうよね
2016-07-04 21:34:40に、しても、搭載機がマッキM.39が5機とマッキM52が3+1(bis)で4機以下だしM52系は後継のAS.3エンジンが基本みたいだし、つまりAS.2の製造数ってヘタしたら10基ないんじゃ…?
2016-07-04 21:39:33@Jagdchiha 重量より構造的に難しいですね。AS2はシリンダが独立して生えてて、D12のパクリのケストレルはシリンダがバンク一体型、強度的にだいぶ違ってきます
2016-07-04 21:39:57あちゃあ、AS.2はシリンダブロックが各気筒独立設計ですか これではちょっと無茶させられない… このあたりぐらいからV型の左右の列ごとのシリンダを1つの直6エンジンのように一体化させてしまう設計が主になってきて、構造的に強度がかなり上がるんですよね
2016-07-04 21:44:03@Jagdchiha ですです。フォードのリバティエンジンと似た構造のエンジンが多かった中、ケストレルや少し時代が下ってDB600とか次世代エンジンの開発が始まるちょっとぐらい前なので色々な意味で過渡期です。(カーチスはやっぱりリバティなのかしらん
2016-07-04 21:46:47@Jagdchiha あと燃料絡みで話せば、まだガソリンへの添加剤やら有鉛ガソリンが誕生したぐらいの頃で低質燃料しか手に入らないかもしれないので、いまでは常識ぐらいのセッティングでもばんばかデトネーションしたかも...劇中でもうちのは混ぜ物なしだと言う話もありましたし
2016-07-04 21:38:48@Jagdchiha アルコール添加やらは結構あったかも(アルコール燃料そのものはリノでも結構テストされていますが
2016-07-04 21:39:19そうか、補給できる燃料も選ばれてきちゃうわけだ 今みたいにどこでもどこの会社のスタンドでもハイオクとレギュラーなら統一規格で手に入る時代じゃないし、しかも当時の一般航空用じゃない添加剤とか混ぜ物なしを要求するとなればなおさら
2016-07-04 21:46:49@Jagdchiha シュナイダーカップではエチルガソリンによるハイパワーエンジンでかっさらったカーチスと、製油所で取れたガソリンを厳選した特製のスペシャルカクテル燃料を持ち込んだロールスロイスどちらも100オクタンぐらいなので、常用車で行われる程度のセッティングが限度ですよね
2016-07-04 21:58:18@Jagdchiha アルコールを混ぜればノッキング耐性は上がるけども腐食やガソリンと比較した時、体積あたりの炭素量が違うからカロリー不足でパワーダウンするしなかなか当時の燃料は気難しいです。
2016-07-04 21:59:181931年フィアットの燃料は、ASTM自動車法オクタン価74の直留航空揮発油55%、ベンゾール22%、エチルアルコール23%、4エチル鉛1.5cc/L オクタン価はASTM自動車法で88、加鉛で90.5。実はあんまし大したオクタン価じゃない
2016-07-04 21:51:161929のロールスロイスはベンゾール78%、揮発油22%、4エチル鉛0.88cc/Lで、オクタン価は91.5の鉛で96 1931年だとベンゾール70、メチルアルコール10、揮発油20、混水0.5%、4エチル鉛0.88cc/Lで92.5の95だそうな
2016-07-04 21:54:01なお1933年のロールスは・・・・ベンゾール30%、メチルアルコール60%、アセトン10%、4エチル鉛1.1cc/L、混水率14.3%、オクタン価はASTM自動車法上では鉛の有無にかかわらず92相当ということになってます。実査はどのぐらいになるか、ていうか、これガソリンじゃねえよ
2016-07-04 21:56:01さて、これらの燃料のオクタン価以上に興味深いのは、蒸発潜熱で 1929RR:922kcal/kg 1931RR:1088 1933RR:1944(!) 1931fiat:1099
2016-07-04 21:58:47