いま狩りが熱い! 猟師の俺が教える狩猟免許の取り方
近年、若い人が猟師になることが増えている。「狩りガール」などの言葉も生まれ、女性の猟師も誕生しているのだ。
今日、狩猟免許の講習会に行ってきた。
25人のうち4人が女性
内2人は二十代ぽくて噂の狩りガールは実在することを知った
あのコたちが実際に獲物を捕らえる所をみてみたい http://t.co/PwosyeYt8G
— gen (@HAROIN) 2015年2月11日
そうは言っても獲物をしとめられる経験豊富な猟師は不足し、山では鹿が増えすぎたりで、田畑を荒らす獣害も増えている。そんな獣害問題を解決するのが猟師なのだ。
環境省が発表している「年齢別狩猟免許所持者数」を見ると、昭和50年と比べて、現在では40万人以上も猟師が減っている。千葉の柏市の人が丸ごといなくなるような数だ。
ということで、今回は猟師になる方法を紹介したいと思う。実は思っている以上に、簡単に猟師になれるのである。しかも、狩猟免許の試験会場に行けば、本当に女子がいる。そしてかわいいのだ。
狩猟免許は「罠猟免許」「網猟免許」「第1種銃猟免許」「第2種銃猟免許」の4つがあるが、このなかでも「罠猟免許」と「第1種銃猟免許」は特に希望者が多い。また、試験の時期は都道府県によって異なる。
ちなみに私も狩猟免許を取るべく、申込証に必要な写真を撮ったら、なんだか心にツッコミづらい闇がある人のようになった。
申し込み時には、「躁うつ病ではない」などといった医師の診断書が必要。私は大丈夫だった。心に闇を抱えているみたいな写真だったがよかった。
申込書を出せば、あとは試験日に会場に行けばいいのだけれど、試験では今まで学校で習ったような問題は出題されない。そこで猟友会が開いている事前講習会に行くと、9割合格する。
テストに出そうなところを事細かに教えてくれるのだ。つまり、この記事で言いたいことはここで終わる。事前講習会に行けば、よっぽどでない限り狩猟免許は取れるのだ。
ちなみに講習会に行くとテキストや過去問の本がもらえる。
朝から夕方までみっちりと猟のことを学ぶ。最近は人気で立ち見も出るほど。全盛期のGLAYが猟師と考えていただきたい。唇を奪うべく、サバイバルするのだ。
私は事前講習会のあと、のび太も驚くほど、怠惰な日々を送ったが、狩りガールは真面目なようで、捕っていい鳥獣を覚えるために自分で単語帳みたいなものを作っていた。実に真面目だ。きっといい奥さんになるだろう。
さて、試験内容だが「この罠は使っていい罠?」とか「この鳥の飛び方はどれ?」とかで、選択肢を選ぶだけ。ただテスト内容は都道府県ごとに若干異なるらしい。
でも、事前講習会に行けば9割合格だから大丈夫。その証拠に私も合格した。ちなみに事前講習会が6000円、試験が一免許5200円である。
ということで、私はいま立派な猟師である。「罠猟免許」と「第1種銃猟免許」を取った。銃はこの後、警察に行き、銃の免許を取得したりしなければならない。銃と弾を保管するロッカーを買ったりなど大変だ。なので、私はいまペーパー猟師をしている。
罠は、各都道府県に狩猟登録すれば大丈夫。警察に行く必要がないので、若干ハードルが低い。ちなみに上の画像は「くくりわな」という罠。シカやイノシシを捕まえることができる。これを自然に山の中に隠すというわけだ。
動物の歩幅を考えて罠をしかける。経験を積まなければ分からないことだ。テストでは教えてくれないことが、猟では必要なのだ。これは猟友会に入ると先輩猟師から教えてもらえたりする。
そして、狩った鹿などは基本的には自分たちで解体して肉にする。「グロいのかな」と思ったりもするけれど、「こうやって生きてんだな」と感じることもできる。
手慣れた感じで解体する女子を見るとキュンとする。これは”猟師あるある”ではないだろうか。結婚するには家庭的でいいが、絶対に喧嘩とかしたくないな、とも思う。
そして、鹿肉やイノシシ肉は、
もれなくおいしい。自分で捌くような新鮮さだと獣臭くないのだ。
猟師の醍醐味はこのあたりだと私は思う。仕留めた瞬間の達成感もあるが、食べることも楽しみだ。鹿を一頭仕留めれば、しばらくは肉を買う必要がないほどの肉を得ることができる。野菜を育てるなどの自給自足の、肉パージョンと考えるといいかもしれない。
熱かったりはするけど。
とはいえ、やはり猟師といえば鉄砲だろう。鉄砲を使った狩猟の場合に必要なものは3つで、1に犬、2に体力、3つ目に鉄砲の腕だ。基本的に猟期は冬なので、寒い山の中でひたすら獲物を待てる根気と体力が必要。
そして、最も大切だと言われているのが猟犬。猟犬は獲物を追い出してくれる。それを撃つのだ。猟が行われている山の近くに行くと、犬の鳴き声と鉄砲の音がする。その音でいま猟が行われているんだ、と知ることができる。
優秀な猟犬は一日中、山の中を走る。普段の散歩が大変と猟師さんは言っていた。ちなみに私は犬が苦手なので、ペーパー猟師である。ちなみに体力もないのでペーパー猟師である。あと、大きな音も苦手で鉄砲を撃てないのでペーパー猟師である。
最近はペーパー免許ブームが私に来ていて、草刈り機を使える免許も取った。もちろんペーパー草刈師だけど。
●取材協力
多摩川源流大学