投票用紙記入で鉛筆が一般的な理由&投票用紙に何故、ユポ紙が使われているのかについて(2016年改訂版)

2016年7月10日、参議院選挙が行われました。 という訳で、投票用紙の記入には鉛筆が使用されているのか、そして投票用紙で何故ユポという特殊な紙が使われているのか、という事を備忘録も兼ねて纏めてみました。 今回も相変わらず 続きを読む
241
まとめ 選挙で用紙記入が鉛筆な訳&投票用紙がユポ紙の理由&不正選挙対策にボールペン・マジックは有効か?【2019年3本立て】 2019年7月21日、参議院選挙が行われます。 過去、投票用紙の記入が鉛筆である理由や、投票用紙がユポ紙である理由について https://togetter.com/li/998227 投票用紙に使われているユポ紙では、ボールペンやマジックの文字は簡単に消えるため、不正選挙対策にはならないという実験 https://togetter.com/li/1124055 について纏めた事がありましたが、2019年に改めて改定版を纏める事にしました。 88843 pv 534 11 users 383

上述した2019年更新版を作成しました。必ず、そちらを参照して下さい

以下は 2016年版となっています

サイフィス @saifisu

理由1:鉛筆の方が安い。 どんな場所でもそうだが、ボールペンを置いてある場所では、黙ってパクって帰る不届き者が必ずいる。その点、鉛筆では単価が安い。選挙は税金で行われています。

2016-07-10 19:10:08
サイフィス @saifisu

理由2:鉛筆は、筆圧が弱くても文字が書ける。 鉛筆は強く書かなくても、芯が紙をなぞるだけでも、ある程度文字が移る。 だが、ボールペンはしっかりとした筆圧がないと、インクが出なくて書けない場合がある。お年寄り等一部の人には鉛筆の方が書きやすいらしい。

2016-07-10 19:11:23
サイフィス @saifisu

理由3:文字が書けなくなった場合、鉛筆は削ればすぐその場で使えるようになる。 ボールペン等でインクが詰まったりして書けなくなった場合、芯やペンごと交換しないといけないので、更にコストが嵩む。 また、停電時に備えて、投票所では手動の鉛筆削り器が常備されている。

2016-07-10 19:15:14
サイフィス @saifisu

理由4:紙が材質的に鉛筆書きに向いている。 投票用紙に使われている紙は木材パルプではなく、”ユポ”と呼ばれるポリプロピレン製。 このユポは、材質にもよるが、一部のボールペンやサインペン等ではインクが染みこまずに、書けないor書けても文字が滲んで簡単に消える場合がある

2016-07-10 19:17:17
サイフィス @saifisu

特に、水性のボールペンは顕著で、書いた後に少しこするだけで、文字が消えてしまう。 「ボールペン」という一括りの中でも、油性・水性・ゲルインキ等があって、油性では一応書けるようだが(それでも、滲んで汚れる事もある)水性・ゲルインキは危険

2016-07-10 19:19:13
サイフィス @saifisu

理由5:ボールペン等のインク系の文字は、乾いていないと紙同士の引っ付きが発生する。 これによって字写りが発生すれば、当然無効票になる可能性がある。 また、引っ付いたままでは、集計時に数え間違いが発生する可能性もある。

2017-09-28 13:01:35
サイフィス @saifisu

「不正選挙対策のため、ボールペン・フェルトペンを持参しましょう!」と呼びかけてる人らがいるが、主に理由4のために、むしろボールペン・フェルトペンでは無効票を余計に助長させる危険性がある。 それでも、ペンを持参するなら、せめてちゃんと書ける油性のものを用意しておこう。

2016-07-10 19:21:31
サイフィス @saifisu

だが、油性であっても、インクの出方次第では滲む場合があり、投票用紙を意図せず汚してしまう可能性がある。 最悪、投票箱に入れた後、別の投票用紙にくっついて更に汚し、結果的に無効票を増やす可能性がある。

