なんでも距離にすればいいわけじゃないという話
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例えば、微積分の教科書に載ってるように{ Σ_{k=0^n} nCk (x - p)^k / k! }_n は、任意のp∈Rに対してn→∞で収束しますね。(多くはp=0の場合しか扱わないが)。ところで、Rはσコンパクトなのでこの位相を(続く)
2016-07-12 01:17:53(続き)コンパクト集合の可算族について、それぞれのコンパクト集合上の一様ノルムを考えれば、関数解析の本に載っているようにして局所凸空間の位相における収束として《広義一様収束》をリステートできるわけです。(続く)
2016-07-12 01:20:24(続き)【(補足)学部の微積分くらいだと、「広義一様収束」は扱ってもその収束の基礎にある位相空間については触れないことも多いと思います。結局局所凸空間のような形で定式化することになり、やや難しいからでしょう。】(続く)
2016-07-12 01:22:44(続き)ところで、局所凸にしたときの可算個のノルムについて、どうせ可算個なのだから例えば2の負冪の重みをつけて足していけば、ノルム一個にまとめられそうです。(続く)
2016-07-12 01:25:22(続き)ところが、こうしてしまうとこの連ツイの冒頭で挙げた例、つまり「原点をpだけずらした指数関数」たちがpの取り方について「ばらつきのある」収束をすることになります。これは気持ち悪い。(続く)
2016-07-12 01:27:38(続き)他にも本質的な気持ち悪さがあったきがしますがそっちの方はいま細かい議論を思い出せないので書かないでおきます。いずれにせよ、無理やり距離にすることで議論の自然な対称性のようなものを崩すのは良くない。(続く)
2016-07-12 01:29:49(続き)可算個のノルムで定義される局所凸空間を距離化することでなにか著しい結果が得られればまた話は別なのでしょうが。こういうことは、有限次元の可微分多様体が2n+1次元に埋め込まれるから多様体なんてやめよう、とはならない、という話と似てるんじゃないかと思います。(終わり)
2016-07-12 01:32:47