駅前は真っ暗!開いているお店はどこ?「終電で終点の駅に行く」旅をする人に話を聞いてみた
行き先は「あえて何もなさそうな住宅地に行く」
この旅を始めたきっかけを教えてください。
きっかけは昔、日比谷線の六本木から霞が関までの区間によく乗っていたのですが、 その電車の終点が『南栗橋』や『東武動物公園駅』などあまり想像できない場所の駅だったので、 「終点まで寝過ごしたら大変だろうな」「でも一度終点の駅を見てみたいな」と思ったことです。さらにもう戻れない終電まで乗ったらどうなるのか、実際に試してみたくなったのでこの旅を始めました。
旅の行先を決める基準がありましたら教えてください。
特に田舎や遠方に行きたいわけでもなく、全路線を制覇しようという目的なので、その時の気分で決めています。 ただ終点までが長い路線やその割に利用客の多い路線の方がまとめのビュー数が伸びるので、こういう路線を選ぶ傾向にあります。
遠い場所に行くときは、高崎や小田原のような夜でも多少栄えてそうな場所に行ってもあまり意味がないので、何もなさそうな住宅地に行くようにはしています。
実際の旅は「苦痛を味わっている感じ」
実際に終点の駅に行って、それぞれの駅の共通点はありますか?
「この駅とあの駅が似てるな」と感じることはありますが、全体に共通しているものは全くないです。終点なので綺麗で大き目の駅が多い印象はありますが、小さい駅もあります。
「個人的ヤバさポイント」の採点基準があれば教えてください。
遠さや駅前の絶望感、人のいる気配、朝の迎えにくさなど様々な要素を加味しています。全て主観で採点しています。
この旅で一番「楽しかったエピソード」、あるいは「大変だったエピソード」はありますか?それぞれ教えていただけるとありがたいです。
苦痛を楽しんでいる感覚なので、正直あまり楽しかったという思いではありません。強いて言うなら西馬込の居酒屋で面白いおじいさんに出会ったことでしょうか。そのおじさんは、美味しんぼの料理部分だけを切り抜いてファイリングしていました。
大変だったエピソードは、三崎口に行ったときに、途中で大雨が降ってきたことです。開いているお店がないので雨を防ぐ場所がないんです。事前に天気予報は見ているのですが、にわか雨の場合はどうにもなりません。
あと本当にしんどかったのは黒磯駅まで移動時間です。東京大阪間より時間がかかり(2時間50分)、家を出るのが19時台とかでした…。
今後、行ってみたい駅はありますか?
季節が暖かくなればですが、上越新幹線の越後湯沢駅、あとはJR青梅線の奥多摩駅です。京王線の若葉台駅、ゆりかもめの有明駅、気分を変えて山手線の大崎駅なども行きたいです。
とりあえず、まだ都内を攻めていきたい気持ちがあります。
この旅をきっかけに、終点になっている駅を実際に訪れるのも悪くないのかもしれない。