曲がりくねった峠や何もない終点…「地方のバス路線あるある」についてバス好きに見解を聞いてみた
鉄道・バスが大好きなTwitterユーザーのManabu INOUEさん(@kasobus)が作成した「地方のバス路線でよく見かける光景」の図が話題になっている。
地方のバス路線でよく見る光景
終点まで1時間程度
こういう路線、好き https://t.co/jxLcDhmVyS
— Manabu INOUE (@kasobus) 2022年1月26日
この図は地方の路線バスに見られる主な光景を説明したもので「起点は駅から微妙に離れたところにあるバスセンター」「地域で最も賑わっているのがパチンコ店」「バイパスは無視」「運転士さんのプロの技に痺れる峠道」など、さまざまな特徴をあげている。
実際に、投稿を見たTwitterユーザーからも「西鉄バス大牟田の南関線みたい」「最近は途中の道の駅に立ち寄るパターンも見られますね^_^」など、地元や故郷の路線バスを思い出す声が集まっている。
トゥギャッチ編集部は、こちらの画像を投稿したManabu INOUEさんに地方のバス路線に対する見解について聞いてみた。
小さい頃から「バスの終点」に思いを馳せていた
バスや鉄道を好きになったきっかけを教えてください。
毎朝、父親を駅まで見送っていたからか、物心ついたときから鉄道が好きでした。4歳の頃には、毎日時刻表や鉄道の百科事典を読みふけっていました。
バスを強く意識するようになったのは中学生の時です。当時は鉄道の乗りつぶしをしていましたが、終点から見知らぬ地名の行先が書かれたバスが発着しており、「バスの終点はどんなところなのだろう」と気になっていました。そんなきっかけもあり、大学生時代から本格的にバスに乗りに出かけるようになりました。
これまで「地方のバス路線」は何路線ぐらい乗ったことがありますか?
路線数は数えたことがありませんが、47都道府県で1路線以上は乗車しています。
バスに乗るときは「景色」と「乗ってくる人」をチェックする
実際に「地方のバス路線」に乗るとき、いつもチェックしている点はありますか?
主に車窓から見える景観を見ています。農地の広がりや作物の種類、古くからある民家の屋根の形、地域独自に展開しているチェーン店など、その地域の特徴が感じられます。また、バスでどのような方が利用されているのか、どのバス停まで乗られるかなども着目しています。
なぜ「バイパスは無視」「バスは旧道を走る」となるのか、見解を教えてください。
昔からあった道路沿いには集落が立地しています。バスは、その集落から乗ってくることを想定していると考えられます。
そのため、バイパスは既存集落を避けて建設されますので、沿道には相対的に需要が少ないといえます。 バス路線の変更には手続きが必要ですが、わざわざ手続きをしてバスがバイパスを走っても利用者は少ないので、旧道を走り続けるのでしょう。
地方路線バスの中で、特に印象に残っている路線はありますか。
たくさんあって、悩ましいのですが長崎県五島市の五島バス観音平線は、市街地からいくつかの峠を越えて「ここなの?」と思わず声に出そうな、何もない終点で特に印象深いです。
また、大阪府高槻市の高槻市営バス61番中畑回転場行きも印象に残っています。途中もくねくねした峠道だけでなく、その名の通りバスの転回のためだけの停留所でした。
コロナが落ち着いて旅に行った際に、バス路線に乗りながら「この特徴に当てはまるか?」を考えるのも良いかもしれない。あるいは普段からこのようなバス路線に乗っている人は、改めてこのあるあるに当てはまるかどうかを確かめてみては。