2016-07-10 19:24:15
サイフィス @saifisu

ただ、投票用紙記入で、ボールペン類の持参・使用は基本的に可能。 鉛筆だと不正選挙で書き換えられる、と心配なら持参するのは構わないし、自治体によっては最初からボールペン等が置かれている所もある。 もし心配なら、近くの選挙管理委員会や投票所に問い合わせればいい。

2016-07-10 19:26:53

投票用紙記入で間違えた場合

地域・場所によって対応が異なり、訂正線で済む所もあれば、消しゴムで書き直しができる所、用紙交換を推奨する所など、一律ではないようです。

同じ訂正方法でも、認める所と認めない所もあるようなので、いずれにせよ、間違えた場合は受付に申し入れをした方がよさそうです。

また、消しゴムの実際の消し心地は、相性もあるようですが、普通の紙に書かれたものとそう変わりません。ただ、強く書くと跡が残って消し切れない事がある点も、普通の紙と同じようです。

サイフィス @saifisu

投票用紙の記入で間違った場合、二重線で消してから横に書けば、基本的には大丈夫。 心配なら受付に申し立てれば、書き直し方を説明してくれたり、場合によっては新しい用紙と交換してくれる事もある。 消しゴムで消すのは、破れたり、不正の可能性から厳禁。そもそも、消しゴムでは綺麗に消えない

2016-07-10 19:42:21

そもそもの大前提

サイフィス @saifisu

「ボールペンの方が不正がされにくい」 という主張自体がそもそも誤りであり、むしろ 「ボールペンの方が不正行為を行いやすい」 とも考えられる。 理由は、ボールペンは中身を分解し、インクに細工を行う事ができるため。 また、特定条件では、インクを簡単に消す事もできる。

2017-09-28 13:08:20
サイフィス @saifisu

また、一部のボールペンには「消しゴムで消せる」「強く擦ると消える」という類の物がある。 これらの仕組みは、熱によってインクに含まれる成分が反応し、文字が無色に変化するというもので、約65℃を超えると書いたものは消えてしまう。 夏場、熱い所に放置しておくと勿論消えてしまうので注意

2016-07-10 19:32:58
リンク こすると消えるフリクション | PILOT こすると消えるフリクション | PILOT こすると消えるフリクションのブランドサイト。さまざまなシーンで活躍する豊富なラインナップを紹介。消えるインキの秘密や、フリクションができるまでの物語も。 11 users 808

ユポ紙に鉛筆以外で書いた場合、簡単に消えてしまうという実験結果もあります

丅亽𦉫亽𦉫凵丂亅 @tama6shud

という訳でユポ紙の上に各種筆記用具で線を書いて実験してみた。上から油性マーカー、水性ボールペン、油性ボールペン。書いたあと暫くおいてからエタノールを含ませたちり紙で拭いたところいずれも綺麗に落ちてしまった。痕跡を見つけるのすら困難。 pic.twitter.com/rD93v6EEXs

2016-07-08 08:50:38
拡大
拡大
拡大

私も実際に実験したのでその纏め

まとめ 投票用紙に使われているユポ紙では、ボールペンやマジックの文字は簡単に消えるため、不正選挙対策にはならないという実験 昨年7月10日に参議院選挙が実施され、来月の7月2日には都議会選挙があります。 昨年、投票用紙の記入に何故鉛筆が使用されているのか、そして投票用紙で何故ユポという特殊な紙が使われているのか、という事を纏めていました。 https://togetter.com/li/998227 その纏め中で、ボールペンやマジックの記入の危険性を私は提唱していましたが、実証があった方が説得力があるかと思いましたので、実際に実験をしてみました。 結果的に、結構綺麗に消えるのでやはりボールペンやマジックの持参は不正選挙対策にはなりそうもありません。 84124 pv 2287 5 users 1446

投票用紙で使われている『ユポ』とはどういったものなのか? また、何故、それが使われているのか